データの整理
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- リストとデータエクステンションの違いを説明する。
- リストとデータエクステンションの使用事例を説明する。
- Marketing Cloud Engagement で外部データとデータリレーションを管理する方法を説明する。
整理を始める
データを整理して管理することが効果的なセグメント化の鍵を握ります。Marketing Cloud Engagement ではデータをリストとデータエクステンションの 2 つの方法で整理します。
- リストとは、コミュニケーションを受け取る購読者の集合体です。リストには、名前、住所、趣味・関心、誕生日など、購読者に関する情報を保持する属性があります。リストについて注意する点は、属性関連の情報が購入者なしにそれだけで存在できないことです。必要な数のリストを作成して、購読者をセグメント化し、メールコミュニケーションの対象を設定できます。
- データエクステンションとは、データを保持する、アプリケーションデータベース内のテーブルです。データエクステンションを使用する場合は、リストの場合のように送信可能な購読者データだけでなく、購入、在庫、報酬プログラムのデータなどのリレーショナルデータも保存できます。
データをどのように整理するかによって、セグメント化に使用するツールが異なります。データモデルを選択するときは、一般的に次の点を考慮することを推奨します。
リストを使用する状況
- リストの購読者数が長期的にみても 50 万人を超えない場合
- パフォーマンスよりもシンプルさを重視する。
- 迅速なインポートを必要としない場合
- 限られた数の購読者の属性を使用する予定である。
データエクステンションを使用する状況
- リストの購読者数が 50 万人を超える場合
- 複数の購読者データセットをサポートし、それぞれ異なる値が保持されている場合
- グローバルメッセージを送信する場合
- 迅速にインポートする必要がある。
- トリガーによる送信を実行する。
- SOAP または REST API を使用する。
- 柔軟性の高い購読モデルを好む場合
- 購入履歴や場所参照などのリレーショナルデータを活用したい場合
インポートアクティビティの作成
他の場所から受信するデータがある場合はどうでしょうか? 問題ありません。Automation Studio に簡単なインポートアクティビティを設定すれば、CRM や販売時点データなど、Marketing Cloud Engagement 外からのデータをリストやデータエクステンションに取り込むことができます。
Paulo は Northern Trail Outfitters のマーケティング専門家です。ここ何週間か週に 1 回プロモーションメールを送っていますが、開封率、クリック率、購入量のいずれの面でも素晴らしい成果を挙げています。唯一の問題は、データが他のシステムから取り込まれたときに、MainSubscriber データエクステンションを手動で更新しなければならないことです。
簡単に自動化できることを手作業で行うのは、限られた時間の有効利用とは言えないと Brandon は考えます。そこで、インポートアクティビティと、MainSubscriber データエクステンションを毎日更新するオートメーションを設定することにします。では、インポートアクティビティを設定する方法から見ていきましょう。
- Salesforce の青い雲形にカーソルを置いて、Marketing Cloud Engagement のメインナビゲーションバーを表示します。
- Journey Builder にカーソルを置きます。
- [Automation Studio] を選択します。
- [アクティビティ] をクリックします。
- [アクティビティの作成] をクリックします。
- [ファイルのインポート] を選択します。
- [次へ] をクリックします。
- インポートアクティビティのプロパティを設定します。
- 名前: 名前を入力します。
- 説明: 説明を入力します。
- 外部キー: キーを入力するか、空白のままにします。
- [通知メールの送信先] チェックボックスをオンにします。
- メール: 通知を送信するメールアドレスを入力します。
- [次へ] をクリックします。
- ファイルのインポートを設定します。
- ファイルの場所を選択します。
- [データの管理] の [管理] で、FTP を設定します。
- ファイルの命名パターンを入力します。
- この指定により、名前がパターンと一致するファイルが拡張 FTP フォルダーにドロップされたときに、関連するオートメーションが実行されます。
- [次へ] をクリックします。
- ファイルの場所を選択します。
- インポート先を設定します。
- [MainSubscriber] を選択します。
- [次へ] をクリックします。
- マッピングを設定します。
- [追加のみ]、[更新のみ]、[追加と更新]、[上書き] の中から適切なデータアクションを選択します。
- インポート元列とインポート先のマッピング方法を、[ヘッダー]、[順序どおり]、[手動] の中から選択します。
- [次へ] をクリックします。
- インポートアクティビティの詳細を確認します。
- [完了] をクリックします。
インポートアクティビティを設定したら、このアクティビティが毎日実行されるように自動化することができます。けれども、ここで一旦止まります。購読者をセグメント化するオートメーションにこのインポートアクティビティを含めることができるためです。
不要なデータの排除
組織に関する最後の注意事項は、データをできる限り明瞭にして見つけやすくすることです。このために、誤ったデータ、不完全なデータ、不適切な形式のデータ、重複しているデータを頻繁に削除します。リスト、データエクステンション、フォルダー、コンテンツに命名規則を適用して、取引先やビジネスユニット全体で一貫性のある構造にします。たとえば、命名規則に、キャンペーン、パブリケーション種別、頻度、これらの組み合わせなど、データを整理する方法を反映させることが考えられます。
これでセグメンテーションがどのようなもので、ビジネスにとってなぜ重要で、データをどのように整理し、データインポートアクティビティをどのように設定するかがわかりました。では、セグメンテーションのツールに進みましょう。