Search Dictionaries の設定
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Agentforce Commerce for B2C の標準の検索機能を 3 つ挙げる。
- 標準の検索辞書を 5 つ挙げる。
- Agentforce Commerce for B2C で検索結果を並べ替える 3 通りの方法を説明する。
- Search Dictionaries の構成で管理者が行う必要のある一般的な手順を 3 つ挙げる。
ストアフロントの検索機能は、オンラインビジネスの成功に欠かせない重要な要素です。サイトで買い物客がお目当ての商品をすばやく見つけることができると、コンバージョン率の向上、平均注文金額の増加、カート放棄の低減、ブランドロイヤルティの向上につながります。
この単元では、Agentforce Commerce for B2C の検索機能の概要と、Einstein Search によってどのように買い物客の検索エクスペリエンスの向上とブランドロイヤルティの構築が実現するかを学びます。
Agentforce Commerce for B2C ストアフロント検索で買い物客とエンゲージする

次の B2C 検索機能が組み込まれています。
-
キーワード検索: 買い物客が検索語を入力し、ストアフロントに結果が表示されます (1)。
-
検索の提案: 買い物客が入力しているときに、ストアフロントに可能性のある結果のリストが表示されます。同時に、ソフトウェアが検索用語を補完しようと試み、自動的に誤字を訂正します (2)。
-
検索結果の並べ替え: 買い物客が結果を並べ替える方法を選択します (3)。
この組み込みの B2C 検索オプションは、デジタルストアフロント内で関連性の高い検索結果を提供するための強固な基盤となります。こうしたオプションは、構造化された検索機能によって効率的な商品ディスカバリーが実現することによりカスタマーエクスペリエンスが向上するよう設計されています。
この機能は、Einstein Search という AI を活用したセマンティック検索によって、さらに強化できます。自然言語処理 (NLP) を使用してユーザーのクエリをより効果的に解釈するため、「該当する結果がありません」ページが表示される可能性が低減します。詳しく見てみましょう。
Einstein Search で価値を高める
Agentforce Commerce Einstein Search を使用すると、次の各検索機能の結果が向上します。
機能 |
標準の Agentforce Commerce for B2C |
Agentforce Commerce Einstein |
Einstein の機能 |
|---|---|---|---|
キーワード検索 |
独自の特定のデータに基づいて手動で作成する辞書です。 |
ライブ検索や、多数のマーチャントの検索結果から Einstein が取り込んで、既存の辞書に追加するデータです。 |
Search Dictionaries |
検索の提案 |
入力と同時に検索を開始する基本的な検索に、スペル修正や検索用語補完などの高度な機能が付いています。 |
次の用語を追加するアルゴリズムです。
|
Search Recommendations |
検索結果 |
次の検索結果を設定します。
|
Agentforce Commerce Einstein がデータを収集中に、Predictive Sort が各買い物客について学習し、その買い物客に合わせて並べ替えをパーソナル化して体験を向上させます。この機能によって検索結果や提案も向上します。 |
Predictive Sort |
キーワード検索
買い物客は求めているものをすぐに見つけたいと思っています。見つからなければ、別のサイトに探しに行きます。B2C の標準のキーワード検索を使用することで、自身の検索辞書を手動で作成できます。たとえば、複合語のリストに「high-top sneaker」(ハイトップスニーカー) という用語を追加します。こうした方法で辞書を手動で作成する場合は、販売する商品や地域について熟知している必要があります。
Einstein Search の辞書では、ライブ検索や検索結果からデータが自動的に取り込まれ、 検索用語間のリレーションが自動的に検出されます。このデータを確認して、既存の辞書にすばやく簡単に追加することができます。
Search Recommendations
買い物客が検索項目に入力し始めた時点で、検索のおすすめが表示されます。Agentforce Commerce for B2C には、入力と同時に検索を開始する基本的な機能が搭載されています。カスタムコードを使用して、自動のスペル修正と検索用語補完を管理できます。
Einstein Search Recommendations は、買い物客がテキストを入力し終える以前に、各買い物客との関連性が最も高い検索結果を特定するアルゴリズムを Agentforce Commerce for B2C データに適用します。Einstein Search では各種のデータポイントを使用して、ユーザーの最近の検索フレーズ、よく使用される検索フレーズ、使用が増加している検索フレーズを特定し、パーソナライズされた自動修正や用語補完を実行します。
検索結果の並び替え
Business Manager を使用して、Agentforce Commerce for B2C で検索結果をどのように並べ替えるかを構成します。ドロップダウンを表示して、買い物客が自身で結果を並べ替えられるようにすることも、次の操作時に特定のタイプの商品を勧めるようにバックグラウンドで並べ替えを実行することもできます。
