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B2C Commerce の Order Management と高スケール処理を構成する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Salesforce B2C Commerce インテグレーションに Order Management の配送方法を構成する方法を説明する。
  • Order Management と B2C Commerce 間の接続を設定する方法を説明する。
  • 高スケール注文処理がどのように機能するか説明する。
  • 高スケールシステムをテストするために実行する必要がある手順を挙げる。

Order Management を構成する

 Linda は Order Management を B2C Commerce と統合するために次の手順を実行します。

ステップ タスク

1

組織に配送方法を構成する。

2

B2C Commerce を Order Management に接続する。

3

高スケール注文処理を構成する。

配送方法を構成する

Linda は B2C Commerce ストアフロントと同じ配送方法を Order Management 組織に構成します。このためには、価格を設定した商品レコードと、B2C Commerce の配送 ID と商品 (価格を含む) を参照する注文配送方法が必要です。

配送方法ごとに 1 つの商品レコードを作成するか、1 つの商品レコードを複数の配送方法に関連付けることができます。

メモ

B2C Commerce でも「配送方法」という用語を使用します。

次の手順に従って配送方法を構成します。

まず Salesforce 組織で、配送方法を表す商品を作成します。

  1. アプリケーションランチャーで、[商品] を見つけて選択します。
  2. [新規] をクリックします。
    • 商品を説明する名前に「UPS Ground Shipping (UPS 地上便)、商品コードに UPS_Ground」と入力します。
    • [有効] を選択します。
      配送方法とその価格を表す商品レコードを作成。
    • [保存] をクリックします。「省略可能な価格表」機能が有効になっている場合は、商品の準備が整っているため、注文配送方法を作成できます。有効になっていない場合は、以下の手順を続行します。
  3. 新しい商品ページで、[関連] タブを選択します。
    • [価格表] 関連リストで、[標準価格を追加] をクリックします。
    • 組織でマルチ通貨が有効になっている場合は、通貨を選択します。
    • [リスト価格] 項目に、「0」と入力します。この項目を空のままにすると、配送方法の使用時にエラーが発生します。
    • [有効] を選択します。
  4. [保存 & 新規] をクリックし、サポートされている通貨ごとにこの手順を繰り返します。
  5. 終了したら、[保存] をクリックします。

次に、B2C Commerce の各配送方法に対応する注文配送方法を作成します。

  1. アプリケーションランチャーで、[注文配送方法] を見つけて選択します。
    新しい配送方法を作成。
  2. [新規] をクリックします。
    • 名前を入力します。
    • [参照番号] 項目に、ストアフロントで使用する配送方法 ID を入力します。この ID が、ストアフロントの注文データの値と一致する必要があります。
    • この配送方法を作成した商品を検索して選択します。
    • [有効] を選択します。
  3. [保存] をクリックします。
  4. サポートされている配送方法ごとにこの手順を繰り返します。

Order Management では、配送料が設定された注文を受信すると、その注文に設定された配送方法 ID を使用して、それぞれの配送方法を検索します。次に、対応する商品を注文に追加します。

B2C Commerce を使用する場合、[参照番号] の値はストアフロントで使用する配送方法 ID です。設定した配送方法をストアフロントに関連付けない場合は、参照番号を割り当てる必要がありません。参照番号を割り当てる場合は、B2C Commerce ストアフロントの参照番号と競合しないようにします。

B2C Commerce を接続する

Order Management と B2C Commerce 間の接続を設定するときは、この 2 つのシステムと Salesforce サポートの助けが必要です。Linda は次の手順に従って、接続を構成します。

  1. 一方のウィンドウで、Business Manager を開きます。
    • [管理] > [グローバル設定] > [Salesforce Order Management 設定] を選択して、[テナント ID] をコピーします。
  2. もう一方のウィンドウで、システム管理者として Salesforce 組織にログインします。
    • [設定] から、[クイック検索] ボックスに「B2C」と入力し、[B2C Commerce 接続] を選択します。リンクが表示されない場合は、一度ログアウトしてログインし直します。
    • [新しい接続] をクリックします。
      B2C Commerce 接続を作成。
    • [接続要求] セクションに、接続名と、Business Manager からコピーした B2C インスタンス ID を入力します。
    • [保存] をクリックします。
    • [Allow Tenant Linkage? (テナントのリンクを許可しますか?)] ウィンドウで [許可] をクリックします。
    • [選択可能な接続種別] ボックスから [注文インテグレーション] を選択し、[選択された接続種別] ボックスに移動します。
    • [保存] をクリックします。
  3. システム管理者のメールアドレスに、プロビジョニングの完了を通知するメールが届くまで待機します。
    • 組織の [B2C Commerce 接続] ページを更新します。
    • [テナント接続] セクションで、各自の接続を見つけます。
    • 接続が正常にプロビジョニングされると、状況が [プロビジョニング済み] と表示されます。
  4. Business Manager で、[管理] > [グローバル環境設定] > [Salesforce Order Management インテグレーション管理] を選択します。 
    • [連携状態] の値をアクティブに設定します。
    • [保存] をクリックします。
  5. B2C Commerce のインスタンスごとにこの手順を繰り返します。プロビジョニングに失敗し、状況を確認しても問題が解決されない場合は、Salesforce サポートにお問い合わせください。
  6. インテグレーションを有効にする手順は、次のとおりです。
    • Business Manager にログインします。
    • [管理] > [グローバル環境設定] > [Salesforce Order Management 設定] を選択します。
    • [Activate Connection (接続をアクティブ化)] を選択します。

