Commerce Cloud Business Manager の使用開始

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Business Manager でマーチャンダイザーが実行するタスクを 3 つ挙げる。
  • Business Manager でデベロッパーが実行するタスクを 3 つ挙げる。
  • [Merchant Tools (マーチャントツール)] タブで行う設定を 4 つ挙げる。
  • [Administration (管理)] タブで実行できるタスクを 4 つ挙げる。
  • ローカライズ設定の 2 つの機能について説明する。

Business Manager について

Business Manager は、B2C Commerce ストアフロントの構成や管理を行う Salesforce B2C Commerce のオンラインツールです。この重要なツールは、B2C Commerce のマーチャンダイジング、管理、サイト開発機能の司令塔です。

Business Manager のランディングページ

Business Manager を使用するには、B2C Commerce インスタンスにアクセスする必要があります。Trailhead Playground では B2C Commerce を使用できません。B2C Commerce インスタンスへのアクセス権がない場合は、使用可能なインスタンスがないかマネージャにお問い合わせください。

Business Manager ユーザインターフェースの使用開始

Business Manager を開いたら、最初にサイトを選択する必要があります。あなたの会社の規模やサポートするサイト数に応じて、少数のサイトが表示されることもあれば多数の場合もあります。サイトを選択すると、そのサイトに設定されているデータ、コード、許可にアクセスできます (アクセス権があるものに限られますが、この点についてはこの単元の後半に説明します)。

B2C Commerce では、サイトとそれに関連付けられているコードの組み合わせによってストアフロントが作成されます。ストアフロントとは、ユーザのオンライン体験です。サイトには複数のストアフロントを設定できます。(ここでは、マーチャントの Web サイトのことをストアフロントと言います)。

[Storefront (ストアフロント)] をクリックすると、選択したサイトが別のウィンドウに開きます。以下は B2C Commerce のアーキテクチャを示すサンプルサイトです。

B2C リファレンスアーキテクチャ

通常であれば、独自のサイトを表示したいと考えます。

Storefront Toolkit の ツールキットアイコン アイコンも表示されます。これは、デベロッパーがトラブルシューティングに使用する開発ツールです。このツールキットは、この前に開いていた Business Manager サイトに自動的にリンクされています。便利ですよね!

ペルソナ

Business Manager を使用する可能性が最も高い人々として、3 種類の職務の担当者が挙げられます。ここでは職務をペルソナといいます。

コラボレーションしている 3 人のビジネスパーソン

  • マーチャンダイザーは、商品、画像、キャンペーン、プロモーション、検索設定などのサイトデータを設定します。
  • 管理者は、B2C Commerce サイトの設定、サイトデータのインポートやエクスポート、コードやデータの変更のロールアウトを行います。
  • デベロッパーは、Business Manager を使用してストアフロントアプリケーションに直接アクセスし、デバッグや問題のトラブルシューティング、開発固有の設定などを行います。
メモ

メモ

B2C Commerce では、顧客という用語に複数の意味があります。ここではわかりやすいように、Salesforce のお客様をマーチャントと呼び、マーチャントの顧客を買い物客とします。

大手のマーチャントは、ペルソナごとに明確な役割があり、その 1 つの役割を何人かが担当します。大手のマーチャントが、デベロッパーチームを擁するパートナーと提携していることも少なくありません。中小規模のマーチャントは、多くの場合ペルソナが曖昧で、少人数が複数の役割を兼務します。

ペルソナが作業をする Business Manager のエリア

Business Manager の [Merchant Tools (マーチャントツール)] と [Administration (管理)] という 2 つのタブに、3 種類のペルソナの全員が使用する機能があります。では、1 つ目のペルソナのマーチャンダイザーが使用するタブから見ていきましょう。

[Merchant Tools (マーチャントツール)] タブ

[Merchant Tools (マーチャントツール)] エリアは、マーチャンダイザーがサイト固有の構成設定や、商品、カタログ、コンテンツ、検索、キャンペーン、プロモーションなどのストアフロントデータを管理する場所です。

Business Manager の [Merchant Tools (マーチャントツール)] のモジュール

ここではまた、買い物客をサイトに誘導するための機能、つまり、検索 URL や robots.txt ファイルも設定します。このファイルは、Web 管理者が作成して、Web ロボット (通常は検索エンジンロボット) に Web サイトのページをどのようにクロールするか指示します。

顧客データもマーチャンダイザーが確認できますが、通常は外部データベースに格納されています。注文の詳細も同じで、ストアフロントの買い物客から直接収集されることもあれば、Order Management for B2C Commerce や Customer Service Center などのアドオンシステムから取り込まれることもあります。こうしたアドオン商品は Commerce Cloud 商品スイートの一部です。

多部門で使用されるツール

[Merchant Tools (マーチャントツール)] 内の機能の中には、ペルソナの枠を超えて使用されるものもあります。たとえば、サイト分析やコンテンツスロットなどです。

Business Manager Analytics には、本番ストアフロントで取得され、B2C Commerce で集計され、Business Manager で報告されるサイトデータが反映されます。買い物カゴの注文確定率 (買い物カゴ総数のうち注文に進んだ数の割合) などのデータは、マーチャンダイザーにとって極めて有益です。その一方で、デベロッパーには、パイプラインパフォーマンスサマリーデータやオブジェクトのチャーン傾向などのデータのほうが役立ちます。

コンテンツスロットには、ストアフロントのいずれかの部分に組み込んで、商品、カテゴリ、コンテンツアセットなどをスケジュールに従って表示できます。顧客グループごとに表示する内容をパーソナライズできます。コンテンツアセットには、フラッシュグラフィック、商品カルーセル、商品検索結果セット、マーケティンググラフィックなどがあります。

