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Predictive Sort の設定

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 並べ替えルールを使用できる 3 通りの方法を説明する。
  • 検索結果を並び替え可能な 3 通りの方法を挙げる。
  • Predictive Sort が組み込まれている 3 種類の検索を挙げる。
  • 個々の買い物客のアフィニティを計算するために Predictive Sort で使用されるデータソースを挙げる。
  • Predictive Sort の問題をトラブルシューティングする 3 通りの方法を説明する。

はじめに

Cloud Kicks のマーチャンダイザーである Brandon Wilson は、検索結果で最初に何が表示されるかを管理するために、ストアフロントですでに並べ替えルールを使用しています。この目的は、買い物客が求めている商品を見つけられるようにすることです。Einstein Predictive Sort を使用すると、予測インテリジェンスに基づいて結果がパーソナル化されるため、手動では及ばない方法で並び替えを設定したり計算したりすることができます。

Predictive Sort がどのような機能を備え、どのように使用できるのかを確認する前に、Brandon はまず現在並べ替えルールをどのように使用しているかを見ていきます。

並べ替えルール

Brandon は次の並べ替えルールを構成しています。

  • キーワード検索用語の結果
  • カテゴリ別に絞り込む検索
  • ウエイトを指定した動的属性
  • 古いデータまたは未定義のデータのデフォルト値
  • 顧客の検索用語に基づくキーワードグループ
  • 買い物客が検索結果の並び替え順を選択するためのドロップダウン

B2C Commerce では並べ替えルールを使用して、検索結果の並び替え順を決定します。これらのルールは、属性 (テキスト関連性や入手可能性など) または明示的な配置 (注目の商品やアクセサリなど) に基づきます。Brandon は並べ替えルールに 1 つ以上の属性を割り当てて、ブレンドされた属性を定義し、その各属性にウエイトを割り当てています。

B2C Commerce は、すべての商品を 1 つ目の属性の値で評価します。商品の 1 つ目の属性の値が同じ場合は、2 つ目の属性を使用して判断し、それでも決まらない場合は 3 つ目以降の属性を使用します。B2C Commerce がすべてのルールを評価しても同位の商品がある場合は、デフォルトの並べ替えルールを使用してそれらの商品を並び替えます。デフォルトの並べ替えルールは、検索インデックスの商品の順序に基づきます。このインデックスは、Business Manager で作成するたびに変化する可能性があります。

以下は、使用可能な並び替え方法と、処理順序のベストプラクティスです。

順序

並び替え方法

説明

1

明示的なカテゴリの配置

カテゴリの検索結果内の商品に順位を割り当てることができます。

2

明示的な商品の配置

商品に検索配置属性 (1 ~ 8) を割り当てることができます。

3

明示的な検索ランク (低、中、高)

商品に検索ランク属性 (低、中、高) を割り当てることができます。

4

入手可能性ランキング

在庫状況を検索結果の順位に適用し、在庫切れ商品は検索結果の最後に表示されるようにできます。

5

テキスト関連性

特定の属性を重視し、その属性の検索用語が検出された場合は、他の項目よりも重要度が高いものとして処理することができます。

6

用語の頻度

並べ替えルールをすべて削除し、1 つも設定していない場合は、B2C Commerce が検索インデックスの用語の頻度に基づいて結果を返します。

Brandon は次の方法で並べ替えルールを使用しています。

  • 一定の商品に、3 (高)、2 (中)、1 (低) の検索ランクを明示的に設定します。
  • 入手可能性などの他のランキング手法を使用して、検索ランク内の商品を並び替えます。
  • 属性に検索用語が含まれている場合はその属性を重視します。たとえば、買い物客がレディース靴を検索すると、B2C Commerce は最初に「レディース」カテゴリの結果から返します。他のカテゴリの商品で、タイトルや説明に靴という用語が含まれるものも、検索結果の最後に示されます。他のカテゴリの商品で、タイトルや説明に靴という用語が含まれるものも、検索結果の最後に示されます。
  • 入手可能な日数と販売速度を組み合わせた動的属性を使用して、新商品と売れ筋商品を一番上にプッシュします。

