並べ替えルールのしくみを理解する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 並べ替えルールを処理するための Salesforce Agentforce Commerce for B2C 継承モデルについて説明する。
- デフォルトの並べ替えルールの重要性を説明する。
- 並べ替えルールを適用した結果、同スコアだった場合に Agentforce Commerce for B2C が並べ替える方法を説明する。
並べ替えルールのしくみ
並べ替えルールでは、商品の属性を使用して商品リストの表示順を決定します。属性とは、価格、名前、人気度、または「新着」などのカスタムタグのような商品の特性です。 こうした属性に優先順位を付けることで、複数レベルの並べ替え戦略を作成できます。たとえば、並べ替えのプライマリルールで商品を価格の昇順で並べ替え、セカンダリルールで同じ価格の商品を評価の降順で並べ替えます。
並べ替えルールの構成時、選択肢は複数あります。単一属性の 1 つのルールや、ウエイトを付けた複数の属性を組み合わせたルールを構成したり、複数のルールを構成してサイト全体で使用したりすることができます。
デフォルトの並べ替えルールに属性を追加してカテゴリナビゲーションとキーワード検索の両方に対応したい場合、 たとえば、カテゴリ位置属性と検索配置属性をデフォルトの並べ替えルールで使用します。検索結果をよりパーソナライズするために、このルールより優先されるほかの並べ替えルールを作成できます。
ルールの継承を使用して並べ替える
Agentforce Commerce for B2C では、並べ替えルールを処理するために、ストアフロントのカタログとカテゴリのデータ構造に基づく継承モデルが使用されます。カタログのルートレベルでデフォルトの並べ替えルールを構成できます。すべてのサブカテゴリは、カタログのルールを継承します。こうした継承により、グローバルなカバレッジとベースライン戦略を商品タイプ、キャンペーン、季節ごとに変更できます。また、個々のサブカテゴリレベルでデフォルトのルールを上書きすることで、カテゴリごとの戦略を決定し、より限定的な商品の並べ替えが可能になります。以下がその構造です。
- Default (デフォルト)
- カテゴリツリー
- カテゴリまたはサブカテゴリを異なるルールで上書きする
キーワード検索がカテゴリナビゲーションと異なるように、検索並べ替えルールとカテゴリ並べ替えは分離されています。まず、サイトのカテゴリ構造のマップを作成し、その後で各カテゴリに使用する戦略を決定します。たとえば、あるスポーツシューズの小売業者が新しいランニングシューズのカテゴリを作成し、 最も新しい商品にページ上で最も目につく位置を割り当てます。クリアランスカテゴリの場合、在庫の多い商品にプレミアム配置を割り当てます。

並べ替えの同スコア状態を解消する
検索結果を並べ替えるとき、Agentforce Commerce for B2C では商品が並べ替えルールリストの最上位属性の値によって評価されます。1 番目の属性の値が同スコアになった場合、2 番目の属性を使用して評価します。次に、2 番目の属性の値が同スコアになった場合は、3 番目の属性の値を使用して評価します。以降も同様です。このプロセスは、並べ替えルールのすべての属性で続行されます。並べ替え属性の最後のレベルでも商品の値が同スコアになった場合、インデックス順序を使用して評価されます。インデックス順序は参照できず、インデックスが再構築されるたびに変わる可能性があります。
以下の例では、3 つの属性を含む並べ替えルールによって 6 つの商品がどのように並べ替えられるかを示しています。
-
product.searchPlacement: 商品を検索配置で並べ替え、最初に表示したい商品を指定します。商品は商品名属性の昇順で並べ替えられます。
-
activeData.returnRate: 返品率 (アクティブデータ属性) の低い順 (昇順) に並べ替えます。
-
activeData.salesVelocityWeek: 販売速度 (アクティブデータ属性) の高い順 (降順) に並べ替えます。
次のランニングシューズ商品を含む新しいランニングシューズカテゴリにルールを適用します。
- Flow Flyknit
- Smooth Trail
- Air Flow Stride
- Air Float Max
- Cheetah Ride
- Happy Trail
Agentforce Commerce for B2C ではこれらの商品が次のように並べ替えられます。
-
product.searchPlacement 属性が適用されます。この属性により、カタログ構造に基づいてアルファベット順に商品が並べ替えられます。商品は、位置のスコアが同じ 3 品目からなる 2 つのグループに分けられます。グループ 1 の商品には値 1 が割り当てられ、グループ 2 の商品には値 2 が割り当てられます。同じ値の品目は、グループ内で任意の順序で表示されます。現在の配置は、次のようになります。
属性 1 適用後の商品並べ替え順 |
属性値 1 (昇順) |
|---|---|
Air Float Stride |
1 |
Flow Flyknit |
1 |
Smooth Trail |
1 |
Cheetah Ride |
2 |
Happy Trail |
2 |
Air Float Max |
2 |
- 以降の並べ替えプロセスでは、グループ 1 とグループ 2 が別々に処理されます。次の並べ替え属性の結果がどうであれ、グループ 1 の商品の位置は必ず 1 〜 3 番目となり、グループ 2 は 4 〜 6 番目となります。
- 属性 1 によって生じた同スコア状態を解消するため、属性 2 である activeData.returnRate 属性が適用されます。この属性により、返品率 (アクティブデータ属性) の低い順 (昇順) に並べ替えられます。属性 2 はグループ 1 とグループ 2 に別々に適用されます。
- グループ 1 では、Flow Flyknit に値 2 が割り当てられ、グループ内で最上位になります。Air Float Stride と Smooth Trail は値 3 で同スコアです。