「Summer Style (サマースタイル)」というコンテンツスロットに、レディースドレスとレディースジュエリーがクリック可能なカテゴリとして表示されています。

コンテンツスロットは、デベロッパーとマーチャンダイザーの両方による作業が必要です。最初に、デベロッパーがコードを HTML ページに追加し、表示テンプレートを作成して、コードをサーバーにアップロードします。次に、マーチャンダイザーが Business Manager を使用して、スロットの設定を作成してスケジュールします。

[Administration (管理)] タブ

管理者とデベロッパーのペルソナが使用する 2 つ目のタブは [Administration (管理)] です。このタブでは、管理者が次のことを行います。

  • サイトデータをインポートやエクスポートする。
  • データやコードをサイトのインスタンスに、またはインスタンスから移動する。
  • 顧客リストやコンテンツライブラリを管理する。

管理者の場合は、組織の全サイトに適用されるグローバル設定を行います。組織には、マーチャント用に設定されたすべてのサイトが含まれています。グローバル設定 (詳細設定ともいう) には次のものがあります。

  • 複数の言語をサポートする地域情報や地域設定
  • Business Manager ユーザに適用されるパスワードの制限やログインの制限に関するポリシー
  • タイムゾーン
  • 注文や顧客のシーケンス番号

デベロッパーのペルソナ

最後に、デベロッパーのペルソナについても説明しておきましょう。デベロッパーとは、各種のソフトウェア開発ツール (この場合は Business Manager) を使用して、ストアフロントアプリケーションを開発する人々です。

デベロッパーは通常、次の 3 つのウィンドウを開きます。

  • 統合開発環境 (IDE) - アプリケーションを記述してテストします。
  • Business Manager - ストアフロントサイトを開くために使用します。
  • ストアフロントアプリケーション - コードやデータの変更結果をリアルタイムで確認します。

ここでは Business Manager を中心に説明します。デベロッパーは Business Manager で次のことを行えます。

  • 新しいサイトを作成する。
  • 問題をトラブルシューティングする。
  • コードのバージョンを設定する。
  • カートリッジ (コードやデータを格納するもの) をサーバーに登録する。
  • ページキャッシュ設定を管理する。
  • サイトをオンラインに設定する。
  • サイトの課税を管理する。
  • カスタムのエラーページやメンテナンスページを作成して、買い物客を購入目的のものに誘導する。

デベロッパーも Business Manager の運用タスクを実行します。たとえば、ログイン情報やセキュリティの設定、クォータ状態の追跡などです。クォータは、システムの順調な動作を維持するための内部の制限です。

権限

Business Manager のエリアやモジュールへのアクセスは、ジョブタスク (ロールともいう) に基づきます。最も重要なロールはシステム管理者で、ユーザや許可を管理します。システム管理者はまず、組織とそのすべてのストアフロントを定義し、デフォルト言語を設定します。次に、追加のロールを作成します。

ミーティングをしている数人のビジネスパーソン

システム管理者はロールを定義することで、ロールの許可セットに基づいてアクセスを許可したり制限したりすることができます。

  • モジュールの許可: 商品やカタログのモジュールなどの許可です。ロールごとにデータの参照・更新を禁じることができます。
  • 機能の許可: たとえば、Manage_Site_Catalog を割り当てられたユーザは、サイトカタログに追加することができます。つまり、ロールごとに機能を制限することができます。

ここでいくつかの例を示します。

ユーザ
役割
アクセス
Gita
システム管理者
一切制限がなく、すべてにアクセスできる。
Traude
マーチャンダイザー
サイトカタログ、価格設定、在庫を表示して編集できる。自身のサイトのデータのみを確認でき、他のサイトのデータは表示できない。
Jorge
Web 運用
カタログ、価格設定、在庫データは表示できない。データの転送とレプリケートを実行できる。データのインポートやエクスポートも可能。ジョブを実行できる。
Anne
開発者
全サイトのカタログ、価格設定、在庫データへのフルアクセス権を要する。データを転送する許可も必要。

Localization (ローカライズ)

Business Manager は、ユーザインターフェースと、そこで作成、編集、表示される基礎データ (つまりストアフロントで使用されるデータ) の両方で複数の言語をサポートしています。アプリケーションの表示とデータの管理に別々の地域情報を設定できます。たとえば、買い物客が日本語の Business Manager を使用して、英語の商品やコンテンツを表示することが可能です。

システム管理ユーザが、Business Manager の表示言語と、ユーザープロフィールを作成または編集するときの優先地域情報を選択します。その後、Business Manager ユーザが各自のユーザープロフィールで別の表示言語を選択できます。

オフィスビルのロビーを横切るビジネスパーソンたち

Business Manager のカスタマイズ

Business Manager ユーザインターフェースの次の部分をカスタマイズして、独自の設定にすることができます。

  • メニュー項目
  • メニューアクション
  • ダイアログアクション
  • フォーム

Business Manager の標準装備のメニューでは、メニュー項目のアクションを使用して機能にアクセスします。そのため、これらのエリアを変更すると、ユーザインターフェースの標準アクションにその変更が統合されます。つまり、ユーザインターフェースの特定の部分を簡単にカスタマイズできます!

次のステップ

Business Manager について、その使用者と目的、ユーザインターフェースの特性、ローカライズの管理、カスタマイズの追加など、さまざまな内容を習得しました。次は、B2C Commerce の開発環境について学習します。