フローオーケストレーションの計画を立てる
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 各自のビジネスでフローオーケストレーションを活用する計画を立てる。
- フローオーケストレーションの設計上の考慮事項を挙げる。
一緒にトレイルを進みましょう
エキスパートの説明を見ながらこのステップを実行したい場合は、次の動画をご覧ください。これは「Trail Together」(一緒にトレイル) シリーズの一部です。
(この動画は 6:55 の時点から始まります。戻して手順の最初から見直す場合はご注意ください。)
出発点
ビジネスでフローオーケストレーションをどのように活用するかが決まりました。ここで重要な点は、Flow Builder で構築し始める前に計画を立てておくことです。詳細を把握していれば、オーケストレーションを使用したビジネスプロセスの自動化が容易になります。ステップやフェーズはフローに従って実行されるため、各ステップを完了させるために必要となる個々のフローでは特にこの点が重要です。
最初に、エンドツーエンドのプロセス全体を視覚化します。自動化する箇所のフローチャートを作成します。視覚化することで必要なアクションが明確になり、ステップを漏らすことがありません。どのフローを Flow Builder で作成し、どの自動化にサードパーティシステムの機能が必要かを特定するうえでも視覚化が役立ちます。どのアクションをバックグラウンドで実行し、どのアクションにユーザー入力が必要かなどの詳細も把握できます。
デザインの考慮事項
オーケストレーションを計画する際、設計に関してどのような点を考慮する必要があるでしょうか? プロセスを視覚化するときは、以下の点を自問しますす。
- プロセスの開始から終了までにどのようなことが行われるか?
- ユーザーまたはグループはどのような人々で、プロセスで各人がどのようなロールを担うのか?
- どのロールにどのタスクが割り当てられるのか?
- 選択的に実行されるステップはあるか?
- プロセスを一時停止して再開する必要があるか?
- エントリ条件などの最適化を使用して不要な操作を減らすことができるか?
- メンテナンスや変更管理について、このビジネスプロセスの責任者は誰か、変更や反復処理が行われる可能性がどのくらいあるか?
- 既存のフローを分析して、オーケストレーションに組み込むことができるか?
応募者の採用プロセスを自動化する
では、具体的なユースケースを見ていきましょう。Ursa Major Solar はフローオーケストレーションを使用して、応募者の採用業務を新たなプロセスにまとめたいと考えています。このプロセスでは、採用担当者による一次選考から採用決定までのサイクルを自動化します。
ここで上記の考慮事項を振り返ってみましょう。このプロセスの開始から終了までにどのようなことが行われるのでしょうか? このプロセスは、人事の採用担当者が新しい求人応募を作成したときに開始され、採用担当マネージャーが採用または不採用を決定した時点で終了します。選択的に実行されるステップはあるのでしょうか? あります。次の段階に進む応募者と不採用になった応募者はステップが異なります。
フローチャートを作成する
前述のとおり、エンドツーエンドのプロセス全体を視覚化すると作業がしやすくなります。そのため、ここでプロセスを視覚化して、フローチャートを作成します。
採用プロセスを開始するためには、次のタスクが必要です。
- 新しい職位を作成する。
- その求人への応募を作成する。
- 採用担当者が選考に進む応募者を選別する。
- 応募者に電話選考について通知するメールが送信される。
応募者が選別されたら、後続のステップに進みます。
- 応募者の選考を実施する。
- 採用担当者が応募者のさまざまなスキルを評定しながら、画面のフォームに入力する。応募者に 1 ~ 5 のスコアを付ける。
- 採用担当者が、設定された条件に基づいて応募者を次の段階に進めるか不採用にするかを示す。
ここで判断が下されます。どのような条件によってどのような結果になるのでしょうか?
- 応募者の一次選考の合計スコアが 3 以上の場合は、採用担当マネージャーとの面接に進む。
- 面接に進む応募者に、採用担当マネージャーとの面接日時を取り決めるメールが送信される。
- 選考に漏れた応募者に、選考が終了する旨を伝える自動生成メールが送信される。
最後に、採用担当マネージャーが最終面接を行います。
- 面接を実施する。
- 採用担当マネージャーがスコアを記したフィードバックを送信する。
- その評定を基に決定が下される。マネージャーはこの応募者の採用を支持しているか?
全要素を描き出したところで、複数のタスクを 1 つのフローにまとめることができないか検討します。あなた自身のステップやフェーズはどのようになると思いますか?
次は、ステップやフェーズを特定し、このオーケストレーションを実行するために必要なフローを作成する方法について説明します。