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機能コンサルティングワークフローについて

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 機能コンサルティングワークフローの 3 つのステップを挙げる。
  • サイト立ち上げ後はどうなるのかを説明する。
  • マーチャントがそれぞれ異なる点を 3 つ挙げる。
  • ディスカバリープロセスでソリューションの有用性がどのように確認されるのかを説明する。
  • このプロセスで重要な 4 種類のドキュメントについて説明する。
  • 一般的なアーキテクチャのベストプラクティスを 3 つ挙げる。

はじめに

ファンクショナルアーキテクトは、初めにお客様との契約を確認し、そこから詳細を詰めていきます。ここでは、Salesforce B2C Commerce でマーチャントと呼ばれる Salesforce のお客様について話しています。マーチャントはオンラインでの売上拡大を目指しており、あなたはこれからその手伝けをします。

最初のステップは、主要な人に会うことです。初めに役割を確立し、タスクを明確にすることが重要です。相手はマーチャントだけなのか、または他のパートナーが関わっているのか? Salesforce 側の担当者は誰か?

契約を結んでいる人々

最初のミーティングを行った後、ワークフローは次のようになります。

  • ディスカバリー: マーチャントのデータを収集する。
  • 設計: 要件、設計、設定などを文書化する。
  • 開発: デベロッパーがアプリケーションを構築する。
  • QA: 実装チームがアプリケーションをテストする。
  • ユーザー受け入れテスト: マーチャントがアプリケーションをテストする。
  • Go-Live: 祝杯をあげましょう!

あなたの仕事は、プロジェクト計画や機能仕様などのドキュメントを作成し、ギャップ分析を行い、何が欠落しているのかを特定することです。できるだけ早く、ベストプラクティスとカスタマイズの詳細を確定します。アプリケーションが構築され、テストされた後、稼働開始の準備状況を分析します。稼働開始後に、もう一度確認します。すべてが正常に機能しているか? マーチャントが検討したがっている新機能は何か? 今後の計画は何か?

このプロセスの主なステップを詳しく見てみましょう。

クライアントディスカバリー

クライアントディスカバリーフェーズでは、マーチャント (すなわちクライアント) についてできるだけ多くのことを学びます。実装の最後には、マーチャントがビジネスを行うために使用するソリューションを引き渡すことになるので、詳細な情報は多ければ多いほど役に立ちます。マーチャントの求めることをよく理解するほど、マーチャントの期待に応えられる可能性が高くなります。

オンラインリテールには、クロスチャネルの類似点が多くありますが、マーチャントは次の点において、それぞれ異なります。

  • チームサイズとスキルセット: 規模の大きいマーチャントは通常、パートナーを使用するか、より多くのテクニカルスタッフがいます。
  • オンラインリテールの経験: 経験年数は、未経験から数年までさまざまです。
  • テクノロジーの拡張性: テクノロジーの拡張性は予測できます。
  • 商品の品ぞろえの規模と複雑性: それぞれ商品の複雑性が異なるチョコレート、靴、生地、家具、アパレルを考えてください。
  • コンテンツアセットの要件: ブックカバーアート、靴を紹介するモデルの動画、庭の堆肥化のヒントには、それぞれ独自の要件があります。

マーチャントの 5 つの要素は、弾むボールのようなものです。

ドキュメント

ドキュメントを収集および作成し、欠落がないか分析します。最も一般的なドキュメントは次のとおりです。

ドキュメント

説明

プロジェクト計画

何がいつ起こらなければならないのか。

B2C Commerce チェックリストに基づく運営

効果的なサイト運営のために稼働開始前と開始後に何を整える必要があるのか。マーチャンダイジング、運営、管理、および組織上の役割について考える。

アーキテクチャ図

サイトのさまざまな部分がどのように相互運用されるのか。B2C Commerce システム、LINK テクノロジーパートナー、その他のサードパーティシステムについて考える。

データモデルのスプレッドシート

データモデル、特にカテゴリ、商品、顧客、価格表、在庫データとは何か。後で問題が起きないように早めに文書化する。

コンテンツアセットおよびスロットの在庫

コンテンツアセットとコンテンツスロットを文書化して ID を割り当て、稼働開始後のオーバーヘッドを削減し、コンテンツの変更方法を示し、マーチャンダイザーがベストプラクティスに従うようにする。

