顧客データと車両データを結び付ける

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

• 車両コンソールと納入商品コンソールの主要なコンポーネントの概要を説明する。
• Automotive Cloud で関係者のリレーションをモデル化する方法を説明する。
• Automotive Cloud でのサービスエクセレンスの主な機能を説明する。
• Automotive Cloud での予定スケジュールの主要な機能を確認する。

商品を簡単に管理する

Neo Motors は複数の商品を製造しているため、すべてのデータレコードを管理することが容易ではありません。片付けが苦手なファッショニスタのクローゼットを整理するようなものです! 柔軟な Automotive Cloud データモデルを使用すれば、メーカーはすべての自社ブランド、商品、コンポーネントを統合して分類することができます。

Salesforce の商品オブジェクトは、車両と多数の予備部品に関連する項目をサポートするために Automotive Cloud では大きく変更されています。車両定義オブジェクトは、商品情報を拡張して、車のサイズやバッテリー、燃料、トランスミッション仕様などの車両モデルの詳細を取得します。Neo Motors はカタログ、カテゴリ、ブランドを使用して、販売するすべての商品を整理し、洗練されたビジネス階層に分類できます。

最後に、Neo Motors は商品バンドルを作成して複数の商品を販売可能な単位にグループ化できます。また、商品関連素材レコードを作成して、各コンポーネントの構築に必要な数量とリードタイムを取得することもできますAutomotive Cloud では、商品関連素材は取り付けられた部品と付属品で、商品関連コンポーネントは車両の互換性のある部品と付属品です。

Automotive Cloud の商品データモデルは、不具合コードや作業コード、保証条件、シリアル管理商品レコード、特定の場所にある商品項目など、複雑な情報を管理するための強固な基盤です。詳細は、「Automotive Cloud での商品情報の表示方法」を参照してください。

車両コンソールと納入商品コンソールを詳しく見る

Neo Motors の経営陣は、チームの業務遂行を困難にする異種システムと分散したデータについて何度も Zia と話をしてきました。幸いなことに、Automotive Cloud では車両データと顧客データを統合して、関与するすべてのチームに包括的なビューを提供できます。信頼できる一元化された情報源のことを考えて、Zia は静かに微笑みます。 

統合データの中核にあるのが、車両コンソールと納入商品コンソールです。営業エージェントとサービスエージェントはお客様とやり取りを行っている最中にコンソールを使用して、情報を収集したり、商品やサービスをアップセルまたはおすすめしたり、お客様や販売業者からの問い合わせに迅速に回答したりできます。

車両コンソールには、ビジネス要件に基づいて拡張できるタブが含まれています。 

チームは、定義済みの車両コンソールを使用して、さまざまなタスクを完了できます。

• 走行距離計の測定値、市場価格と残存価額、登録の詳細、外部および内部機能、車両の製造に関する詳細などの情報を確認する。
• 車両に関連するサービス、リコール、サブスクリプション、保証に関する情報を追跡する。
• 車両と基礎部品に関連する請求と保証を表示する。
• サービスや試乗予定の詳細を確認する。
• 車両部品と個々のコンポーネントの階層を確認する。
• 車両と基礎部品の交換、アップグレード、またはクロスグレードとしてマークされたすべての車両と部品を表示する。
• 車両の基本構成に組み込まれているすべての部品と付属品、車両モデルと互換性のある他の部品を表示する。

また、コンソールをカスタマイズして、さらに多くの情報を表示できます。

• テレマティクスや先進運転支援システムからのデータ
• サービスや修理の履歴、注文、契約、点検
• 営業エグゼクティブ、運転者、金融業者、世帯メンバー、サービス技術者など、車両に関連するすべての関係者のリレーションカードや Actionable Relationship Center グラフを含む概要レベルのスナップショット表示
• 車両のすべての活動と関連レコードを表示するためのイベントとマイルストーン、関心タグ、タイムライン

車両コンソールは車両専用に設計されていますが、納入商品コンソールは部品や付属品など、あらゆる種別の納入商品に役立ちます。たとえば、納入商品コンソールには、顧客が購入したバッテリーに関する情報が表示されます。 

Salesforce システム管理者がコンソールをどのようにカスタマイズするかに応じて、エージェントはサービス契約、請求、保証、場所、マイルストーンなどに関する情報を参照できます。車両階層内のすべてのコンポーネントの詳細が、車全体からタイヤ、タイヤに使用されているゴムシートにいたるまですべて表示されます。

世帯、グループ、関係者のリレーションを追跡する

車両がコインの片面であるとすれば、車両に関連付けられた関係者はその裏面です。Automotive Cloud を使用して、Neo Motors は顧客、販売業者、サプライヤー、世帯など、さまざまな関係者を簡単にモデル化できます。 

リレーションごとに、関係者の所在地域と、関係者が車両または部品に関連付けられた有効期間を追跡できます。

自動車には、自動車を販売する販売業者、自動車を修理・整備するサービス店、自動車を購入する顧客を関連付けることができます。中古車や改装車の場合は、下取り取引に関与する金融業者やコンサルタントも追跡できます。

Automotive Cloud では、商品の在庫がある販売代理店支店の営業リレーションマネージャー、車両の運転者、世帯内のさまざまなメンバー間のリレーションを表示できます。販売代理店のリレーションマネージャーと複数の顧客との関連付け、または銀行と複数の顧客との関連付けを表示することもできます。

