B2B Commerce のストア設定を確認する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- コマース設定アシスタントと自動化ストア設定機能のメリットについて説明する。
- コマースダッシュボードに示されるインサイトを使用して何ができるかを説明する。
- コマースの検索エンジン最適化 (SEO) ツールと、ツールが SEO 計画にどのように役立つか説明する。
ツールと機能
B2B Commerce は、B2B ビジネス運営の最適化やストアの設定の簡素化に役立つツールと機能の強力なスイートを備えています。
e コマースストアを立ち上げて運営するのは大変な仕事です。基本的な設定を行って実行するだけでも、長い時間を要することがあります。
コマース設定アシスタント
コマース設定アシスタントがあれば、夜遅くまでかかる面倒な設定タスクがすべて排除されます。簡易設定機能を使用すると、およそ 30 分で基本的なストアを立ち上げてコンテンツを準備できます! では、この画期的な簡易設定機能を見ていきましょう。
機能 |
説明 |
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簡易ストア設定 |
コマースアプリケーションを使用して迅速な設定と有効化を行います。わかりやすいガイド付き設定タスクは、特定の販売チャネルに合わせて調整されているため、初期設定プロセスが容易です。すべてが適切に設定されていることを確認するために、ストアを有効化する前にプレビューできます。 |
コマースアシスタント |
支払、注文管理、レポートおよびダッシュボード、オムニチャネル在庫のワンクリック自動設定を利用できます。 |
スマートなデフォルト |
スマートなデフォルト設定を活用して、ゲストアクセスやセルフ登録ユーザーを設定します。 |
ストアのプレビュー |
カスタムドメインを設定する前にコマースストアを有効化して、プレビューしたり同僚と共有したりできます。稼働を開始する準備が整ったら、最適なパフォーマンス、スケーラビリティ、セキュリティを提供するために CDN とカスタムドメインを設定します。 |
わずか数回のクリック操作で、ストアがなかった状態からストアのプレビューに進むことができます。これだけではありません。上記の機能のほか、非同期データインポート、事前設定された権限、分析ダッシュボードといった便利なツールも用意されているため、コンテンツの追加、バイヤーの設定、販売成立の追跡などをすぐに実行できます。
データを非同期にインポートする
もちろん、ストアには商品データ、バイヤーデータ、価格表データ、エンタイトルメントデータ、その他の運用サポートデータなどのデータが必要です。B2B Commerce では、アプリケーション内からデータのインポートを開始できます。アプリケーションから開始するデータのインポートは非同期です。ですから、インポートセッションを設定後、そのまま他の仕事に移ることができ、インポートによってシステムパフォーマンスに影響が及ぶことはありません。
インポートオプションを使用すれば、商品、商品のバリエーション、商品画像、価格表データ、エンタイトルメントデータをストアに直接インポートできます。また、特定のストアのデータをインポートしたり、すべてのストアがデータにアクセスできるようにデータをグローバルにインポートしたりできます。開始しやすくするために、このアプリケーションには CSV ファイルをインポートするためのリンクがあり、必要に応じてダウンロードしてカスタマイズできます。
プロファイルと権限を管理する
他の Salesforce アプリケーションと同様に、B2B Commerce も権限とプロファイルを使用してアプリケーションへのアクセスを管理し、アプリケーション内で誰が何を実行できるかを定義します。B2B Commerce の通常の実装には、コマース管理者、マーチャンダイザー、開発者といったタスクベースのペルソナが必要です。
B2B Commerce には、事前設定された権限とプロファイルが付属します。このため、ユーザーにすばやくアクセス権を付与して、初期設定を完了することができます。もちろん、慣れてきたら各自のビジネスニーズに合わせて権限とプロファイルをカスタマイズできます。
事前設定済み機能 |
説明 |
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簡単なユーザープロファイル管理 |
各ストアユーザーペルソナの事前設定済みプロファイルと権限セットを割り当てます。 これを行うには、ユーザーをプロファイルに割り当て、適切な権限を割り当てます。 |
バイヤープロファイル管理 |
