承認プロセスを自動化する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

• 申込の確認と承認を自動化する承認プロセスを作成する。
  
• 却下した申込を管理する。
  
• フロービルダーを使用して自動化できる ToDo を挙げる。
  
• ドキュメントチェックリスト項目を作成する。
  

承認プロセスを作成する

Salesforce 承認プロセスは、組織内の申込の承認を自動化します。住民が公開ポータルで申込を提出すると、承認プロセスが開始されます。これには、申込を承認または却下するために確認者が実行するステップが含まれます。 

Tishon は Cosville のすべてのビジネスライセンス申込書の確認と承認を行う承認プロセスを設定する必要があります。では、承認プロセスを設定する手順を見ていきましょう。 

1. [Setup (設定)] の [Quick Find (クイック検索)] ボックスで [Approval Processes (承認プロセス)] を検索して選択します。
   
2. [Manage Approval Processes For (承認プロセスを管理するオブジェクト)] で [Business License Application (ビジネスライセンス申込書)] を選択します。
   
   
3. [Create New Approval Process (承認プロセスの新規作成)] で、[Use Jump Start Wizard (ジャンプスタートウィザードを使用)] を選択します。
   

ステップが 1 つしかないプロセスの場合は、デフォルトのオプションを提案するジャンプスタートウィザードを使用します。プロセスがより複雑でカスタマイズが必要な場合は、標準ウィザードが適しています。

4. [Name (名前)] に Establishment License Approval Process (施設ライセンスの承認プロセス) と入力し、Tab キーを押して [Unique Name (一意の名前)] を自動入力します。
   
5. [Specify Entry Criteria (入力条件の指定)] で、次の条件を追加します。
   

• [Field (項目)] で [Business License Application: Record Type (ビジネスライセンス申込書: レコードタイプ)] を選択します。
  
• [演算子] では、[次の文字列と一致する] を選択します。
  
• [Value (値)] に Spa License (スパライセンス) と入力します。
  

6. [Select Approver (承認者の選択)] で [Automatically assign to queue. (自動的にキューに割り当てる。)] を選択します。虫眼鏡アイコンをクリックしてキュー名を表示し、[Initial Review Queue (一次確認キュー)] という確認者キューを選択します。
   
7. 変更を保存します。
   
8. 作成した承認プロセスを表示するには、[View Approval Process Detail Page (承認プロセスの詳細ページの参照)] をクリックします。
   

承認プロセスを設定する

承認プロセスを設定するには、各ステップで何を行うかを定義します。通常、プロセスは申込の提出で始まり、最終承認または却下で終わります。次の 4 種類のアクションを設定できます。

• Task (Todo): 期日を設定した ToDo がユーザーに割り当てられます。
  
• Email Alert (メールアラート): 申込者にメールアラート (最新状況など) が送信されます。
  
• Field Update (項目自動更新): 選択したオブジェクトの項目が新しい値で更新されます。
  
• Outbound Message (アウトバウンドメッセージ): サードパーティシステムにメール通知が送信されます。
  

では、確認者が申込を承認または却下できる承認プロセスを Tishon が設定する手順を見ていきましょう。

承認アクションを追加する

最初のステップは、確認者が申込の確認中に選択できる承認アクションを追加することです。次の手順に従って承認アクションを追加します。

1. ビジネスライセンス申込書の [Approval Processes (承認プロセス)] ページの [Initial Submission Actions (申請時のアクション)] リストで、[Add New (新規アクションの追加)] をクリックし、[Field Update (項目自動更新)] を選択します。ここで、住民が申込を提出するたびにリセットする変数を定義します。
   
2. [New Field Update (新規項目自動更新)] ページで、次の値を指定します。
   

• [Name (名前)] に Reset Returned Flag (返却フラグのリセット) と入力し、Tab キーを押して [Unique Name (一意の名前)] を自動入力します。
  