Automotive Cloud には、関係者間の複雑なリレーションを視覚化するのに役立つ Actionable Relationship Center グラフやリレーションカードなどのコンポーネントも付属しています。Zia は、Neo Motors がグループや世帯内の情報を使用して、顧客向けにパーソナライズされたオファー、メッセージング、サブスクリプション、保証条件、マーケティングジャーニーを作成できることを知っています。 

関係者の詳細を保存するのに役立つ Automotive データモデルのさまざまなオブジェクトについての詳細は、「Automotive Cloud での関係者グループの表示方法」と「Automotive Cloud でのグループと世帯のモデル化方法」を参照してください。

プロアクティブなサービスエクスペリエンスを提供する

Neo Motorsでは、サービスエグゼクティブとサービス担当者のチームが、顧客、販売業者、社内部門からの問い合わせを解決するために精力的に取り組んでいます。Automotive 向けサービスコンソールは、カスタマーサービス担当者とサービスエージェント向けに再定義された取引先責任者ページです。 

Zia はエージェントがさまざまなジョブを実行できるサービスコンソールの主な差別化要因をメモします。

• 関連する出席者や活動など、各通話者のインタラクションの詳細を表示する。
• 顧客 ID を確認し、事前に設定された検証質問で通話の理由を取得する。
• コンソールはオムニチャネル音声および通話テレフォニーインテグレーションとシームレスに連携するため、チャット、ビデオ通話、音声通話で顧客とやり取りできる。
• タイムラインで通話者との以前の会話を追跡し、通話者の取引先に関連する車両、注文、ケースレコードを調査する。
• 試乗の予約、販売業者訪問のスケジュール、ケースの作成、メモの作成などのアクションを開始する。
• よくある質問に対処するナレッジ記事を見つける。
• 顧客に合わせて調整されたインテリジェントなおすすめを提供する。テレマティクスイベント、期限切れになる保証と契約、今後の期日を通知してアラートに対応する。

Zia にとってコンソールの最も優れた点は、完全に設定可能であることです。Neo Motors は、さまざまなコンポーネント、FlexCard、OmniScript ベースのフロー、関連リストを追加して、次のような顧客情報を表示できます。

• 顧客とその車両の主要なマイルストーンをエージェントに表示するイベントとマイルストーンコンポーネント。
• 世帯のメンバーと車両との関係を表示する Actionable Relationship Center グラフ。

詳細は、「自動車向けサービスコンソールを使用して通話者に対応する」を参照してください。

顧客と見込み客の予定をスケジュールする

試乗予定や車両サービス予定のタイムリーな予約は、Neo Motors の顧客と販売業者の販売前と販売後のエクスペリエンスを向上させる上で重要な役割を果たします。   

販売前

待ち時間が長かったり、適切な車を適切なタイミングで用意できなかったり、試乗予約プロセスが複雑だったりすると、顧客獲得の可能性が大幅に低くなります。登録販売代理店の営業エージェントと Neo Motors 社内営業チームの営業エージェントは、見込み客が希望する場所と時間枠で適切なサービス担当者と車両モデルを用意できるようにする必要があります。

販売後

多くの場合、必要なサービスの種別、適切なスキルセットを持つ技術者、最適な時間枠を選択できるかどうかが最大のハードルとなります。お客様は、Neo Motors サービスセンター、最寄りの販売代理店、または快適な自宅から、車両サービス予定をタイムリーにスケジュールできることを望んでいます。また、Neo Motors はプロアクティブなサービスエクスペリエンスを提供するために、サービスエージェントが定期的な車両点検をスケジュールできるようにしたいと考えています。

Automotive Cloud は、以下の課題を解決します。

• Automotive 向け Salesforce Scheduler には、予定と納入商品のスケジュール機能が付属しています
• OmniStudio で試乗と車両サービスフローの定義済み予定フローが実行されます。システム管理者はこのフローを簡単にカスタマイズできます。
• Salesforce Scheduler は、部門内の着信通話と予定の管理、ビデオ通話の設定、予約なし予定のスケジュール管理に役立ちます。

OEM と販売業者は試乗と車両サービスの両方の予定をスケジュールできますが、顧客は車両サービス予定のみを予約できます。ガイド付きウィザードに従って、ユーザーは希望する予定の場所、予定に応対するサービス担当者または技術者、時間枠を選択できます。さらに、試乗予定の場合、ユーザーは希望する車両を選択できます。車両サービス予定の場合、ユーザーはサービス種別を選択できます。

Automotive Cloud で予定を設定する方法については、「Automotive Cloud での Automotive Scheduler レコードの連携」を参照してください。

Zia は次に、Neo Motors が Automotive Cloud を使用して販売業者のエクセレンスとエコシステムのコラボレーションをどのように促進できるかを考えています。

リソース

• Salesforce ヘルプ: Automotive Cloud でブランド、商品、車両定義を管理する
• Salesforce ヘルプ: Automotive Cloud で車両と納入商品の情報を管理する
• Salesforce ヘルプ: Automotive Cloud で関係者のリレーションを管理する
• Salesforce ヘルプ: Automotive Cloud のサービスコンソールを設定する
• Salesforce ヘルプ: Automotive Cloud での試乗予定の管理
• Salesforce ヘルプ: Automotive Cloud での車両サービス予定の管理