インテグレーション

ディスカバリーフェーズ後、早めに、要約部分に想定されるインテグレーションを記載する。

機能仕様

プロジェクトの機能要件、またそれらがどのようなストアフロント動作につながるのかを記載した機能仕様ドキュメント (FSD) を作成する。

ベストプラクティス

B2C Commerce では、ベストプラクティスが円滑な実装の鍵を握ります。次にいくつか例を示します。

一般的なアーキテクチャ

一般的なアーキテクチャのベストプラクティスは基礎部分です。次のことを知る必要があります。

  • コンテンツスロットを使用する状況およびその方法
  • iFrame の使用を避けることが重要である理由
  • ビデオコンテンツのサポート方法
  • アクセシビリティを向上させるアプリケーションの構築方法
  • パフォーマンスを向上させる手法の使用
  • ビジネス機能のコードからの分離

ストアフロント

ストアフロントのベストプラクティスにより、すばらしい購入体験を提供できます。商品およびコンテンツアセットのしっかりとした管理を維持することが重要です。標準カタログとストアフロントカタログの両方を使用して、現在と未来のビジネスニーズをサポートします。ストアフロントカタログのナビゲーションをミラーリングしたサイトナビゲーションを構築します。これにより、ストアフロントでカテゴリを表示する方法を、非常に柔軟に管理できます。

データモデル

データモデルはストアフロント設計の重要なコンポーネントであり、マーチャントソリューションをサポートするために必要なデータの状況を明確に表します。データモデルは、ソースシステムとプロジェクトドキュメント (機能仕様など) までたどることができる必要があります。データモデルではオブジェクトのコンテキストでデータが整理されるので、クライアントが維持する必要がある手動データ管理の可能性を明らかにするのに役立ちます。「手動プロセスは拡張可能か?」などを検討します。意味はあるのか? これらの質問について検討し、解決する必要があります。

管理プロセス

管理プロセスは、マーチャントの要件に応じてカスタマイズされていますが、サイトを円滑に運営するためにはベストプラクティスに従います。レプリケーションプロセスは、手動でも、スケジュール設定されたものでも、明確に文書化する必要があります。

ユーザーアクセスとロール

マーチャントは、Business Manager のアクセスと権限をロールを使用して管理します。ベストプラクティスは、利便性ではなく職務に基づいて、クライアントとロール管理について話し合うことです。たとえば、すべてのユーザーに管理者権限を付与するのは危険です。

モバイルファースト

モバイルアプリケーション設計の最も重要なベストプラクティスはモバイルファーストです。モバイルファーストでは最小の画面から設計し、拡大していきます。レスポンシブデザインとアダプティブデザインのどちらを作成する場合でも、最適な戦略の 1 つとなるのがモバイルファーストです。レスポンシブデザインとは、画面サイズに応じて画面の内容が調整されるもので、アダプティブデザインとは、デバイスやその他の機能を検出し、あらかじめ定義された一連のビューポートサイズやその他の特性に基づいて適切な機能やレイアウトを提供するものです。Commerce Cloud ストアフロントリファレンスアーキテクチャ (SFRA) ではこれらすべてが行われます。

国際化

国際化は B2C Commerce の強みです。B2C Commerce では、次のローカリゼーション要件がサポートされます。

  • 特定の国の価格設定とマーケティングを使用するローカル商品の品ぞろえ
  • ネイティブ言語でのコンテンツ
  • 国固有の機能 (支払方法など)

カスタマイズ

B2C Commerce は、さまざまなマーチャントの要件を満たすために完全にカスタマイズと拡張が可能なプラットフォームを提供します。これらの要件は、業種、地域情報、戦略、規模などによって異なります。プラットフォーム、商品スイート、テクノロジーの制約に対し、カスタマイズの適切性を慎重に検討してください。技術的にカスタマイズを行うことが可能だからといって、それをすべきというわけではありません。あるクライアント向けにカスタマイズを行ったからといって、別のクライアントにも使用できるというわけではありません。

稼働開始の準備状況

稼働を開始する前に、新しいアプリケーションが文書化された要件を満たしているかどうかを判断する必要があります。ホームページ、買い物かご、注文手続きの請求、商品情報ページなどが設計どおりに機能する必要があります。

サイトの稼働開始準備が整いました。

また、Business Manager 設定で、稼働を開始するために重要な設定が完了していることを確認する必要があります。たとえば、標準カタログとストアフロントカタログがあるか? ストアフロントカタログの商品にカテゴリが割り当てられているか? 配送方法が設定され、URL ルールが有効になっているか? 必要な地域情報がすべて追加されているか?

サイトの立ち上げはお祝いすべきことです。

祝杯をあげましょう!

祝杯をあげましょう!

まとめ

このモジュールでは、ファンクショナルアーキテクトの役割、スキル、利点について学習しました。また、クライアントディスカバリーから稼働開始の準備状況の確認まで、機能コンサルティングのワークフローについても学習しました。では、知識をテストして、新しいバッジを獲得しましょう。

リソース

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