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給付のケース管理入門

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 給付の申請者と実施機関が直面する一般的な課題について説明する。
  • 給付管理を利用して、金銭的給付にまつわる処理を効率化する方法を説明する。
  • 給付管理の機能を要約する。
  • 組織で給付管理を設定する手順を挙げる。

始める前に

このモジュールを受講する前に、以下のコンテンツを修了していることを確認してください。ここでの作業は、そのコンテンツの概念や作業に基づいて行います。

また、次の推奨コンテンツを受講することも検討してください。

公的支援

この世に社会福祉がなかったらどうなると思いますか? 地球というものがまったく異なるところになるものと思われます。公的支援は、経済と地域社会に安定をもたらす活性剤です。各人のウェルビーイングや生活の質を高めるプログラムやサービスを実施して、個人や家族が基本的なニーズを満たせるように下支えします。

自宅のコンピューターから光熱費補助の給付申請を送信している住民と、職場のコンピューターでその申請を審査しているケースワーカー。

公的機関はプログラムを設立し、給付を実施して地域社会を支えています。

  • 社会福祉における給付とは、金銭的支援、住宅補助、訓練、相談など、特定の種類の支援のことです。ある給付がさまざまなプログラムで実施されることもあります。
  • プログラムは、住民の目的達成を助ける給付やサービスをまとめたもので、たとえば、雇用の確保や薬物乱用への対処などを目的とするプログラムがあります。プログラムは、社会的弱者である住民が社会生活での目標を達成できるように支援します。

行政機関はプログラムや給付を通して住民が直面しているあらゆる問題に対処し、人々が困窮することなく、自立できるようにサポートします。

社会福祉事業は通常、地域社会の特定の分野のニーズに対応します。福祉事業の基盤となる関連政策が受給資格、割り当て、支給などの条項を規定し、資金の適切な運用を保証します。

住民のエクスペリエンス

通常、給付を求める住民は、特定の条件を満たしていることを証明する書類を添えて支援を行う公的機関に申請する必要があります。公的機関は各申請者の書類を審査し、提出された情報を給付要件に照らして受給資格と支援の支給額を決定します。こうしたチェックを通して、公的機関がリソースを有効に利用し、規則に従っていることを確認します。

残念なことに、申請の処理や給付の配布に政府が使用しているシステムやツールでは、昨今のデジタルファーストの世界で住民が当然のごとく期待するレベルのカスタマーサービスを受けられることはあまりありません。申請者は、時間のかかる紙ベースの申請、職員の業務過多による審査の遅延、受給資格や支給額の決定に対する透明性の欠如に直面しています。社会福祉事業の給付は私たちの地域社会にとって極めて重要で、住民は迅速かつ透明性の高い最新の方法で給付を申請できることを求めています。

公共セクターソリューションの給付管理

公共セクターソリューションの給付管理を導入すれば、公的支援プログラムの新時代が到来します。コラボレーションツール、データソースとの接続、インテリジェントなフォーム、自動化が連携して、公的機関のあらゆるプロセスのコラボレーション、信頼性、効率性が向上します。給付管理があれば、給付の申請から審査、割り当て、支給までのワークフローを合理化できます。そのため、すぐにでも助けを必要とする地域住民に、まさに必要とする支援を速やかに届けることができます。

給付管理の最大のメリットは、OmniScript 評価フォームや Experience Cloud テンプレートなど、数種のテンプレートが事前構築されていることです。こうした標準のサンプルコンポーネントを設定、再利用、拡張すれば、各自の機関に応じた包括的なデジタルソリューションを手際よくロールアウトできます。たとえば、OmniScript のサンプルテンプレートを利用すると、申請フォームの作成時間が短縮されます。

このモジュールでは、各自の機関のプロセスを一新し、住民向けのサービスを向上させる目的で給付管理を設定して使用する方法を学習します。

メモ

このモジュールでは給付管理のうち、給付申請と受給資格審査を補助するツールやワークフローを中心に説明します。

給付やサービスの管理など、他のケース管理機能については、Trailhead の「公共セクターソリューションの社会福祉プログラム管理データモデル」モジュールを参照してください。

ここで、給付管理に付属する主な機能を確認しましょう。

メモ

給付管理で活用するオブジェクトについては、Trailhead の「公共部門ソリューションの給付管理データモデル」モジュールを参照してください。

給付管理の設定

給付管理を設定するときは、給付とプログラムの作成から開始し、最後に住民が給付ポータルを利用できるようにします。給付管理は広い適応性を念頭に構築されているため、各々の機関や住民に合わせてシステムやワークフローを多少調整する必要があります。

次の図は、主な設定手順を示しています。

給付管理の設定ワークフロー。

このモジュールでは、以下の手順について概説します。

  1. 給付とプログラムを作成する。
  2. 申請受付を設定する。
  3. 受給資格の計算を設定する。
  4. 給付審査を設定する。
  5. 給付ポータルを設定する。

次の単元では、給付、プログラム、給付申請を作成し、各自の機関の組織を設定していきます。

リソース

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