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給付と給付申請の受付を設定する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 給付、プログラム、目標を定義する。
  • 給付申請の設定方法について説明する。
  • 給付申請の受付を設定する手順を要約する。

給付、プログラム、目標

給付管理組織を設定する最初のステップは、各自の機関が実施するプログラムと給付を作成することです。先に進む前に、主なコンポーネントをおさらいしましょう。

給付とプログラムは、住民が特定の目標を達成できるようにするために機関が実施する支援の形態です。給付管理では、給付とプログラムを作成するほか、住民にプログラムを割り当てることもできます。また、プログラムの中から選定した給付を割り当てることもできます。給付を管理するために、給付を分類する給付種別を作成します。

プログラムや給付ごとに目標を設定することが重要です。目標とは、ケースワーカーが関係者に割り当てる測定可能なマイルストーンまたは期待する結果です。給付管理の一環として、目標達成に向けた進歩状況を追跡するようにします。具体的には、結果管理を使用して、収集したデータを基にプログラムの有効性を測定します。詳細は、Salesforce ヘルプの「Use Outcome Management to Create and Measure Your Public Sector Solutions Impact Strategy (結果管理を使用した公共セクターソリューションの影響戦略の作成および測定)」を参照してください。

レコード管理

給付管理ではプログラムレコードと給付レコードを設定して、受給要件や最小/最大給付額など、各形態の支援の詳細を保存します。こうすれば、ケースワーカーがプログラム、給付、目標をケアプランの一環として割り当てることや、住民がオンライン給付ポータルから直接支援を受けることが可能になります。

Cosville 市の Salesforce システム管理者である Tishon は、社会福祉局に勤務しています。

Cosville の Salesforce システム管理者である Tishon。

Tishon の職務は、社会福祉局が管理するすべての給付とプログラムのレコードを作成することです。このために、公共セクターケース管理アプリケーションを使用しています。Tishon の今日の ToDo リストに、低所得者向け光熱費補助プログラム (LIHEAP) の給付リストの作成と記されています。この給付では、家族が光熱費の支払に使用できるクレジットを発行しますが、これ以外の救済策も実施します。LIHEAP 給付レコードでは、給付種別、登録数、支払頻度、最小/最大給付額、給付スケジュールなどを定義します。

LIHEAP 給付レコード。

Tishon は LIHEAP 給付のポリシーの規定に従って、最小給付額を 50 ドル、最大給付額を 250 ドルに設定します。この給付は光熱費補助プログラムの一部であるため、光熱費補助給付種別に分類されます。

さらに、経済的な安定という目標を設定し、この目標を LIHEAP 給付に関連付けます。こうすれば、ケースワーカーがケアプランの一環として、この目標と関連する給付を住民に割り当てることができます。

プログラム、給付、目標、ケアプランの作成方法については、Salesforce ヘルプの「Social Program Management in Public Sector Solutions (公共セクターソリューションの社会福祉プログラム管理)」を参照してください。

給付申請の受付

給付を申請するときは、職員と話をするために行政機関に出向むくか、長い間電話を保留にされることになります。さらに、大量の申請書に書き込む必要があり、同じ情報を何度も尋ねられることも少なくありません。誰にとっても厄介な手続きです!

給付管理でデジタル申請フォームを設定すれば、住民がオンラインで手軽に給付を申請できます。このフォームはゼロから作成する必要がありません。公共セクターソリューションのディスカバリーフレームワークに、データを収集して検証するための標準ツールが用意されています。このフレームワークには、申請フォームを効率よく作成できる OmniScript テンプレートが付属します。

以下は、OmniScript テンプレートを基に作成した給付申請フォームの一例です。

給付申請。

必須項目と自動フォーム検証により、送信されたフォームに漏れがなく、正確なデータが記載されていることが確認されるため、後から修正する必要がありません。さらに、フォームが動的なため、先行の質問に対する回答者の答えに応じてフォローアップの質問が表示されます。

給付種別ごとに受給要件が異なるため、それぞれの給付に固有の住民データを取得することが重要です。このフォームテンプレートを再利用してそれぞれの申請を作成し、カスタム評価を設定すれば、支援形態に応じた情報を収集できます。たとえば、住宅補助の申請フォームと失業保険の別のフォームを作成するとします。どちらのフォームも申請する給付に関連する情報のみを収集するため、申請の送信と審査がスピードアップします。

次の OmniScript テンプレートには、LIHEAP 給付のサンプルの調査の質問が順番に示されています。

[Apply for a Benefit (給付を申請)] OmniScript テンプレート。

このテンプレートから、OmniStudio Data Mapper、Integration Procedure、式セットをコールすることもできます。

ディスカバリーフレームワークでは、住民から送信された申請データが、調査の質問への回答に保存されます。ビジネスルールエンジンはこの回答のデータを使用して、申請者が受給できる給付額を自動的に算定します。受給資格の計算については、次の単元で詳しく学習します。

申請フォーム

数種の申請の評価に共通する質問を使い回して時間を節約します。収入額や支出額など、提出された情報のうち、時間の経過とともに変化する可能性があるものについては、有効な開始日と終了日を取得します。

ここで Tishon は LIHEAP 給付の申請フォームを設定します。まず、世帯収入、支出、住宅費や暖房費の支払額など、受給資格の情報を収集する調査の質問を変更します。次に、質問を OmniScript フォームに順番に配置します。このモジュールの後半で、住民の立場から見てこのフォームがどのように機能するのか学習します。

メモ

公共セクターソリューション組織には、LIHEAP 給付のサンプルの調査の質問を記載した BenefitApplication OmniScript テンプレートが付属します。各自の機関が管理する給付に合わせてこのテンプレートを変更します。

BenefitApplication OmniScript をカスタマイズする方法については、Salesforce ヘルプの「給付申込受入の設定」記事を参照してください。

給付申請を設定したら、申請受付を効率よく行うための機能を追加できます。たとえば、申請の一次スクリーニングを行い、特定の質問への回答を基に必要に応じて自動的に却下する Integration Procedure をトリガーします。申請がこの一次スクリーニングを通過した場合は、ケースワーカーのダッシュボードのキューに入れられます。

Tishon はいつの間にか、給付と目標を関連付けた LIHEAP プログラムと、住民が補助金の申請に使用できるフォームを作成していました。

この単元では、給付、プログラム、申請受付について確認しました。次の単元では、自動化によって事前スクリーニングと申請審査が大幅に促進されることを学習します。

リソース

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