バイヤーとバイヤーマネージャーの事前設定済み権限セットを割り当てます。 事前設定済みのバイヤー権限セットでストアにアクセスできます。バイヤーユーザーは、商品と商品カテゴリを確認し、ウィッシュリストに商品を追加することができます。 事前設定済みのバイヤーマネージャー権限セットには、すべてのバイヤー機能が含まれており、バイヤーマネージャーの取引先に関連するカートと注文を管理するためのアクセス権も用意されています。バイヤーマネージャーユーザーは取引先責任者とレポートを管理できます。 |
コマースダッシュボードのデータで成功を測る
B2B Commerce のコマースダッシュボードで、支払、プロモーション、財務のメトリクスを確認できます。基本的な B2B ストアと同様に、ダッシュボードも簡単に設定できます。簡易ストア設定の過程で 1 回クリックすれば、設定可能です。
コマースチームはダッシュボードを使用して、オンラインストアフロントを最適化したり、売上を伸ばしたり、顧客満足度を向上させたりする方法について、情報に基づいた意思決定を行うことができます。リアルタイムのデータを利用できるため、ユーザーはトレンドを特定したり、商談の好機を見極めたり、潜在的な問題に迅速に対処したりできます。
ダッシュボードで提供される内容を見てみましょう。
ダッシュボード |
説明 |
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コマース支払ダッシュボード |
オンライン支払の包括的なビューに、ストアの支払トランザクションの健全性とパフォーマンスに関するインサイトを表示します。 この情報を分析し、データ主導の意思決定を行い、トランザクションプロセスを合理化します。 |
コマースプロモーションダッシュボード |
プロモーション、クーポン提供、割引キャンペーンを包括的に分析します。 この情報を使用してデータ主導の戦略を作成し、プロモーションを最適化し、最終的に顧客の獲得、エンゲージメント、維持を向上させます。 |
コマース財務ダッシュボード |
コマース財務ダッシュボードを使用して、ストアの財務状況を包括的に把握します。 選択した日付範囲内の売上、税金、配送料をすべて 1 つのダッシュボードで監視します。 |
検索エンジン最適化
e コマースのプロならば、B2B ストアの成功において、効果的な検索エンジン最適化 (SEO) が果たす重要な役割をご存知でしょう。検索結果でページが人目に触れることが増えれば、注目を集め、見込み客や既存の顧客を B2B サイトに引き付ける可能性が高まります。SEO では、サイトへの無料検索エンジンのトラフィックを増加させることに重点が置かれています。SEO を強化するということは、無料のインターネット広告が利用可能になるようなものです。Salesforce Commerce の SEO ツールで、クリエイティブ要素とテクニカル要素の両方を使用して無料の検索エンジントラフィックを増大させる、効果的な SEO 計画を装備できます。
コマースアプリケーションの SEO サービスは、B2B ストアの表示と検索可能性を高めるように設計されており、検索エンジンや潜在的な顧客によって検出されやすくします。
次に、SEO サービスを見てみましょう。
SEO サービス |
設定 |
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メタタグの設定 |
メタタグをストアページに追加して、検索エンジンでのランキングを向上させます。 タイトル、説明、ヘッダーをカスタマイズして、SEO のパフォーマンスを向上させます。 |
正規 URL 管理 |
正規 URL を選択して設定し、1 つのページに使用される複数の URL、または異なるページに含まれる類似するコンテンツを統合します。 動的データレコードページのカスタム項目を作成して、正規 URL を保存します。 |
サイトマップの生成と管理 |
検索エンジンのインデックス付けを効率的に行うためにサイトマップの自動週次更新を使用します。 サイトマップを 24 時間ごとに手動で更新します。 |
コンテンツスナップショット |
Web クローラーやコンテンツ共有プラットフォーム向けに SEO 対応の HTML スナップショットを生成します。このスナップショットには、以下が含まれます。
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次のステップ
この単元では、コマースアプリケーションで特定の販売チャネルに合わせたガイド付きタスクを使用して、機能的な B2B ストアを迅速に設定して有効にする方法を習得しました。また、非同期データインポート、コマースダッシュボード、B2B ビジネスをサポートする SEO 機能についても学習しました。次は、バイヤーを引き付けて販売を成立させるためのツールや機能について説明します。