- グループ 2 では、Happy Trail に値 1 が割り当てられ、グループ内で最上位になります。Cheetah Ride と Air Float Max は値 3 で同スコアです。
- グループ 2 を見ると、並べ替えルールのプロセスが各タイブレーク属性の結果に従ってどのように処理されているかがわかります。Happy Trail はすべてのシューズの中で返品率が最も低いですが、ルール 1 によってグループ 2 に分類されたため、並べ替え順序での最高位は 4 番目 (グループ 2 内の最上位) になります。
次の表は、属性 2 の結果が属性 2 による商品並べ替え順にどう反映されたかを示しています。
属性 1 適用後の商品並べ替え順 |
|
属性 2 の値 (昇順) |
属性 2 適用後の商品並べ替え順 |
属性 2 による商品並べ替え順の値 |
|---|---|---|---|---|
Air Float Stride |
1 |
3 |
Flow Flyknit |
1 |
Flow Flyknit |
1 |
2 |
Air Float Stride |
2 |
Smooth Trail |
1 |
3 |
Smooth Trail |
2 |
Cheetah Ride |
2 |
3 |
Happy Trail |
3 |
Happy Trail |
2 |
1 |
Cheetah Ride |
4 |
Air Float Max |
2 |
3 |
Air Float Max |
4 |
- 属性 2 によって 2 つの商品の順位が同じになったため、グループ 1 の 2 位とグループ 2 の 4 位の同スコアを解消するために属性 3 が適用されます。属性 3 の activeData.salesVelocityWeek により、販売速度 (アクティブデータ属性) の高い順に並び替えられます。
- グループ 1 では、Smooth Trail に値 4 が割り当てられ、Air Float Stride に値 3 が割り当てられます。降順では 4 が 3 より上位に並べ替えられるため、Smooth Trail が並び替え順の 2 番目の位置、Air Float Stride が 3 番目の位置となります。
- グループ 2 では、Cheetah Ride に値 6 が割り当てられ、Air Float Max に値 1 が割り当てられます。降順では 6 が 1 より上位に並べ替えられるため、Cheetah Ride は並べ替え順序の 5 番目の位置、Air Float Max は 6 番目の位置になります。
次の表は、属性 3 の結果がルール 3 の商品並べ替え順にどう反映されたかを示しています。
属性 2 適用後の商品並べ替え順 |
|
属性 3 の値 (降順) |
属性 3 適用後の商品並べ替え順 |
属性 3 による商品並べ替え順の値 |
|---|---|---|---|---|
Flow Flyknit |
1 |
5 |
Flow Flyknit |
1 |
Air Float Stride |
2 |
3 |
Smooth Trail |
2 |
Smooth Trail |
2 |
4 |
Air Float Stride |
3 |
Happy Trail |
3 |
2 |
Happy Trail |
4 |
Cheetah Ride |
4 |
6 |
Cheetah Ride |
5 |
Air Float Max |
4 |
1 |
Air Float Max |
6 |
ルールの属性の順序に細心の注意を払うことが重要です。順序を変えると配置が変わる可能性があり、買い物客体験に影響するからです。
両方のルールで A/B テストを実行することで、推測なしで使用すべき並べ替え順序を判断できます。2 つの属性を組み合わせて 1 つのルールにし、50/50 のウエイトを付けることもできます。
並べ替えルールを微調整する
並べ替えルールの順序を決める際には、この検索結果並べ替え順リストを参考にしてください。Agentforce Commerce for B2C では、各タイプのルールに後続のルールよりも高い優先度が適用されます。
-
明示的なカテゴリ配置: カテゴリについて返された結果の中で商品の配置を割り当てます。このルールは、買い物客が閲覧しているときに使用されます。キーワード検索では使用されません。
-
明示的な商品配置: 商品の検索配置属性を値 1 ~ 8 (入手不可 ~ おすすめのトップ商品) に割り当てます。
-
明示的な検索ランク: 商品の検索ランク属性に低、中、高を割り当てます。
-
入手可能性ランキング: 在庫切れの商品が検索結果の最後に表示されるように、品目の入手可能性によって検索結果の位置に影響を与えます。
-
テキスト関連性: 特定の属性の重要度を高めることができます。高められた属性に検索用語が含まれている場合、ほかのフィールドよりも重要度が高いものとして扱われます。
たとえば、商品名属性を高めると、商品名に一致が見つかった場合、長い説明文内に見つかった場合よりも優先されます。検索固有の並べ替えルールでのみ機能します。
-
用語頻度: 並べ替えルールを削除すると、検索エンジンではドキュメントのインデックス付きフィールドに検索用語が含まれている頻度に基づいて結果を返します。これは、コンテンツが検索結果に含まれるように検索の構成が行われている場合に起こり得ます。
[Show Orderable Products Only (注文可能商品のみ表示)] 設定を使用すると、注文不可の商品を検索結果から除外できます。注文不可の商品を検索結果から個別に除外することもできます。
以下は Business Manager の best-matches という典型的なデフォルトの並べ替えルールです。入手可能性ランキングと用語頻度がないことを除けば、並べ替え順リストと同じです。

まとめ
この単元では、デフォルトの並べ替えルールの重要性と並べ替えルールのベストプラクティスでの並べ替え順序について学習しました。Agentforce Commerce for B2C で並べ替えルールを処理するときの継承の使用方法と、並べ替えルールで同スコアになった場合の並べ替え方法を確認しました。次は、Business Manager で Agentforce Commerce for B2C 並べ替えルールを作成する方法を学習します。
リソース