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ビジネスプロセスを自動化する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • ビジネスルールエンジンを使用してビジネスプロセスを最適化する主な方法を要約する。
  • OmniScript に式セットを実装する方法を説明する。

ビジネスルールのデプロイ

前の単元で、ビジネスルールエンジンの主なコンポーネントである、決定マトリックス、決定表、式セットの詳細を学習しました。 

こうしたツールを使用してルールを構築した後の次のステップは、実際のビジネスプロセスでユーザーにルールをデプロイすることです。数種のワークフローツールを使用して、各業種のコンテキストに応じたビジネスルールを呼び出すことができます。

ビジネスルールエンジンのエンドユーザーへのデプロイに使用する 3 つのワークフローツール

ビジネスルールエンジンの各コンポーネントは、Salesforce フローと OmniStudio で使用できます。また、ビジネスルールエンジンを Connect API 経由で、サードパーティツールやカスタムツールを使用して作成したワークフローに統合することもできます。選択したワークフローによって入力がビジネスルールエンジンに渡され、結果が元のワークフローに返されます。返された出力がワークフローでエンドユーザーに示されます。

次の表に、ビジネスルールをコールするために使用可能な各種のワークフローツールがまとめられています。

ワークフローツール ビジネスルールエンジンとのインテグレーション

Salesforce フロー

式セット、決定マトリックス、決定表はすべて Salesforce フローでアクションとして使用できます。

決定マトリックスと決定表は個別に呼び出すか、式セットの要素として呼び出します。 

OmniStudio

OmniScript と Integration Procedure は OmniStudio のコアコンポーネントで、動的なビジネスプロセスを作成する手段として自在に設定できます。

決定マトリックスや式セットを呼び出すアクションコンポーネントを OmniScript や Integration Procedure に追加できます。

カスタムツールやサードパーティツール

カスタムツールやサードパーティツールを使用して作成したワークフローで、式セット、決定マトリックス、決定表を Connect API 経由で呼び出します。

どのワークフローツールを使用するかは、ビジネスの特定のコンテキストによって異なります。 

Zercovana の申請料のガイド付きプロセスにはとりわけ OmniStudio が適しているため、OmniScript を使用することにします。 

他のビジネスシナリオでは Salesforce フロー機能が最適な手段である場合もあります。また、企業によってはガイド付きプロセスに独自のカスタムワークフローを構築しているところもあります。どのような場合でも、ビジネスルールエンジンはあらゆるビジネスユーザーが柔軟に活用できます。 

ではここで、すべてをまとめる段階に達した Zercovana のチームに戻り、実際の実装プロセスを見ていきましょう。 

すべてを結集する

Zercovana は先行の単元で、ライセンス申請料を処理する決定マトリックスと式セットを作成しました。

ここでは、完成した 2 つのビジネスルールをガイド付きプロセスに実装します。

Zercovana は数種の実装方法があることを知っていますが、慎重に検討した結果、OmniScript を使用することにします。申請プロセスをシームレスかつ動的なユーザーエクスペリエンスにするためです。

ここで Zercovana の国民で、OmniStudio の達人でもある Alex Park が登場します。Alex の職務は Zercovana の OmniScript ユーザーフローを設計することです。 

Alex Park の顔写真

Alex は OmniScript Designer を使用して申請料のガイド付きインタラクションの主構造を構築し、必要な入力が収集されることを確認します。

承認カテゴリや承認種別など、申請に関する重要な情報を収集するステップを作成できます。 

承認カテゴリや承認種別など、OmniScript で収集される申請情報のスクリーンショット

式セットの入力がすべて収集されるように OmniScript を設定したら、適切な式セットを呼び出す [式セットアクション] 要素を追加します。

OmniScript に追加された [CalculateFee] という [式セットアクション] のスクリーンショット

[設定名] 項目で、この式セットに名前を付けます。

式セットアクションの [設定名] に「Fee_Calculation」という値が指定されているスクリーンショット

OmniScript の入力項目と値が式セットに設定されている項目と一致すると、式セットが実行され、その出力が OmniScript に返されます。  

Alex は最後に、式セットから取得した出力をシンプルなサマリーテーブル形式でユーザーに表示する [Review Fee (料金を確認)] ステップを追加します。 

申請料の内訳を示すスクリーンショット

料金はすべて、式セットの計算結果のうちの特定の出力を参照します。

この OmniScript の設定の技術的な詳細がよくわからなくても、さほど心配することはありません。次の基本的な流れを理解していれば十分です。

  1. OmniScript が必要な入力を収集する。
  2. OmniScript が目的の式セットを呼び出す。
  3. 式セットがユーザーへの出力を表示する。

式セットを呼び出す方法がわかったところで、次はどのようにしてすべてがまとめられ、エンドユーザーに表示されるのかを見ていきます。 

メリットを享受する

申請料のガイド付きプロセスを設計し、機能のテストを終えた Zercovana のチームは、新たに立ち上げられた政府のビジネスポータルにこのガイド付きプロセスを組み込みます。 

この新しいライセンス申請料プロセスの初のユーザーは、Zercovana の国民で、小さなビジネスを始めようとしている Donisha Smith です。  

Donisha Smith の顔写真

どのように機能するのか見てみましょう。

Donisha がまず、Zercovana のビジネスポータルにログインします。

Genovia のビジネスポータルのスクリーンショット

[ライセンスまたは許可を申請] をクリックするとすぐ、Alex が設定したガイド付きフローが起動します。

申請料を計算するガイド付きフローのスクリーンショット

Donisha は必要な情報を入力します。Alex が各項目にドロップダウンメニューを設定し、対応する Salesforce オブジェクトの該当する項目を参照するようにしていたため、値を簡単に取り込むことができます。この結果、ユーザーの入力ミスが回避され、式セットの適切な実行が保証されます。 

Donisha が [送信] をクリックすると、ガイド付きフローによってすぐさま式セットがコールされ、Donisha が送信した内容のうち必要な入力値がすべて伝達されます。 

続いて、式セットから瞬時にすべての計算出力が元のガイド付きフローに送信され、フローに料金の詳細が表示されます。 

申請料の内訳を示すスクリーンショット

Donisha が支払うべき総額は 316.25 ドルで、その内訳を簡単に確認できます。 

何も難しいことはありません! この申請料を収めれば、Donisha は新しいサロンを開店できます。喜びと期待で胸がいっぱいです。

数週間後には、Zercovana の公共サービスの手続きが大幅に改善したと国民の間で話題になり、ほぼ同時にビジネスの申請件数が急増し、世間の活気も目に見えて高まっています。 

このパイロットプロジェクトの成功をきっかけに、Zercovana では新たな公共サービスの立ち上げを計画しています。公共サービスの効率性、信頼性、有効性を高めるうえでビジネスルールエンジンが重要な役割を果たすことは周知の事実です。

リソース

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