AWS でのクラウドコンピューティングを知る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- クラウドコンピューティングとオンプレミスデプロイメントの違いを理解する。
- AWS クラウドでのクラウドコンピューティングを定義する。
ここは AWS の経験がない方にぴったりの場所です。このモジュールでは、クラウドコンピューティングの基本と AWS の概要を学習します。
まず、基本から始めましょう。
クラウドコンピューティングとは?
クラウドコンピューティングは、情報テクノロジー (IT) リソースを必要なときにインターネットを介して従量課金で提供します。企業は自社のデータセンターやサーバーを購入、所有、保守するのではなく、処理能力、ストレージ、データベース、その他のサービスなどのテクノロジーを必要に応じて購入できます。
自宅で照明のスイッチをオンにすると、電力会社から電気が供給されます。それと似たようなものだと考えてください。
オンプレミスインフラストラクチャとクラウドコンピューティングの比較
従来の IT 環境では、システムの実行に必要なすべての物理コンポーネントを所有、運用、保守、および自社施設内に設置する必要があります。ただし、ハードウェアの調達には多額の初期投資が必要であり、導入後は継続的に費用と労力を投じて保守する必要があります。オンプレミスインフラストラクチャを拡張または変更するために必要なコスト、複雑さ、時間が原因で、新しいプロセスやシステムの実験が遅れることや、中止になることさえあります。
つまり、イノベーションが滞るということです。多くの場合、成長も鈍化します。
企業は競って俊敏性を高めようとしています。俊敏性には 3 つの要素が影響します。
- スピード
- 実験
- イノベーションの文化
クラウドコンピューティングはそうしたニーズを実現するのに理想的なソリューションになりました。
オンプレミス環境では、アプリケーション、ファイル共有、ストレージなどのリソースにアクセスするには、会社のネットワークに接続してログインします。クラウドコンピューティングでは、仮想テクノロジーがインターネット経由で同じか類似した IT リソースへのアクセスを提供します。
AWS とは?
AWS は、サーバーのようなネットワークに接続されたハードウェアを所有および保守するクラウドコンピューティングプラットフォームで、ビジネス活動に使用できます。サーバー、データベース、ストレージ、高レベルのアプリケーションコンポーネントに一瞬でアクセスできます。これらは一時的な使い捨てリソースとして扱うことができるため、固定かつ有限の IT インフラストラクチャによる柔軟性の欠如や制約から解放されます。
AWS クラウドによって、開発、テスト、セキュリティ、デリバリー、キャパシティプランニングの俊敏性と効率が向上します。リスクの軽減、コンピューティングの自動的なスケーリング、自然災害時でも信頼できるサービスの確保、データの保護が可能です。AWS クラウドのメリットについては、このモジュールで後ほど詳しく説明します。
今日、AWS は、ヘルスケア、メディア、金融サービス、保険、不動産、教育、公共セクターなど、多様な業種の数百万のお客様をサポートしています。
俊敏性
IT は融通の利かないオンプレミスの問題から俊敏なクラウドソリューションへと急速に進化しました。アプリケーション開発には俊敏性が必要であり、延々と続く IT サプライチェーンプロセスを待っていることはできません。クラウドでは、契約せずにオンデマンドで幅広いテクノロジーに簡単かつすばやくアクセスできます。しかも支払うのは使用した分だけの料金です。その結果、新しいアプリケーションを迅速に開発してロールアウトし、実験とイノベーションをよりすばやく頻繁に行うことができます。
このモジュールでは、全体を通して AWS クラウドの具体的なコンポーネントについて学習します。