キャンペーンを使用したエンゲージメントの追跡

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Salesforce のキャンペーンとは何かを定義する。
  • 非営利団体でのキャンペーンの使用例を挙げる。
  • キャンペーンレコードの重要なセクションを特定する。
  • Salesforce でキャンペーンを実行するための準備をする。

最近選出された市議会議員数名が、No More Homelessness (NMH) が敵対的とみなす、野宿を防止するための傾斜付きベンチなどの設計特性を持つ建造物の設置を勧める政策を発表しました。 

ホームレス状態にあるコミュニティメンバーの支援に取り組む (架空の) 非営利団体である NMH は、このような設置は危機に対処することにはならず、すでに苦労している人々の生活をさらに悪化させるだけだと考えています。法案が否決されるようにするために、NMH チームは支持者を動員し、すでに社会から取り残されている集団を冷遇する建造物は、ホームレス問題への効果的な対策ではないと市議会を説得する必要があると考えます。

No More Homelessness のチームメンバーが公園への敵対的な建造物の設置に愕然としています。

チームは、四半期に一度、クライアント、ボランティア、熱心なサポーターらが支持者集めや支持の方法を学ぶトレーニングワークショップの計画に忙しく取り組んでいます。NMH でコミュニケーションインターンをしている Michael Aviran は、Salesforce のキャンペーンオブジェクトを使用してこうしたイベントを追跡し管理するつもりです。

Salesforce でのキャンペーンの管理

キャンペーンとは通常、デジタルかアナログかを問わず、特定の目標にむけて人々に行動を促す、計画された一連のコミュニケーションのことです。たとえば、特定の候補や法案への投票を市民に呼びかける支援資料や、支援を依頼する年次の活動資金集めアピールなどがあります。 

Salesforce では、キャンペーンオブジェクトを使用して団体で実行するキャンペーンを追跡および管理できます(オブジェクトについて再確認が必要な場合は、先に進む前に「Nonprofit Success Pack Basics」(Nonprofit Success Pack の基本) を参照してください)。キャンペーンは、メールの開封から、嘆願書への署名、イベントへの参加、支援の実施、T シャツの購入に至るまで多岐にわたります。たとえば、No More Homelessness では、Nonprofit Success Pack (NPSP) のキャンペーンを使用して、活動資金集めや支援に関する連絡、イベントへの参加、ボランティアのシフトの登録などを追跡しています。今回、予定されているトレーニングワークショップに着手するにあたり、再びキャンペーンを使用します。 

No More Homelessness のキャンペーン使用方法

キャンペーンとはコミュニケーションとエンゲージメントであるため、ほぼ全スタッフが何らかのキャンペーンを実行しており、NPSP のキャンペーン管理テクノロジからメリットを得ることができます。NMH の優秀な Salesforce システム管理者 Gorav は、チーム全体と協力して、キャンペーンを誰でも利用できるように NPSP をカスタマイズするための優先度付けした要件リストをまとめました。

開発チームは常に画期的な戦略を実行し、既存や見込みの支援者を見つけて関係を築いています。また、メール、ダイレクトメール、ソーシャルメディア、対面イベントでの活動資金集めキャンペーンを管理しています。こうしたキャンペーンを作成して維持するだけでなく、毎年年末には大規模な資金集めアピールも管理しますが、今年は特に力を入れています。新しい建物の購入資金を調達するため、チームはキャピタルキャンペーンを実行し、団体初となるガライベントを開催する予定です。

NMH のコミュニケーション・支持チームの名前に「コミュニケーション」という語が入っているのには理由があります。チームはソーシャルメディアで活動していて、NMH の賛助者と常に会話しています。コミュニケーションが自然に発生することもありますが、チームは、コミュニティ-パートナーグループへの戦略的アウトリーチを開拓するためにかなり努力しています。NMH プログラムチームと協力して、メールや対面のコミュニティイベントを通じて啓発キャンペーンを実行しており、そこから新たなボランティアや支援者が生まれることがよくあります。今後の支援トレーニングワークショップも忘れてはいけません。プログラムチームはトレーニング資料の用意や当日の諸手配を担当しますが、興味の喚起、参加者の招待、出欠確認とイベント前情報の管理はコミュニケーション・支持チームが担います。

No More Homelessness チームは今年のキャンペーンを計画するためのミーティングを開きました。

Gorav が各チームの要件を NPSP に反映したので、誰もが適切なツールでデータを管理できるようになりました。各チームはキャンペーンの [種別] 項目を使用して、キャンペーン情報が資金調達、イベント、マーケティング、支援、ボランティアのどの活動に関連するかを示します。Gorav はさらに、管理するキャンペーンの種別ごとに、メニューオプションのカスタム項目 (Salesforce では選択リスト値という)、さまざまなページレイアウト、プロセスの自動化を追加しました。 

誰もが自分のニーズに応じて調整されたツールを使用できるようになりました。苦肉の策で 1 つの項目にさまざまな種別のデータを詰め込んだり、専用の記録場所がなかったという理由だけで重要な情報に関するメモやコメントを残したり、単に作業を中断されて入力を忘れたために重要なデータが欠落したりすることはもうありません。 

キャンペーンレコードの構造

NPSP でキャンペーンが稼働し始めたので、チームは詳細を参照し、個々のキャンペーンレコードがどうなっているか確認できるようになりました。 

キャンペーンレコードには、特定のキャンペーンに関連する重要な情報が含まれています。この情報として、キャンペーン名、コスト、開始日と終了日、ミーティング、郵送、電話や、団体がキャンペーンについて管理するその他の ToDo と活動などがあります。 

