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Reports & Dashboards アプリ入門

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • B2C Commerce の Reports & Dashboards アプリの分析対象領域を挙げる。
  • Reports & Dashboards へのユーザーアクセスを設定する方法を説明する。
  • ダッシュボードの日付範囲を設定する方法を説明する。
  • ダッシュボードのフィルターを設定して特定のデータビューを作成する方法を説明する。

そのデータを分析する

Cloud Kicks は、高級なカスタムスニーカーを扱っています。同社の上級マーチャンダイザーである Brandon Wilson は、Cloud Kicks の成功には正確なパフォーマンスデータが不可欠であることを認識しています。

Brandon Wilson、Cloud Kicks のマーチャンダイザー

ストアフロントには Salesforce B2C Commerce を使用していて、世界各地の人々に無数のオンラインショッピング体験を提供しています。オンライン上の個々のカスタマーエクスペリエンスからストアフロントに関する有用なデータが生成されることを知っている Brandon は、そのようなデータすべてに一元的にアクセスできるツールを得て喜んでいます。事前にデータを絞り込み、分析やストアフロントへの適用をすぐに開始することもできます。

今日、Brandon は B2C Commerce の Reports & Dashboards アプリを試す予定です。どのようなタイプのデータをアプリで分析できるかを確認したいと思っています。また、メトリクスを使用して、ストアフロントのマーチャンダイジング戦略を微調整するつもりです。

Reports & Dashboards アプリとは

Reports & Dashboards アプリは、Brandon のレルムから最新のデータを収集、分析、統合し、ダッシュボードと呼ばれる論理データセットにまとめるツールです。各ダッシュボードには信頼できる分析が表示され、経時的なトレンドを特定するのに役立ちます。厄介事はこのアプリで処理されるため、Brandon はダッシュボードを使用してストアフロントの商品やサービスの管理、プロモーション、販売を行うことに集中できます。

このモジュールでは、Brandon が Reports & Dashboards アプリの詳細と、ストアフロント戦略の微調整や収益の増加に使用できるメトリクスがダッシュボードで提供される仕組みを学びます。

ダッシュボードについて学ぶ

B2C Commerce の Reports & Dashboards アプリでは、e コマースサイトの重要機能の稼働業績に関する測定値に一元的にアクセスできます。各ダッシュボードは、売上、商品、サイトトラフィックなどの重要業績評価指標 (KPI) に特化されています。チャート、グラフ、表の形式で分析データが表示されます。Brandon はこのデータを使用して、サイト実装のさまざまなファセットを評価できます。サイト内のどこがパフォーマンス目標を上回っているかを確認したり、パフォーマンスに関する問題を特定したりすることが可能です。

ユーザーアクセスを設定する

Brandon は、これらのすべてのメトリクスを一元的に確認できることに興奮しています。すぐにでもダッシュボードの使用を始めたいところですが、まずアクセス権が必要です。

Account Manager 管理者が Reports & Dashboards アプリへのアクセスを付与します。Reports & Dashboards で設定できる役割は 3 つあります。管理者がユーザーごとに役割を 1 つのみ割り当てます。

  • Customer Manager (顧客マネージャー): すべてのレポートとアカウント設定へのアクセスを許可します。
  • Performance user (パフォーマンスユーザー): すべてのレポートへのアクセスを許可します。
  • User (ユーザー): リアルタイムのパフォーマンスレポートを除く、すべてのレポートへのアクセスを許可します。

Brandon が必要なのはすべてのダッシュボード機能へのアクセスであることから、管理者は Performance user (パフォーマンスユーザー) の役割を割り当てます。

Reports & Dashboards アプリを起動する

このモジュールでは、受講者が B2C Commerce のマーチャンダイザーで、これらのタスクを実行する適切な権限を有しているものと想定しています。ただし、B2C Commerce のマーチャンダイザーでなくても大丈夫です。このまま読み進み、ステージングインスタンスでマーチャンダイザーがこれらの手順をどのように実行するのかを見てみましょう。B2C Commerce は Trailhead Playground で使用できないため、記載の手順を Trailhead Playground で実行しないでください。

B2C Commerce のステージングインスタンスがある場合は、そのインスタンスで手順を実行できます。ステージングインスタンスがない場合は、使用可能なインスタンスがないかマネージャーにお問い合わせください。

Reports & Dashboards アプリを起動する手順は、次のとおりです。

  1. Business Manager で [App Launcher (アプリケーションランチャー)] をクリックし、[Merchant Tools (マーチャントツール) | Analytics (分析) | Reports & Dashboards (レポート & ダッシュボード)] を選択します。

システム設定によっては、新しいブラウザーウィンドウでダッシュボードアプリを起動する前に、Account Manager のログイン情報でログインすることが必要になる場合があります。ログインしたら、ダッシュボードタブを選択してダッシュボードにアクセスできます。

ダッシュボードタブが強調表示されているメインダッシュボード。

では、各ダッシュボードを見ていきましょう。

ダッシュボード

説明

メイン

収益、注文、商品、プロモーションなど、主要な運営メトリクスの簡単な概要が表示されます。

売上

商品の売上や収益に関するインサイトを提供する売上メトリクスが表示されます。

商品

売れ筋商品とギフト券に関するメトリクスのレポートが表示されます。

プロモーション

プロモーションパフォーマンス全般、個々のプロモーション結果、プロモーションのソースコードデータを評価するのに役立ちます。

On-Site-Search (オンサイト検索)

