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適切なビッグデータソリューションの選択

単元 3: 適切なビッグデータソリューションの選択

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 特定の使用事例に適した Salesforce のデータストレージソリューションを選択する。
  • ビッグデータに Big Object を使用する方法を説明する。

はじめに

Get Cloudy Consulting 社のロゴ

お疲れさまでした。CRM の実装を専門とするハイテクコンサルティング企業の Get Cloudy 社に就職できました。Get Cloudy は Salesforce のパートナーとしてビジネスを成功させ、毎週新しいクライアントを獲得しています。コンサルタントであるあなたの職務は、担当する各クライアントに Salesforce の最適なデータストレージオプションを推奨することです。この単元では、まさにこのやり方を学習します。 

最初に、「データのコピーを Salesforce に保持する必要があるか?」「データはどのくらいか? 2,000 万件を超えているか?」「データを顧客向けアプリケーションに公開する必要があるか?」などのいくつかの質問をします。その答えに応じて、該当しないソリューションを排除していくことができます。

クライアントのデータストレージのニーズの評価

場所

企業のデータをどこに保持する必要がありますか? Salesforce に格納する必要がなく、OData アダプターを使用してすでにデータベースに存在している場合は、Salesforce Connect が最適な選択肢です。データが顧客向けモバイルアプリケーションの一部である場合は、Heroku がそのデータをホストするプラットフォームになります。また、Salesforce Connect を使用したデータプロキシ戦略に従って、Heroku Postgres データベース上のデータを Salesforce に接続することもできます。

数量

データを Salesforce に保持する必要がある場合、どのくらいの量ですか? レコードが 2,000 万件を超えるものはすべて、Big Object が必要です。それ以下の場合は、標準オブジェクトかカスタムオブジェクトが最も簡便な方法です。 

データの使用法

データをどのように使用するのですか? 顧客向けモバイルアプリケーションに表示する必要がある場合は、Heroku がアプリケーション開発のプラットフォームになります。(このデータは Heroku Postgres データベースに格納され、データ複製戦略によって Salesforce に再度同期されます)。上記以外の場合は、Big Object がソリューションです。 

データ分析オプションの検討

クライアントが大量のデータをどう処理するか決定した後、さらに解明すべき点がいくつかあります。Big Object には何十億件ものレコードを格納できます。そのデータはどのように分析されるのですか? 全体が分析されるのか、それとも集計やサブセットが分析されるのでしょうか? また、データの任意の部分に対してビジネスロジックを自動化する必要がありますか? 

習得した知識のチェック

Get Cloudy の新米コンサルタントとして、各顧客の独自の状況に基づいてデータストレージソリューションを推奨する知識を習得しました。上記のフローチャートを参考に、以下の架空企業にどのデータストレージソリューションを推奨するか検討してみましょう。設定方法やメンテナンス (クリック操作とコードの記述)、UI 機能、Salesforce ライセンス、セキュリティ要件も忘れずに検討します。

Frysco

Frysco は食品流通企業で、在庫、注文、配送を追跡するデータストレージソリューションを必要としています。同社の顧客は大手の食料品店で、その数は数千店に上ります。Frysco は、提携している配送業者の要件や制約に対処するために、配送パートナー向けのモバイルアプリケーションを求めています。

  • IT 部門の開発者チームが継続的なメンテナンスを実施できます。
  • 監査の目的で注文と配送の記録はすべて保持する必要があります。
  • 地方の一部の食料品店は Wi-Fi を使用できず、接続が限られています。
  • モバイルアプリケーションユーザーの全員が Salesforce ライセンスを有しているわけではありません。

Rockify

デジタル音楽ストリーミングサービスの Rockify は、顧客データ用のデータストレージソリューションを必要としています。楽曲を聴き、各曲を「好き」または「好きじゃない」と評価する世界各地のユーザーは 2 億人に上ります。同社は、さまざまな人口属性や地域ごとに有益な方法でデータを分析したいと考えています。

  • Salesforce システム管理者とビジネスアナリストが継続的なメンテナンスを実施できます。
  • 2 億人のうちの 25% が毎週利用するユーザーです。
  • 顧客の操作情報はすべて保持し、予測 AI ツールで活用できるようにする必要があります。

Mango

Mango は電子機器メーカーで、在庫と納入商品を追跡するデータストレージソリューションを必要としています。世界各地の数千社のパートナーもこのソリューションを利用できるようにする必要があります。 

  • 開発者チームと Salesforce システム管理者が継続的なメンテナンスを実施できます。
  • パートナーには在庫と場所に関する最新 (リアルタイムではなく) のデータが必要です。
  • 現在データはオンプレミスの Oracle データベースにあり、レポートの作成が極めて困難です。
  • 実装後、できるだけ多くのビジネスロジックをアプリケーションに組み込むことがその次の優先事項です。

ETailored

ETailored は、アプリケーションで顧客にアクセスできる、買い物代行デジタルサービスを開発したスタートアップ企業です。同社のカスタマーサポート担当が Salesforce を使用して顧客の問題に対処し、アンケートを実施して顧客のフィードバックを収集しています。最近、このアプリケーションの人気が急騰し、それに伴ってデータ量も増大しています。

  • 当初の実装では標準オブジェクトとカスタムオブジェクトが使用されていました。
  • Salesforce システム管理者 1 名と開発者 1 名が継続的なメンテナンスを実施できます。
  • アンケートの実施回数が年間数十万回から数百万回に増大しています。
  • Etailored のアンケートデータは監査の目的で保持する必要がありますが、即時の分析で使用する必要のあるデータは過去 6 か月分のみです。

答え

企業
最適なソリューション
理由
Frysco
Heroku とデータ複製
ユーザーに Salesforce ライセンスがなく、長期にわたって接続できない可能性がある場合は、Heroku を使用したモバイルアプリケーションの設計が妥当です。
Rockify
Big Objects と Tableau CRM
一度に 5,000 万件以上のレコードに分析を実行する必要があります。データを Big Object に格納し、Tableau CRM で分析します。
Mango
Big Object と Apex 一括処理およびカスタムオブジェクト
データを Big Object に格納したうえで、小さなサブセットをパートナーコミュニティに公開できます。
ETailored
標準オブジェクト、カスタムオブジェクト、Big Object
引き続き標準オブジェクトとカスタムオブジェクトを使用しますが、Big Object を追加して 6 か月以上前のデータをアーカイブします。

各種のデータストレージオプションに精通したあなたは、今後さまざまな特定のニーズに最適なソリューションを選択しやすくなります。

リソース

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