高スケール注文を構成する

B2C Commerce から注文をインポートする高スケールシステムは、通常のシステムよりはるかに多くの注文量を処理します。Salesforce では通常、この機能を推奨しています。ただし、注文概要を作成する前にデータや書式設定を追加する自動注文作成プロセスを中止する構成になっている場合は、このシステムを使用できません。

高スケール処理を有効にする

高スケール処理では、Zero Object Service (ZOS) という内部データサービスを使用します。ZOS は、大量のマルチテナントデータを低遅延で保存して取得する内部マイクロサービスです。つまり、膨大なデータを処理します。また、ストアフロントの注文データによって Order Management の処理がオーバーフローしないようにするバッファの役割も果たします。注文データはまず、通常のインテグレーションよりはるかに高速でデータを受け入れることが可能な ZOS に格納されます。ZOS から非同期で送信されたデータを Order Management が受信し、注文概要を作成して、注文を (依然として高速ながら) ZOS よりは低速で処理します。

高スケール処理で対応可能な注文量は次のとおりです。

  • 注文の実行数 — 毎分 5,000 件
  • Order Management に取り込まれる注文数 — 毎分 3,500 件
  • 200 拠点にルーティングされる注文数 — 毎分 2,000 件
  • 500 拠点にルーティングされる注文数 — 毎分 1,500 件

Linda は次の手順に従って、高スケール注文処理を有効にします。

  1. 組織を開きます。
  2. [設定] から、[クイック検索] ボックスに「Order Management」と入力し、[Order Management] を選択します。
  3. [高スケール注文] をオンにします。
    高スケールの Order Management を有効化。

高スケール注文では、標準の [注文概要を作成] フローを使用しません。すべての注文が、高スケール注文が有効になっているチャネルから取り込まれる場合は、標準の [注文概要を作成] フローを有効にしないでください。

高スケール処理が有効になっているチャネルから取り込まれる注文とそれ以外のチャネルから取り込まれる注文がある場合は、[注文概要を作成] フローを変更して後者のみを処理することができます。

保留中の注文概要を使用するように組織を構成する

高スケールシステムでは、ストアフロントから Order Management への注文データの移動を管理するために、保留中の注文概要オブジェクトが使用されます。Order Management では保留中の注文概要を非同期に処理して、注文概要を生成します。

Linda は次の手順に従って、組織にこの処理を構成します。

  1. 価格表のない注文 (高スケールシステムの要件) を有効にします。
    • [設定] から、[クイック検索] ボックスに「注文の設定」と入力し、[注文の設定] を選択します。
    • [注文の省略可能な価格表を有効化] を選択します。
      省略可能な価格表を有効化。
    • [保存] をクリックします。
  2. 取引先オブジェクトのページレイアウトを編集します。
    • オブジェクトマネージャーから、[検索] ボックスに「取引先」と入力します。
    • [取引先] | [ページレイアウト] | [取引先レイアウト] を選択します。
    • [取引先レイアウト] セクションで、[関連リスト] を選択し、[保留中の注文概要] を [関連リスト] セクションにドラッグします。
  3. 取引先責任者オブジェクトのページレイアウトを編集します。
    • オブジェクトマネージャーから、[検索] ボックスに「取引先責任者」と入力します。
    • [取引先責任者] | [ページレイアウト] | [取引先責任者レイアウト] を選択します。
    • [取引先責任者レイアウト] セクションで、[関連リスト] を選択し、[保留中の注文概要] を [関連リスト] セクションにドラッグします。

カスタム権限セットにアクセス権を付与する手順は、次のとおりです。

  1. [設定] の [クイック検索] ボックスに「権限セット」と入力し、カスタム権限セットを選択します。この権限セットに「Lightning Order Management User (Lightning Order Management ユーザー)」権限セットライセンスが必要です。
  2. [オブジェクト設定] を選択します。
    • [保留中の注文概要] を選択して [編集] をクリックします。
    • [参照] と [削除] を選択して保存します。
  3. [オブジェクト設定] を選択します。
    • [保留中の注文概要処理イベント] を選択して [編集] をクリックします。
    • [参照] と [作成] を選択して保存します。

[注文概要を作成] フローを変更する

Linda は [注文概要を作成] フローを有効にして、Order Management で注文を処理する前に、高スケール処理が有効かどうかをチェックしたいと考えています。そこで、Tooling API を使用して高スケール処理の pref 値を照会する Apex の呼び出し可能なメソッドの作成をデベロッパーに依頼します。メソッドは次のようになります。

/services/data/v56.0/tooling/query?q=Select+IsHighScaleOrdersEnabled+From+OrderManagementSettings
  • 高スケール処理が有効な場合は、フローが終了します。
  • 高スケール処理が無効な場合は、フローで注文概要が作成されます。

高スケールシステムをテストする

高スケールシステムが正常に機能することを確認するために、Linda はテスト注文を送信して、数分以内に Order Management に取り込まれることを確認します。この手順は次のとおりです。

  1. Business Manager で、[マーチャントツール] > [注文] > [注文] に移動します。
    • [Order Management] 列で、表示ラベルが [承諾済み] の注文を見つけます。
  2. Order Management 組織で、注文概要と関連レコードを検索し、存在することを確認します。
    • エラーが発生した場合や注文概要が作成されない場合は、Salesforce サポートにケースを登録してください。

次のステップ

この単元では、B2C Commerce の Order Management と高スケール注文処理を構成する方法を学習しました。次は、Order Management のアクセス権と許可を構成する方法を説明します。

リソース

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