行動変容設計プロセスを使用する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 設計プロセスにおいて行動変容がどのように機能するかを説明する。
- 行動変容の設計プロセスのステップを説明する。
設計イノベーションと行動変容設計を組み合わせる
気候変動に最も大きな影響を与える個人の行動と、その行動に影響を与える行動のてこを理解したところで、次は設計者として、学習したことを活かして自分の行動を変えてみましょう。
「持続可能な設計」で説明した設計プロセスを思い出してください。行動変容設計について学んだことを応用すれば、この同じプロセスは行動中心の設計プロセスと考えることができます。
ステップ | 作業 | 理由 | |
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共感 |
対象オーディエンスの行動を変えるための取り組みとして、持続可能性の課題を構成します。対象オーディエンスについて、その動機付けや課題など、対象の行動との関係に対するインサイトを取得します。 |
行動変容の成功は、人々にとって意味のある方法で人々に働きかけることができるかにどうかにかかっています。 |
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定義 |
対象オーディエンスに関するインサイトを行動の動機付けや課題に整理します。 |
対象オーディエンスの行動について仮説を立てることで、より効果的な行動変容につながります。 |
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アイデア創出 |
行動変容のアイデアを生成し、グループ化して、優先順位を付けます。 |
数多くの独創的なアイデアを考え出しても、時間とリソースは限られています。そのため、このステップは、行動変容のアイデアの中から試験的に実施するのに最適なものを選択する際の判断材料となります。 |
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試作 |
最適な行動変容のアイデアを選択して、その本質的な特徴を捉えたプロトタイプを作成します。 |
行動変容のアイデアの小規模なバージョンを作成することで、多くのリソースを投資せずに実験して、その成功を推定できます。 |
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テスト |
プロトタイプを対象オーディエンスでテストし、そのフィードバックに基づいて修正します。 |
行動変容ソリューションを大規模に立ち上げる前に、数人の対象オーディエンスからフィードバックを受けることが重要です。 |
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評価 |
立ち上げ後は、行動変容ソリューションの影響を評価し、改善の余地を検討します。 |
このステップでは、行動変容が起きているかどうか、またその程度を把握できます。 |
実行に移す
持続可能な行動変容の主要なてこ (感情的なアピール、社会的影響力、選択肢のアーキテクチャ) について学習したところで、それを実行に移すにはどうすればよいでしょうか? ここでは、正しい方向に進むための質問をいくつか紹介します。
現在、何を設計していますか? Rare が特定した最も影響のある行動変容のいずれかは、そのエクスペリエンスの一部ですか? そうである場合、それを促すために行動変容設計を使用するには、どうしたらよいですか?
そうでない場合、ユーザーはどのような選択をしますか? そのうちのどれが持続可能性が高いのか、または持続可能性が低いのかを検討しましたか? 行動を変えるために感情的なアピールを取り入れるには、どうしたらよいですか?
ユーザーの選択肢に持続可能な社会的影響力を取り入れるには、どうしたらよいですか? 選択肢のアーキテクチャでより持続可能な選択肢を明らかにしたり、単純化したりできるように、行動のコンテキストを設計することはできますか?
現在のチームにメモを送信して、事を始めるきっかけを作ることをお勧めします。行動変容設計の短期コースを完了したことと、今後のミーティングで持続可能性と行動変容のてこを議題にしたいとチームに伝えてください。
行動変容設計を設計ツールキットに追加することは、設計によって持続可能性を確保するための重要な方法です。