階層継承

商品の検索ランクと検索の位置の属性値は、階層構造で自動的に継承されます。カテゴリは、そのカテゴリとそのサブカテゴリに割り当てられる商品の検索ランクまたは位置を定義します。このため、Brandon がカタログ構造内の一般的な結果の配置を整理しやすくなります。Brandon はビジネス要件を満たすために、個々のサブカテゴリや商品の値を変更できます。この値は、親から継承した検索ランクまたは位置の値を上書きします。

Predictive Sort

Brandon は、次の種類の検索に組み込まれている Einstein Predictive Sort によって、買い物客の体験をどのように向上させられるかを検討します。

  • 明示的な検索: 買い物客が検索項目にテキストを入力します。
  • 暗黙的な検索: 買い物客がストアフロントを参照します。
  • 商品検索の提案: 買い物客が検索項目にテキストを入力し始めると、提案が表示されます。

Predictive Sort は、次のデータソースを使用して、個々の買い物客が参照や購入する商品に対する各人のアフィニティを計算します。

  • カタログや商品
  • 注文履歴
  • 顧客のライブクリックストリーム

Predictive Sort は、特定の商品への買い物客の関心などの Cookie をそのデバイスに保存します。この関心や選好は、登録済みの買い物客と未知の買い物客の両方で追跡され、セッション中に変化することがあります。Predictive Sort は、データを収集しながら買い物客について学習し、買い物客の並び替え体験をパーソナル化します。たとえば、買い物客がメンズスニーカーを見てから検索を行うと、「メンズ」最上位カテゴリの商品が一番上に表示されます。

パフォーマンスに関する考慮事項

Predictive Sort には、レンダリングテンプレートや検索要求のキャッシュに関する考慮事項があります。検索結果が買い物客ごとにパーソナル化された順序で表示されるため、検索ヒットの順位を商品グリッドにキャッシュすることはできません。

レンダリングテンプレートでキャッシュの設定を変更する必要はありません。Predictive Sort 属性が設定された並べ替えルールのある要求については、B2C Commerce が結果グリッドの検索ヒットの順位のキャッシュをデフォルトで無効にします。たとえば、Brandon が Sales (販売) カテゴリに Predictive Sort ルールを割り当てた場合、B2C Commerce が Sales (販売) カテゴリの結果ページのキャッシュのみを無効にします。トラフィックを 5% とする A/B テストを Predictive Sort ルールに構成した場合は、B2C Commerce が要求のその 5% のキャッシュのみを無効にします。

Predictive Sort の設定

Brandon は、Predictive Sort を使用する 2 つの並べ替えルールを新たに作成しようと考えています。

  • 既存の並べ替えルール
  • 動的属性を使用する新しい並べ替えルール

既存の並べ替えルール

Brandon は既存の並べ替えルールから着手します。Predictive Sort を使用前と使用後の結果を比較すれば、その効果を把握できるためです。この手順は次のとおりです。

  1. Business Manager を開きます。
  2. サイト > [Merchant Tools (マーチャントツール)] > [Search (検索)] > [Sorting Rules (並べ替えルール)] を選択します。
  3. [Sorting Rules - Revenue (並べ替えルール - 収益)] 並べ替えルールをクリックします。

Business Manager - [Sorting Rules - Revenue (並べ替えルール - 収益)] 並べ替えルールこの並べ替えルールはすでに、[Revenue (収益)]、[Text Relevance (テキスト関連性)]、[Units Ordered (注文ユニット)] の 3 つの属性で並び替えを実行しています。

  1. [Add (追加)] をクリックします。
  2. 「Predictive Sort」 (予測並び替え) と入力し始め、この属性が表示されたら選択します。
  3. [Text Relevancy (テキスト関連性)] は [No (いいえ)] に設定します。[ext Relevance (テキスト関連性)] はすでに属性として設定されています。
  4. [Direction (方向)] を [Descending (降順)] に設定します。
  5. [Apply (適用)] をクリックします。

