カーボンクレジットのデータを設定する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 残余排出を相殺するための要件を収集する。
- Net Zero Cloud でカーボンクレジットを管理するために必要なレコードを挙げる。
- カーボンクレジットプロジェクトレコードを作成する。
- Sustainability 購入レコードを作成する。
- Sustainability クレジットレコードを作成する。
Net Zero Cloud でカーボンクレジットを追跡する
企業は複数のプロジェクト、プロバイダー、マーケットプレイスからカーボンクレジットを購入できます。そのため、すべてのサプライヤーやプロジェクトを管理し、カーボンクレジットインベントリと割り当て状況を個別に追跡するのが難しい場合があります。Net Zero Cloud はすべてのカーボンクレジット情報を管理するためのワンストップソリューションとして機能します。Net Zero Cloud ではカーボンクレジットの管理と割り当てのワークフローが統合されているため、業務が楽になります。
Sam が Net Zero Cloud で必要な情報を収集して、NTO のカーボンクレジットを設定する手順を見ていきましょう。
要件を収集する
では、Sam は NTO の排出量に関するデータを収集し、排出量を相殺するために必要な意思決定を行います。
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排出量削減後のギャップを予測する
Sam は Net Zero Cloud で年間排出インベントリレコードを使用して、NTO の実際の排出量を把握します。このデータと排出量予測によって、NTO の排出量のトレンドを推定できます。これに基づいて、彼は削減と回避の対策を計画します。さらに回避または削減が可能な排出量を推定し、残りの排出量を計算します。
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カーボンプロジェクトを特定する
さまざまなカーボンプロジェクトを慎重に評価した後に、Sam は NTO が投資するプロジェクトを選択します。NTO は生物多様性の向上に重点を置いたプロジェクトに投資することを決定しました。Sam は次の領域の自主的カーボンマーケットプレイスからカーボンクレジットを購入することにします。
- 林業
- 農業
- 再生可能エネルギー
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カーボンクレジットを購入する
Sam は NTO の残余排出量を相殺するためにカーボンクレジットを購入します。
Sam は Net Zero Cloud にこのデータを入力する準備ができています。
必要なレコード
Net Zero Cloud でカーボンクレジットを管理するために、Sam は次のレコードを作成する必要があります。
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カーボンクレジットプロジェクトレコード: 投資する予定のカーボンプロジェクトに関する詳細が保存されます。たとえば、プロジェクトを開発する組織の取引先やプロジェクトに関連付けられた緩和戦略などです。
プロジェクトとはオンラインストアに並んだ商品のようなもので、そこからクレジットを購入できます。そのレコードには、商品について、説明やカテゴリなどの具体的な詳細が含まれています。
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Sustainability 購入レコード: クレジット購入に関連する情報を表します。このレコードには、クレジット購入先のブローカーやサプライヤー企業、購入の主ユーザー、購入注文番号などの情報が保存されます。また、購入の種別も保存されます。この場合はカーボンクレジットです。
このレコードは単に購入を確認する購入注文です。
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Sustainability クレジットレコード: 購入されたカーボンクレジットに関する詳細が保存されます。たとえば、関連するカーボンクレジットプロジェクトや Sustainability 購入レコード、購入されたクレジット数、クレジットが無効化済みかまだリポジトリに保持されているかなどです。
一部のクレジットが無効化済みで、残りがリポジトリに保持されている場合には、情報が同じで状況が異なる 2 つの Sustainability クレジットレコードを作成する必要があります。
Sustainability クレジットレコードは購入の明細書のようなもので、購入された商品のインスタンス数、合計額、関連する購入注文、商品コードが含まれています。
このようなレコードを使用して、Sam は NTO が投資したカーボンクレジットプロジェクトの合計と所有しているカーボンクレジットの合計を明確に把握できます。
このモジュールでは、受講者がサステナビリティマネージャーであり、Net Zero Cloud にアクセスして使用するための適切な権限を有しているものと想定しています。ただし、サステナビリティマネージャーでなくても大丈夫です。このまま読み進み、本番組織でシステムサステナビリティマネージャーが各手順をどのように実行するのかを見てみましょう。Trailhead Playground ではこの手順を実行しないでください。Trailhead Playground ではまだ Net Zero Cloud を使用できません。