全サイトが集計された検索メトリクスに関するレポートが表示されます。

Traffic (トラフィック)

サイトの訪問者に関するデータが表示されます。

Einstein

Commerce Cloud の Einstein Product Recommendations のパフォーマンスに関するインサイトが提供されます。このデータは、コンバージョンと収益を向上させるための推奨項目の戦略策定に役立ちます。

テクニカル

パイプラインやコントローラーなど、サーバー側の技術的運用データの概要が示されます。Technical Open Commerce API (OCAPI) ダッシュボードでは、サイトの OCAPI リクエストに関するインサイトが提供されます。

リアルタイムパフォーマンス

注文数や作成された買い物カゴの数など、売上メトリクスが表示されます。

ダッシュボードのカスタマイズ

Account Manager でユーザーの役割を設定された Brandon は、ダッシュボードをカスタマイズすることができます。

デフォルトでは、各ダッシュボードにはレルムレベルのメトリクスが表示されます。レルムには、すべてのサイトを管理、運営するために必要なリソースと設定が含まれます。ダッシュボードの便利な機能の 1 つとして、ダッシュボードの日付範囲とフィルターを使用して、データ範囲をカスタマイズできます。

日付範囲

メトリクスデータは、経時的に、または特定の期間 (たとえば、ホリデーショッピングの期間) で表示する場合に最も有益であることを知っている Brandon は、ダッシュボードでレポートの日付範囲を柔軟に設定できることがわかって嬉しく思っています。

リアルタイムパフォーマンスダッシュボードを除くすべてのダッシュボードで日付範囲を設定できます。設定にはプリセットとカスタムオプションがあります。プリセットの日付範囲は次の通りです。

  • 過去 7 日間
  • 過去 30 日間
  • 過去 90 日間
  • カスタム範囲

日付範囲セレクターが表示されているメインダッシュボード。

Reports & Dashboards アプリでは、2017 年 1 月 1 日以降のデータを使用できます。日付範囲を 1 つ設定する以外に、日付で比較する機能を有効化することもできます。日付比較機能を使用して、2 つの日付範囲でメトリクスを確認できます。たとえば、過去 2 年のホリデーシーズンの売上を比較できます。

検索条件

Brandon が Reports & Dashboards ツールに初めてログインするとき、デフォルトのフィルター設定は空白になっています。レポート用に収集されるデータの対象はレルム内の全サイトであるため、デフォルトのレポートにはレルムレベルのデータが反映されます。データビューを絞り込むには、ダッシュボードのフィルターを使用します。

次の表はフィルター設定を示しています。

フィルター設定

説明

サイト

自社が運営するサイト。B2C Commerce の大半の実装では複数のサイトが含まれます。これらはまとめてレルムと呼ばれます。

デバイスタイプ

買い物客がサイトへのアクセスやサイトの利用に使うデバイスの種類。デスクトップ、電話、タブレット、Unknown (不明)、Unrecognized (認識不可) から選択できます。

お客様

購入を行うサイト訪問者。顧客は、新規顧客または再訪問顧客とみなされます。

  • New Customers (新規顧客): 初めて購入を行う顧客。Eメールアドレスを使用して登録アカウントまたは匿名で購入する場合があります。
  • Returning Customers (再訪問顧客): 以前に購入を行ったことがある顧客。以前と同じ Eメールアドレスを使用する登録済みユーザーまたは匿名顧客の場合があります。

顧客登録

顧客のサイト登録状況。

  • Registered (登録済み): 登録アカウントを使用して注文を行う顧客。
  • Not Registered (未登録): 登録アカウントを使用せずに注文を行う顧客。たとえば、以前に登録したが、匿名でのチェックアウトを選択する顧客が考えられます。

チャネル

注文が作成されるチャネル。ストアフロント、Endless Aisle、Customer Service Center があります。

地域情報

ストアフロントの地域情報。

フィルターの選択オプションが表示されているメインダッシュボード。

特定のデータを確認する場合、Brandon はフィルターを 1 つ設定するか、異なるフィルターを組み合わせることができます。たとえば、Sales (売上) ダッシュボードで注文メトリクスを確認しているときに、過去 1 か月に注文を実行した新規顧客の人数を知りたいと思ったとします。レポートビューを絞り込むには、日付範囲を過去 30 日に、顧客フィルターを New Customers (新規顧客) に設定します。

タイムゾーンとレルムの通貨の設定

管理者は、Reports & Dashboards アプリをレルムに設定するときに、レポートとダッシュボードのタイムゾーンと通貨を設定します。一度設定すると、これらの設定内容は通常変わることはなく、変更は管理者のみが行います。

次のステップ

この単元では、ストアフロントの成功を維持するうえで、B2C Commerce の Reports & Dashboards アプリがどのように役立つかを学習しました。ダッシュボードの分析対象領域、ダッシュボードへのアクセス権を得る方法、フィルターでビューをカスタマイズする方法を学びました。次は、メインダッシュボードについて掘り下げ、ストアフロントの健全性について幅広い視点が提供される仕組みを見てみましょう。

リソース

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