- キーワード検索
- カテゴリナビゲーション
- 動的属性 (入手可能性など) または設定済みのキーワードグループ
Predictive Sort を使用すれば、次の複数のデータポイントを取り入れて、各人に関連性の高い検索結果を表示できます。
- カタログや商品
- 注文履歴
Einstein Search では、買い物客の行動や商品へのアフィニティに基づいて、特定の商品に対する買い物客の選好などの Cookie を買い物客のデバイスに保存します。こうした選好は登録済みの買い物客にも未知の買い物客にも機能し、セッション中に変化することがあります。Einstein がデータを収集中に、Predictive Sort が各買い物客について学習し、検索結果の並べ替えをパーソナル化します。Predictive Sort は、あらゆる種類のバックグラウンド並び替え処理で機能します。
Search Dictionaries
Agentforce Commerce for B2C でデフォルトで有効になっている Einstein Search Dictionaries は、最初にサイトのデータのみを使用します。Einstein データプライバシー同意書に同意すると、コミュニティデータにアクセスできるようになり、検索辞書は、コミュニティにデータを提供しているほかのマーチャントの Agentforce Commerce for B2C データと融合されます。
Einstein Search Dictionaries が有効になっている場合、あらゆるサイト検索や検索関連設定を使用して、買い物客が検索した用語で辞書に収録されていないものを特定します。そして、人工知能 (AI) を駆使して検索用語間のリレーションを検出し、用語を割り当てる同義語リストを推奨して、新しい推奨項目を作成します。
Einstein Search Dictionaries を使用して次のことができます。
- Einstein Search Dictionaries の新しい推奨項目を表示する。
- 提案を承認または却下する。
- 特定の用語をブラックリストに登録する。
- ステミング例外のオプションを使用して辞書の新しい語幹を作成する。
Search Dictionaries によって検索結果を向上させる
Agentforce Commerce for B2C では検索辞書を使用して検索結果を提示します。検索辞書が充実していれば、買い物客が求めているものが検索結果に示される可能性が高まります。辞書には次の用語が収録されています。
-
同義語: 同じことを意味する用語。
-
上位語: 商品のグループを示す用語。たとえば、top (トップス) という用語は上位語で、その下位語に tunic (チュニック)、shirt (シャツ)、blouse (ブラウス) などがあります。買い物客が「top」を検索すると、Agentforce Commerce for B2C は top、tunic、shirt、blouse が含まれる商品を返します。
-
下位語: 上位語が説明する商品のグループに含まれる品目を示す用語。たとえば、blouse (ブラウス) は上位語である top (トップス) の下位語です。買い物客が「blouse」を検索すると、Agentforce Commerce for B2C は、blouse が含まれる商品のみを返します。
-
一般的なフレーズ: Agentforce Commerce for B2C がまとめて検索する必要のある用語の組み合わせ。
-
複合語: 定義したルールに基づいて、Agentforce Commerce for B2C が個々の用語に分割する用語。たとえば、foot-* と定義した場合は、「footstool」 (足載せ台) の検索で foot (足) と stool (台) の結果が返されます。
-
ストップワード: Agentforce Commerce for B2C で無視される用語 (「an」や「the」など)。 ストップワードを使用するとインデックスが簡潔に維持されるため、検索結果の表示が高速化し、検索ノイズを回避できます。
Agentforce Commerce for B2C で辞書のチェックと、場合によって検索結果セットの強化が行われた後、ストアフロントの結果が並べ替えられます。Agentforce Commerce for B2C では、管理者が Business Manager で構成した、マーチャント向けまたは買い物客向けの並べ替えルールに基づいて結果を並べ替えます。
デフォルトで有効になっている Einstein Search Dictionaries では、サイトのデータのみが使用されます。Staging (ステージング) インスタンスの [Administration (管理)] | [Operations (オペレーション)] | [Einstein Status Dashboard (Einstein ステータスダッシュボード)] |「サイト」 で、地域 (買い物客のプライマリロケーション) が Americas (南北アメリカ)、APAC、または EU に設定されていることを確認してください。
Einstein Search Dictionaries
Einstein Search Dictionaries では、あらゆるサイト検索や検索関連設定を確認して、買い物客が検索した用語で検索辞書に収録されていないものを特定します。そして、不足している検索用語のリストを生成し、その用語を割り当てる同義語リストを提案します。検索辞書の内容が充実すると、買い物客の検索エクスペリエンスが向上します。