Sam が Net Zero Cloud でカーボンクレジットレコード、Sustainability 購入レコード、Sustainability クレジットレコードを作成する手順を見ていきましょう。
カーボンクレジットプロジェクトレコードを作成する
カーボンクレジットプロジェクトレコードを作成する手順は次のとおりです。
- Net Zero Cloud アプリケーションの Lightning コンソールドロップダウンリストから、[カーボンクレジットプロジェクト] を選択します。
- [Sustainability 購入] ページで、[New (新規)] をクリックし、次の詳細を指定します。
- Name (名前):
Reforestation
(森林再生) - 緩和種別: 削除
- プロジェクト種別: 林業および土地利用
- その他の省略可能な詳細を追加します。[開発者 (取引先)] 項目では、排出削減プロジェクトを立ち上げてカーボンクレジットを提供する組織のサプライヤーレコードへの参照を追加できます。サプライヤーレコードが存在しない場合は作成します。詳細は、「納入業者の管理」を参照してください。
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[Save (保存)] をクリックします。
Sam は NTO が投資している他のカーボンプロジェクトのレコードも同じように作成します。
Sustainability 購入レコードを作成する
Sustainability 購入レコードを作成する手順は次のとおりです。
- Net Zero Cloud アプリケーションの Lightning コンソールドロップダウンリストから、[Sustainability 購入] を選択します。
- [Sustainability 購入] ページで、[New (新規)] をクリックし、次の詳細を指定します。
- Name (名前):
SP_Reforestation
- 種別: カーボンクレジット
- ブローカーを選択します。ブローカーとはカーボンクレジットの供給、移転、無効化を行うサプライヤーのことです。
- その他の省略可能な詳細 (購入注文番号や請求先住所など) を入力します。
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[Save (保存)] をクリックします。
Sam は同じ手順を使用して残りの Sustainability 購入のレコードを作成します。
Sustainability クレジットレコードを作成する
Sustainability クレジットレコードを作成する手順は次のとおりです。
- Net Zero Cloud アプリケーションの Lightning コンソールドロップダウンリストから、[Sustainability クレジット] を選択します。
- [Sustainability クレジット] ページで、[New (新規)] をクリックし、次の詳細を指定します。
- Carbon Credit Project (カーボンクレジットプロジェクト):
Reforestation
(森林再生) Sam は作成したプロジェクトのうちの 1 つを選択します。
- Status (状況): Retired (無効化)
割り当てにクレジットを使用するには、この状況を [Retired (無効化)] に設定する必要があります。
- Sustainability Purchase (Sustainability 購入):
SP_reforestation
Sam は [Reforestation (森林再生)] プロジェクトのクレジットを販売しているサプライヤーに対して作成した Sustainability 購入レコードを選択します。
- Credits Purchased (購入済みクレジット):
200
- Cost Per Unit (単位あたりのコスト):
10
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[Save (保存)] をクリックします。
レコードを保存すると、総支出が自動的に計算されます。まだどのクレジットも割り当てられていないため、購入した 200 クレジットすべてが利用可能とマークされています。Sam は [購入の詳細] セクションで詳細を確認します。
Sam は他の購入の Sustainability クレジットレコードも作成して、データの設定を完了します。
ここまでの進捗に Sam は満足しています。これで、Net Zero Cloud を使用してクレジットを割り当てる方法を調べる準備ができました。次の単元で見ていきましょう。
リソース
- Salesforce ヘルプ: カーボンクレジットの管理
- Salesforce ヘルプ: 納入業者の管理
- Salesforce ヘルプ: Take Climate Action with Net Zero Marketplace (Net Zero Marketplace を使用した気候変動対策への取り組み)
- Trailhead: Net Zero Cloud を使用した科学的根拠に基づく目標設定と排出量予測