Einstein Studio について知る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Einstein Studio とは何かを説明する。 
 - Einstein Studio でのモデルの種別について説明する。 
 
始める前に
このモジュールを始める前に、次の推奨コンテンツを完了することを検討してください。
AI モデルとは?
昨今の AI の台頭により、あらゆることに AI が活用されているように思えます。AI に何ができるかについて耳にしたり、記事を読んだりすることがよくありますが、いったいどういう仕組みになっているのだろう、と思ったことはありませんか? その答えは AI モデルです。AI モデルとは、最近コンピューターが行っている画期的なこと (通常であれば人間だけに可能であること) の背後にある脳のようなものです。
「画期的なことの背後にある脳」は単純化しすぎですが、データサイエンス、統計学、コンピューターサイエンスに深く踏み込まずに、AI モデルの仕組みを説明するのは困難です。
次のように考えてください。モデルに学習させるために多数の例を与えます。モデルはそれらをじっくりと検討し、パターンを見つけ出し、徐々に精度を向上させていきます。さらに新しいデータを与えると、学習した情報を使用して予測や意思決定を行います。こうした AI モデルは、写真の顔認識から車の自律走行まで、あらゆる種類の画期的技術のバックボーンとなっています。AI モデルは AI 革命を推進する差別化要因であり、コンピューターをこれまで以上にスマートで有能なものにします。
では、AI モデルを操作するにはどうすればいいのでしょうか? Einstein Studio をご紹介します。
Einstein Studio
Data Cloud の [Einstein Studio] タブは、AI モデルのコマンドセンターです。Data Cloud に統合された AI モデルを設定して起動し、AI でビジネスを強化します。Einstein Studio では、AI モデルを構築し (詳細は後述)、Data Cloud 上に構築された AI モデルを見つけて管理します。
![アクセス、構築、活用の 3 つのステップを示す図。[Build (構築)] ステップの [Setup (設定)] で強調表示されている [Created Predictive Models (作成済み予測モデル)]。](https://res.cloudinary.com/hy4kyit2a/f_auto,fl_lossy,q_70/learn/modules/build-ai-models-in-einstein-studio/get-to-know-einstein-studio/images/ja-JP/16fa7380444cf9a096528827f22201d8_kix.546gb36casbv.png)
何よりも便利なのは、コード、データサイエンス、統計学、コンピューターサイエンスなどについて知らなくても AI モデルを使用できることです。Einstein Studio では、次のことができます。
- モデルビルダーを使用して、コードではなくクリック操作で新しい AI モデルを作成する。 
 - AWS SageMaker、Google Vertex AI、Databricks などの外部プラットフォームの既存の AI モデルに接続する。これらのモデルが Salesforce にアップロードされることも、ホストされることもありません。Salesforce は API を介してモデルにアクセスします。 
 - OpenAI や Azure などのサードパーティの既存の LLM (大規模言語モデル) に接続する。 
 - これらすべての AI モデルを 1 か所で管理する。 
 
Einstein Studio でモデルにアクセスする方法
Einstein Studio は Data Cloud 内のタブです。ここから組織の AI モデルにアクセスして管理することができます。モデルの並び替えや検索を行ったり、モデルを開いて詳細を表示したり、設定を変更したり、メトリクスを表示したりできます。つまり、Einstein Studio は AI モデルを一元管理できる場所です。
AI は多面的で、さまざまな種類のユースケースをサポートするためにさまざまな種類のモデルがあります。Data Cloud 上に構築された AI モデルは、Einstein Studio で管理できます。次のようなモデルがあります。
- 予測モデル: 機械学習を使用して、顧客離れや取引開始の可能性の推定など、ユースケースの将来の結果を予測します。 
 - 生成 AI: チャット完了などのユースケースに LLM を使用します。 
 

検索と管理がしやすいように、モデルには主要な特性も表示されます。
モデル種別
Einstein Studio に表示されるモデルには、最初から作成したもの、外部で構築されたモデルに接続済み、提供されたグローバルモデルがあります。
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Einstein を使用して作成したモデルは、Einstein Studio で最初から構築されます。 
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接続済みモデルは、AWS SageMaker、Vertex AI、Databricks など、他の場所でホストされているモデルからの出力を取り込みます。 
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Salesforce 対応モデルは、あらかじめ設定されています。 
 
モデル機能
さまざまなモデル機能によって、ビジネス成果に関する次のような一般的なユースケースがサポートされています。
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回帰モデルは、通貨金額、計数、可能性のパーセントなどの数値を予測します。予測される数値のユースケースの例には、次のようなものがあります。 
- 商談の金額 
 - 商談成立までの時間 
 - 取引先の顧客生涯価値 
 - ケースの顧客満足度 
 
 - 商談の金額 
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バイナリ分類モデルは、true/false、はい/いいえ、成立/不成立などの 2 つのオプションを使用して結果グループを予測します。バイナリ分類結果のユースケースの例には、次のようなものがあります。 
- 取引先が離脱するかしないか 
 - 商談が成立するかしないか 
 - ケースがエスカレーションするかしないか 
 
 - 取引先が離脱するかしないか 
 
モデルの状況
モデルの状況は無効または有効のいずれかです。
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有効なモデルは、フローまたは一括処理変換で使用できます。 
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無効なモデルは、有効化されていません。 
 
この単元では、Einstein Studio が Data Cloud 上に構築された AI モデルにアクセスする場所であることを学習しました。次の単元では、新しい AI 予測モデルの作成について説明します。