Einstein Search Dictionary のこの推奨項目は、買い物客がサイト上で直接目にする検索の推奨内容とは異なる点に注意してください。Einstein Search Dictionary の推奨項目を使用して、検索辞書を改善できます。
Einstein Search Dictionaries を使用して次のことができます。
- 検索辞書の新しい推奨項目を表示する。
- 検索辞書への追加用語の提案を承認または却下する。
検索辞書データへのアクセス権を拡大する
検索辞書を最大限に活用するために、匿名化された検索関連の非 PII データをほかのマーチャントと共有できます。前述のとおり、Einstein データプライバシー同意書に同意することで、サイトがアクセスできるデータの量を増やすことができます。この同意書により、コミュニティデータへのアクセスが可能になり、コミュニティにデータを提供しているほかのマーチャントの Agentforce Commerce for B2C データを使用して検索辞書が更新されます。
プライバシー同意書に同意すると、会社がその検索辞書データを共有データベースに提供することを許諾することになります。つまり、この共有データベースへのデータ提供を許諾したほかのマーチャントに推奨項目が表示されます。Salesforce では、マーチャントの検索辞書データが提供元を識別可能な形でほかのお客様に公開されないことを表明し保証しています。
この同意書により、会社は Agentforce Commerce for B2C に送信された検索辞書データに Salesforce がアクセスできることにも同意したことになります。Salesforce は、トレーニングの目的および Einstein Search Dictionary などの現行あるいは将来の類似機能を向上させる目的で、このデータを使用します。
Einstein データプライバシー同意書の契約条件に同意する手順は、次のとおりです。
- Business Manager で [App Launcher (アプリケーションランチャー)] をクリックし、[Administration (管理)] | [Global Preferences (グローバル設定)] | [Einstein Search Dictionaries Opt-In (Einstein Search Dictionaries のオプトイン)] を選択します。
-
[I accept these terms and conditions (上記の利用規約に同意します)] を選択します。
-
[保存] をクリックします。
Search Dictionaries の設定
Einstein Search Dictionaries を構成するには、次の手順を実行する必要があります。
- Staging (ステージング) インスタンスで、地域を買い物客のプライマリロケーション (Americas (南北アメリカ)、APAC、または EU) に設定します (必須)。
- 検索辞書を管理する予定のユーザーのメールアドレスを追加します (省略可能)。
その方法は、次のとおりです。
- Business Manager で [App Launcher (アプリケーションランチャー)] をクリックし、[Merchant Tools (マーチャントツール)] | [Site (サイト)] | [Site Preferences (サイト環境設定)] | [Search Preferences (検索の環境設定)] を選択します。
-
[検索辞書の通知設定] を選択します。
![Business Manager の [Search Preference (検索の環境設定)] | [Notification Settings for Search Dictionary (検索辞書の通知設定)]。](https://res.cloudinary.com/hy4kyit2a/f_auto/fl_lossy/q_70/learn/modules/cc-einstein-smarter-search/cc-einstein-search-dictionaries/images/ja-JP/31a1eae4071e56a3db560e90fb5ce810_kix.3on03iv6etkn.png)
- メールを追加します。
-
[Apply (適用)] をクリックします。
サイトに複数の地域情報がある場合
- Business Manager で [App Launcher (アプリケーションランチャー)] をクリックし、[Merchant Tools (マーチャントツール)] | [Site (サイト)] | [Site Preferences (サイト環境設定)] | [Search Preferences (検索の環境設定)] を選択します。
-
[Search Settings (検索の設定)] を選択します。
-
[辞書地域情報フォールバック] を選択し、言語レベルの設定で地域を更新できるようにします。
![Business Manager の [Search Preferences (検索の環境設定)] - [Dictionary Locale Fallback (辞書地域情報フォールバック)]](https://res.cloudinary.com/hy4kyit2a/f_auto/fl_lossy/q_70/learn/modules/cc-einstein-smarter-search/cc-einstein-search-dictionaries/images/ja-JP/c2671094592572b46864968daf3314e9_kix.wejaf5qj719t.png)
