メインダッシュボードを使用して主要なメトリクスを確認する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- メインダッシュボードのメトリクスの目的を説明する。
- メインダッシュボードのメトリクスからストアフロントパフォーマンスの手がかりが提供されるしくみを要約する。
- メインダッシュボードのメトリクスをユースケースのアプリケーションに適用する。
データを見るのみ
B2C Commerce の Reports & Dashboards ツールのおかげで、Cloud Kicks のマーチャンダイザーである Brandon Wilson は重要なサイトデータへのアクセスとその監視、分析を一元的に行うことができます。
Reports & Dashboards にログインすると、まずメインダッシュボードが表示されます。メインダッシュボードは [ホーム] タブにあり、サイト全体の多数のデータポイントにおけるパフォーマンスサマリーを確認できます。まるでサイトのレポートカードのようなものです。レポートカードを見ると過去の学業成績がわかるのと同じように、メインダッシュボードには Brandon が指定する期間におけるサイトの主要業績指標が示されます。
メインダッシュボードには、収益、サイトの訪問、注文、売れ筋商品、もっとも人気のあるプロモーションに関するパフォーマンスデータが表示されます。これらの重要業績評価指標 (KPI) によって、サイトパフォーマンスの概要がわかります。メインダッシュボードでは、サイト内でパフォーマンス目標を上回っているところや、パフォーマンスの改善や収益の増加に詳細な分析や微調整が必要なところが示されます。
メインダッシュボードを探索する
Brandon はメインダッシュボードを詳しく見てみることにします。ダッシュボードには、グラフとアナリティクスが 2 つずつ表示されています。
次の表は、Brandon に表示されている内容を説明しています。
表示 | 説明 |
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グラフ (1) | 折れ線グラフに日次の値のデータが経時的にプロットされています。このアナリティクスを使用して、収益、注文、サイト訪問の間の相関関係を特定できます。
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表 (2) | 上位に位置する商品とプロモーションの詳細が表示されています。このレポートによって、プロモーションの成功や商品の売上を確認できます。
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メインダッシュボードのあらゆるアナリティクスによって、Brandon は幅広い視点でレルムの運用を確認できます。レポートカードに記載される成績のように、メインダッシュボードのデータセットをもとにサイトパフォーマンス全般を評価し、詳細な分析が必要な可能性のあるサイト実装の側面を特定できます。
メトリクスのサマリーを確認し、掘り下げる
Brandon はメインダッシュボードとそこに表示される重要なストアフロントデータのサマリーを非常に気に入っています。重要なサイトアナリティクスの確認やストアフロントパフォーマンスの評価に加え、必要に応じて、詳細な分析を行うために他のどのダッシュボードにアクセスしたらよいかの判断も簡単に行えます。
先週、Brandon はチームメンバーとともに、Run with Faster Socks という新しいストアフロントプロモーションを開始しました。このプロモーションでは、Custom Soft Stride ランニングシューズを 1 足購入した顧客は Personalized Swift Runner ソックス 10 足が半額になります。2 週目に入ったところで、Brandon はプロモーションに関するメトリクスを確認したいと思っています。
これを行う手順は、次のとおりです。
- Business Manager を開きます。
- [マーチャントツール] > [Analytics] > [Reports & Dashboards] を選択します。
- メインダッシュボードで、日付範囲を 2 週間に設定します。Brandon は、プロモーションに対する顧客の反応がわかるトレンドを探しています。
メインダッシュボードに表示されたデータから、プロモーションがうまくいっていることがわかります。
1) サイトの訪問数は 30 万回増えました。過去 2 週間で 28% の増加です。
2) Custom Soft Stride シューズと Personalized Swift Running ソックスの売上は、販売個数の売上目標に迫っています。
3) Run with Faster Socks プロモーションは、Most Used Promotion (もっともよく使用されたプロモーション) としてリストされています。
ところが、ダッシュボードのアナリティクスを少し掘り下げてみると、注文コンバージョン率の低下が気になりました。
4) 注文コンバージョンは、過去 2 週間で 3% 低下しています。Brandon は、通常、サイト訪問が増えればコンバージョン率がわずかに低下することを知っていますが、3% は予想よりも少し高い値です。
Brandon は、注文コンバージョン率が低下した原因を解明したいと考えました。そこで、Cloud Clicks のレルム内にある各サイトでダッシュボード結果をフィルターすることにします。ダッシュボードビューをサイトで絞り込むことで、注文コンバージョン率に影響を与えているサイトの異常を特定できます。Brandon は、Cloud Clicks のフランス語サイトでプロモーション用商品の売上が伸びておらず、プロモーションの利用が予想をかなり下回っていることに気づきました。フランス語サイトでのプロモーション設定に問題があるかもしれないと考えています。
Brandon の次のステップは、Sales (売上)、Product (商品)、Promotions (プロモーション) の各ダッシュボードで詳細なサイトメトリクスを確認し、プロモーションがフランス語サイトでうまくいっていないという疑念を裏付けることです。さらに少し調査を進めた結果、サイトでプロモーションが利用されていないのはプロモーションの本文が誤って翻訳されていたことが理由だった可能性が高いことに気づきました。
失態です。
まとめ
この単元では、メインダッシュボードが、レルムのパフォーマンスを測るメトリクスを監視、分析できるコントロールセンターであることを学びました。また、メインダッシュボードを見れば、レルムのメトリクスの詳しい調査と分析をどこで行うべきか、つまり、他のどのダッシュボードにアクセスして詳細なレポートメトリクスを使用するべきかがわかることを学びました。