以下は、検索結果の並べ替え順で、アイテムが同位の場合は B2C Commerce がこのルールで順位を決定します。

  1. テキスト関連性
  2. 注文ユニット
  3. Predictive Sort

動的属性を使用した新しい並べ替えルール

Brandon は、動的属性を組み合わせた新しい Predictive Sort 属性を作成します。この手順は次のとおりです。

  1. [動的属性] をクリックします。
    Business Manager - [Sorting Rules (並べ替えルール)] - [Dynamic Attributes (動的属性)] ボタンをクリック。
  2. [New (新規)] をクリックし、名前に「Predictive Sort」 (予測並び替え) と入力します。
  3. [Revenue (収益)][Text Relevance (テキスト関連性)][Predictive Sort (予測並べ替え)] の 3 つの属性を追加します。
    Business Manager - [Sorting Rules (並べ替えルール)] - ウエイトが設定された動的属性を作成
  4. ウエイトを次のとおり設定します。
    • Revenue (収益): 25%
    • Text Relevance (テキスト関連性): 40%
    • Predictive Sort (予測並べ替え): 35%
  1. それらのすべてを [Descending (降順)] に設定します。
  2. [Revenue (収益)] と [Predictive Sort (予測並べ替え)] はどちらもデフォルト値を [Minimum (最小値)] に設定します。
  3. [Text Relevance (テキスト関連性)] はデフォルト値を [平均] に設定します。
  4. [Apply (適用)] をクリックします。

この新しい属性は、収益とテキスト関連性と予測並べ替えを組み合わせたもので、並べ替えルールで使用できます。

ユーザー体験に関する考慮事項

Brandon は現行の並べ替えルールに Predictive Sort を追加し、キーワード検索とカテゴリ検索で現行の並べ替えルールとの比較テストを行ったうえで、Predictive Sort のウエイトを高めるか、並び替え順の上位に移動します。このルールに割り当てたウエイトが低い場合や、並べ替え順が高くない場合は、検索スコアに対する影響力が不十分で、結果に効果が現れない可能性があります。

A/B テスト

Brandon は並べ替えルールに伴う体験に A/B テストを実行したいと考えています。ただし、その前に、Business Manager の環境設定で A/B テストを有効にする必要があります。

Brandon が Einstein 並べ替えルールを現行の並び替え体験と比較テストする手順は、次のとおりです。

  • 現行の並び替え体験をテスト対照 (80%) とします。
  • Einstein 並べ替えルールにはテストセグメント B (10%) を割り当てます。
  • フェーズ 1a: テストセグメント A と B のトラフィックの割合をそれぞれ 25% に増やして 90 日間テストを実行し、数週間おきに進化を確認します。
  • フェーズ 1b: テストセグメント A と B のトラフィックの割合をそれぞれ 45% に増やし、さらに 90 日間テストを実行して、数週間おきに進化を確認します。
  • 最終フェーズ: テストの勝者に 100% のトラフィックを割り当てます!

Predictive Sort のトラブルシューティング

並べ替えが期待どおり機能していないのではないかと察した Brandon は調査することにします。次の作業を行います。

  • ストアフロントに移動して、検索結果 (またはカテゴリグリッドページ) の商品上にある緑の情報ボタンをクリックします。Predictive Sort の検索スコアが 0 以下である場合は、カスタマーサポートに連絡してください。
  • Recommendation Validator を使用して、Predictive Sort が機能していることを確認します。
  • Storefront Toolkit を使用して、検索情報を表示します。

Brandon は、Predictive Sort を使用するカテゴリ検索結果の商品タイルが重複していることに気が付きます。デベロッパーが Predictive Sort に固有の <iscache if=“${!searchModel.isPersonalizedSort()}”/> 宣言をストアフロントの商品グリッドレンダリングテンプレートに追加していることを確認します。

まとめ

このモジュールで Brandon Wilson は、Commerce Cloud Einstein を使用してストアフロントでスマートな検索が可能になる方法を学習しました。また、Search Dictionaries、Search Recommendations、Predictive Sort を使用して、ストアフロント検索をパーソナル化する方法も学びました。

では、知識をテストして、素晴らしいバッジを獲得しましょう。

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