検索インデックスを再構築する
- Business Manager で [App Launcher (アプリケーションランチャー)] をクリックし、[Merchant Tools (マーチャントツール)] | [Site (サイト)] | [Search (検索)] | [Search Indexes (検索インデックス)] を選択します。
- 関連するインデックスのチェックボックスをオンにします。
-
[Rebuild (再構築)] をクリックします。
![Business Manager | [Rebuild Search Index (検索インデックスの再構築)] ページ](https://res.cloudinary.com/hy4kyit2a/f_auto/fl_lossy/q_70/learn/modules/cc-einstein-smarter-search/cc-einstein-search-dictionaries/images/ja-JP/3ab55b68bf05734969b280b8bf6daca9_kix.q3aq83ef8drn.png)
検索辞書を追加および編集する
Search Dictionaries を使用する手順は次のとおりです。
- Business Manager で [App Launcher (アプリケーションランチャー)] をクリックし、[Merchant Tools (マーチャントツール)] | [Site (サイト)] | [Search Dictionaries (検索辞書)] を選択します。

- 辞書のタイプ ([Compound Word (複合語)] など) をクリックまたは選択します。
-
[New (新規)] をクリックして、辞書の新しいエントリを作成します。必須項目には赤いドットが付いています。タイプはすでに [Compound Word (複合語)] が選択されています。
- 地域情報を選択します。
- 辞書エントリの値を入力します (例: 「high-top」(ハイトップ))。

-
[保存] をクリックします。
エントリを編集する場合は、エントリを検索するか、絞り込んで見つけます。
-
[辞書の検索] をクリックすると、全辞書を対象にエントリが検索されます。

- タイプや地域情報で検索を絞り込むことができます。フィルターが適用されていない場合は、すべての辞書が検索の対象になります。
- Click the filter icon to add a new filter.
-
[Add Filter (検索条件を追加)] をクリックします。
- フィールドと値を選択します。
-
[Apply (適用)] をクリックします。
-
[Add Filter (検索条件を追加)] をクリックします。
- 既存のフィルターを編集する場合は、[Edit List Filters (リストのフィルターを編集)] をクリックします。
ステミング例外
ステミングは、単語をその原形または基本形に戻すために使用される言語技術です。これによって、より幅広い検索結果が得られます。たとえば、「running」(ランニング) を検索すると、「run」(ラン) や「runner」(ランナー) の結果も返される場合があります。 ただし、ステミングによって関連性のない結果が返されてしまう可能性もあります。そのような場合は、ステミング例外を使用して、ステミング処理から特定の用語を除外します。
ブランド名 QuickRun を含む商品カタログがあるとします。ステミング例外を設定しない場合、「QuickRun」を検索すると、「quick」や「run」の結果が返され、無関係なものが含まれる可能性があります。「QuickRun」をステミング例外として構成することで、「QuickRun」の検索ではブランド固有の関連性の高い結果のみが返されるようになります。
ステミング例外を作成する手順は、次のとおりです。
- Business Manager で [App Launcher (アプリケーションランチャー)] をクリックし、[Merchant Tools (マーチャントツール)] | [Search (検索)] | [Search Dictionaries (検索辞書)] を選択します。
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[Stemming Exceptions (ステミング例外)] をクリックします。
-
[新規] をクリックします。

- ステミング例外と語幹に同じ語を入力します。
-
[保存] をクリックします。
この変更を Production (本番) インスタンスにプッシュする場合、システム管理者はテストとしてまず Staging (ステージング) から Development (開発) インスタンスにレプリケートし、続いて Staging (ステージング) から Production (本番) にレプリケートします。
次の単元
この単元では、Commerce Cloud Einstein によって Agentforce Commerce for B2C ストアフロントでの検索がどのようにスマート化するかを学習しました。検索辞書について理解を深め、買い物客の検索結果を向上させるために Einstein Search Dictionaries をどのように設定して使用するのかを習得しました。次は、Agentforce Commerce Einstein Search Recommendations を実装する方法を学びます。