キャンペーンレコードは、キャンペーンに関連する人についての重要な情報にもリンクしています。この情報として、リードまたは取引先責任者としてコミュニケーションに含める予定の人々の個人名と連絡先情報、リードと取引先責任者の総数、キャンペーンのレスポンス率などがあります。活動資金集めアピール用に、キャンペーンレコードに確約済みまたは収集済みの支援の集計を含めることもできます。

では、NMH の活動資金集めキャンペーンレコードの 1 つを見てみましょう。 

キャンペーンレコードのセクション。

強調表示パネル (1)
キャンペーンの重要な情報を一目で確認できます。Salesforce システム管理者がここに表示される内容をカスタマイズするため、団体にとって最も関連性の高い情報が表示されます。
関連リストの
クイックリンク (2)
キャンペーンに関連するオブジェクトをすばやく表示して、アクションを実行します。ユーザアイコンからアクセスできる個人設定で、ここに表示されるリンクをパーソナライズします。
キャンペーン
詳細 (3)
キャンペーン名、種別、状況、日付、予算などの項目。キャンペーンについて他の情報も追跡する場合は、Salesforce システム管理者にカスタム項目の追加を依頼します。キャンペーンに関連付けられた他の重要なレコードとデータを表示するには、[関連] をクリックします。
活動
タイムライン (4)
キャンペーンに関連する ToDo、ミーティング、電話、手紙、メール、その他のアクション。
関連セクション (5)
各セクションにはキャンペーンに関する追加の情報が強調表示されます。団体によっては、ここに支援に関するデータ、キャンペーンメンバー、関連キャンペーンの集計データが含まれる場合もあります。

キャンペーン作成の準備

キャンペーンには多少の設定が必要ですが、キャンペーンデータを入力する前に周到な計画を立てておくことで、この強力なオブジェクトとその関連機能を最大限に活用することができます。Salesforce でキャンペーンの作成を開始する前に、対処すべきことがいくつかあります。

Salesforce でキャンペーンライフサイクル全体を把握する。

キャンペーンを作成して、キャンペーンライフサイクル全体を進行させる場合、通常は次の 5 つのステップを実施します。 

  1. キャンペーンを作成する。
  2. 対象受信者 (キャンペーンメンバー) のリストを作成する。
  3. キャンペーンを実行する。
  4. レスポンスを追跡する。
  5. キャンペーンの効果を分析する。

各ステップの管理方法を今すぐ理解する必要はありませんが、キャンペーンをさまざまなフェーズにまとめる方法について検討を始めるとよいでしょう。準備ができたら、各ステップを進めるうえで役立つリソースがあります。ここでは、ステップ 1 に正式に進む前の準備をしましょう。 

キャンペーンを作成および管理するための権限を取得する。

キャンペーンへのアクセスは、他の Salesforce オブジェクトと同様に、団体の Salesforce システム管理者が管理するプロファイル権限と共有設定によって制御されます。ほとんどの非営利団体では、全員がキャンペーンとキャンペーンデータを参照できますが、キャンペーンレコードの作成や編集はできない場合があります。キャンペーンを管理するのに必要な [マーケティングユーザ] オプションがあります。 

自分の権限を確認するには、ユーザアイコンをクリックし、[設定] をクリックします。[私の個人情報] メニューから [高度なユーザの詳細] をクリックします。このページで [マーケティングユーザ] チェックボックスを探します。これがオンであれば、問題ありません! 次へ進み、キャンペーンの作成および変更方法を学習します。業務でキャンペーンを作成する必要があり、このチェックボックスがオフの場合は、システム管理者に連絡してください。

[高度なユーザの詳細] ページの [マーケティングユーザ] チェックボックス。

命名規則を決める。キャンペーンにどのように名前を付けるかを検討します。名前に一貫性があり、標準化されていれば、チームの全員がキャンペーンを簡単に見つけて参照し、レポートを作成することができます。やり方としては、実行するキャンペーンの種別と、それらを互いに関連付けるかどうかを検討します。実行するキャンペーンは 1 回限りか、連続するか? キャンペーンを実行するタイミングは臨時か、定期的か? 賛助者へのリーチアウトに使用するチャネルは 1 つだけか (メールなど)、それとも複数のチャネルを使用して、ソーシャルメディア、ダイレクトメール、ラジオでの告知などと組み合わせるか? 

たとえば、NMHでは、[種別]: [月年] - [簡易説明] を今後の支援トレーニングワークショップに関連するキャンペーンレコードの標準形式にすることを決定しました。今後の支援トレーニングワークショップのキャンペーン名は Event: June 2019 - Advocacy Training Day (イベント: 2019 年 6 月 - 支援トレーニングデー) のようになります。 

ただし NMH はもう 1 歩進めてキャンペーンの 2 つ目の命名規則を決めて合理化を図ります。2 つ目の命名規則を追加することで、チームの作業時間が短縮されるので合理化が促進されます。NMH はキャンペーンをキャンペーン階層にグループ化して整理します。親キャンペーンは、方法を示す全体的かつ説明的な名前を使用し、子キャンペーンは [種別]: [月年] - [簡易説明] 形式に従います。たとえば、今後の一連のワークショップの親キャンペーンは Advocacy Training Days (支援トレーニングデー) でその下にある子キャンペーンは Event: June 2019 - Advocacy Training Day (イベント: 2019 年 6 月 - 支援トレーニングデー) にします。 

親キャンペーンとそれらを使用してキャンペーン階層を作成する方法について、もっと知りたくなったでしょう? ここでテストを受けてから、次に進みましょう。 

リソース