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顧客の習慣を知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • ビジネスプロセスのフロー図を作成することの利点を説明する。
  • 顧客の言葉を学ぶことの重要性を説明する。
  • 反応の良いチームだけに焦点を当てることの危険性を認識する。

肩書を超えて

あなたやあなたの大切な人が、ビジネスアナリストであるかもしれないことをご存知でしたか? 本当です! 確かに、肩書に「ビジネスアナリスト」という言葉はないかもしれませんが、日々の業務の中で、すでにビジネスアナリストのようなことをしている可能性は十分にあります。たとえば、Salesforce インスタンスへの機能の追加を担当するシステム管理者であったり、プロセス改善の機会を見つけ、ビジネスの業務効率を向上させるために何かせずにはいられないタイプの人であったりするかもしれません。(または、実際に肩書きに「ビジネスアナリスト」が入っていて、バッジに興味を持ったからこのページを参照しているという方も、ようこそ!)

このページを参照しているきっかけが何であれ、肩書が何であれ、ビジネスアナリストのスキルは、さまざまな職務で活用されているのが実情です。また、他のスキルセットと同様に、プロのヒントをいくつか学ぶことで、そのスキルをいかにうまく活用できるかが大きく変わってきます。

このバッジでは、経験豊富なプロのビジネスアナリストがプロジェクトやキャリアで成功するために行っていることを多数習得することができます。

フローの活用

ビジネスプロセスの改善を求められたとき、最も大きな課題の 1 つとなるのは、ステークホルダーが現在何をしているのか、なぜ改善の必要があるのかを十分に理解することです。あなたは探偵のように、ステークホルダーの悩みの種となっている実際の問題を探り当てる必要があります。そのためには、現状に光を当てることが必要であり、これをプロジェクトのタイムラインのかなり早い段階で行わなければなりません。

顧客が現在どのように物事を進めているかを深く理解するための最良の方法の1つとして、ビジネスプロセスマップを作成することが挙げられます。ビジネスプロセスマップとは、あるプロセスを最初から最後まで完了させるために行われるすべてのステップと意思決定を視覚的に表現したものです。これは、ステークホルダーにも参加してもらい、改善点を特定し、変更プロセスを開始するための優れた方法です。

UPN (ユニバーサルプロセス表記) は、プロセスを文書化するシンプルな方法であり、会議に参加する全員が容易に理解できます。また、オンラインで閲覧できるように、図はドリルダウン方式で常に簡潔にまとめられます。これは、すべてのステークホルダーがどこにいても参加できるようにワークショップがリモートで開催されることが増えているため重要です。

次の図は、活動、引継ぎ、関係する人物とシステムを示す最上位レベルのリード-to-キャッシュプロセスです。ここには全員が同じページに表示されています。各活動は、次の詳細レベルまでドリルダウンすることができ、さらにドリルダウンして、適切な詳細レベルに到達できます。

最上位レベルのリード-to-キャッシュのプロセス図

プロセスフロー図は不完全なざっくりとしたドラフトから始めてもかまいません。既存のドキュメントとトレーニング資料から収集した情報をもとに、ドラフトを作成します。この時点ですべてを把握する必要はありません。必要なのは、後で構築するための基盤となるフレームのみです。

次に、そのプロセスを最もよく理解している人、つまり、通常の業務の一環としてすべてのステップを踏んでいる実際の作業担当者に会い、ドラフトの不足している部分について指摘を受け、間違いを直してもらいます。プロセスフローができる限り完全なものになるように、些細なことでも話してもらうようにしてください。どんな些細なことにも、物事を改善するチャンスが隠されているはずです。

多くの場合、この演習は現在のプロセスに対する不満や非効率の原因に関する豊富な情報源となります。何がつらいのか、何がそのつらさを解消してくれるのかを議論するきっかけとして活用しましょう。また、初めて聞くような業界固有の要件を明確にするチャンスにもあります。

プロセスフロー図を具体化できたら、時間をかけて完成度の高いバージョンを作成します。この図はドキュメントの一部であり、プロジェクトの遂行中は簡単に参照できるようにしておきます。この図は、ビジネス要件を引き出す際の出発点として機能します。また、潜在的なソリューションと現在のプロセスを統合する方法を評価するのにも役立ちます。最後に、プロセスフロー図の「前と後」のセットを用意し、プロジェクトを通してどのように状況が改善されたかを説明するとよいでしょう。

業界の言葉の理解

ビジネスアナリストとして各自の職務で成功するために、優れた傾聴スキルが重要であるのは当然のことです。なんといっても、業務の大部分を占めているのは、顧客が新しいプロセスで何を達成したいのかを理解することです。その情報の多くは、会話を通じて得られます。その際には、顧客のビジネスに固有の用語が必ず出てきます。議論を一時中断して、その用語の定義を尋ねることができるようにしておきましょう。その後は、できるだけ早くその用語を使い始めてください。

顧客の言葉を学び、それを使って顧客が言っていること、求めていることを確認できれば、顧客のビジネスを理解しようとする真摯な姿勢を示すことができます。これにより、信用を築くことができると同時に、言葉の行き違いを防ぐこともできます。たとえば、ビジネス要件を文書化する際には、顧客の言葉を使用します。そうすることで、顧客側の誰もが要件を確認し、何が求められているのかをすぐに把握して、誤解が生じる可能性もなく議論に参加できるようになります。

アテンショントラップの回避

顧客のビジネスプロセスを理解し、それを改善するソリューションを構築することを追求していくと、組織内のさまざまな人々と関わることになります。中には、非常に反応の良い人もいて、アイデアや懸念があれば、わざわざ連絡をくれるかもしれません。逆に、多忙な人から返事をもらうのは難しいことが多々あります。

このシナリオには危険が潜んでいます。最も一緒に仕事をしやすい人が、そのプロジェクトで最も重要な優先事項に貢献できる人ではないかもしれません。そのため、反応の良い人から情報を得やすいことで、誤って優先順位の低い事項に時間を割きすぎてしまうことになりかねません。また、誰だって厄介者になるのは嫌なものです。ですが、実際には、必要な情報を持っている人が共有することに消極的に見えたとしても、その人の話しを聞くために特別な努力を払う必要があります。

適切な担当者とつながり、適切な言葉を使い、ビジュアルツールを使用することで、顧客に最も貢献するために必要な情報を見つけられる可能性が高くなります。

リソース

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