• [Field to Update (更新する項目)] で、[Returned to Applicant (申込者に戻す)] を選択します。
  
• [Specify New Field Value (新規項目値の指定)] で [False] を選択します。
  

3. アクションを保存します。
   

次に、申込を承認するアクションを追加します。

1. [Final Approval Actions (最終承認時のアクション)] リストで [Add Existing (既存アクションの追加)] をクリックします。
   
2. [Select Existing Actions (既存のアクションの選択)] ページの [Choose Action Type (アクション種別の選択)] で [Field Update (項目自動更新)] を選択します。
   
3. [Field update: Reset Returned Flag (項目自動更新: Reset Returned Flag)] を [Selected Actions (選択済みのアクション)] リストに追加します。
   
4. アクションを保存します。次に、申込状況を [In Review (確認中)] に更新するアクションを追加します。
   
5. [Final Approval Actions (最終承認時のアクション)] リストで [Add New (新規アクションの追加)] をクリックし、[Field Update (項目自動更新)] を選択します。
   
6. [New Field Update (新規項目自動更新)] ページで、次の値を指定します。
   

• [Name (名前)] に Initial Review Approved (一次確認承認済み) と入力し、Tab キーを押して [Unique Name (一意の名前)] を自動入力します。
  
• [Field to Update (更新する項目)] で [Application Status (申込状況)] を選択します。
  
• [Picklist Options (選択リストオプション)] で [A specific value (特定値)] をクリックし、[Approved (承認済み)] を選択します。
  

7. アクションを保存します。
   

却下アクションを追加する

申込がいつ申込者に戻されたかを追跡するアクションを追加します。

1. [Final Rejection Actions (最終却下時のアクション)] リストで [Add New (新規アクションの追加)] をクリックし、[Field Update (項目自動更新)] を選択します。
   
2. [New Field Update (新規項目自動更新)] ページで、次の値を指定します。
   

• [Name (名前)] に Set Returned Flag (返却フラグの設定) と入力し、Tab キーを押して [Unique Name (一意の名前)] を自動入力します。
  
• [Field to Update (更新する項目)] で、[Returned to Applicant (申込者に戻す)] を選択します。
  
• [Specify New Field Value (新規項目値の指定)] で [True] を選択します。
  

3. アクションを保存します。
   

次に、Tishon は訂正が必要な場合に確認者が申込を却下できるアクションを追加します。

1. [Add New (新規アクションの追加)] をクリックし、[Field Update (項目自動更新)] を選択します。
   
2. 次の値を指定します。
   

• [Name (名前)] に Initial Review Returned (一次確認返却済み) と入力します。
  
• [Field to Update (更新する項目)] で [Application Status (申込状況)] を選択します。
  
• [Picklist Options (選択リストオプション)] で [A specific value (特定値)] をクリックし、[Application Rejected (申込却下済み)] を選択します。
  

3. アクションを保存します。
   

4. [有効化] をクリックします。有効化すると、承認プロセスは [Active Approval Processes (有効承認プロセス)] セクションに表示されます。
   

万歳! Tishon はビジネスライセンス申込書の承認プロセスを作成して設定することができました。 

Flow Builder を使用して承認プロセスを合理化する

Flow Builder では、プロセスを作成しながらグラフィック表示で確認できるポイント & クリックツールを使用して、アクションの順序を指定できます。わかりやすい Flow Builder のロジックを使用して、承認プロセスに自動化を簡単に追加します。ルール適用時のアクションを設定することも、特定の時刻に実行されるようにアクションをスケジュールすることもできます。

Tishon は Flow Builder を使用して、申込の種別に応じて異なる承認の自動化を適用します。また、申込状況が変更されるたびにライセンス申込者にメールアラートを自動的に送信することもできます。Flow Builder の使用方法については、「リソース」セクションに記載されているヘルプ記事を参照してください。

ドキュメントチェックリスト項目を作成する

Tishon には最後にもう 1 つやりたいことがあります。それは承認プロセスの合理化です。ビジネスライセンス申込書に必要な関係書類を申込者がすべてアップロードしたことを確認できるようにしたいと考えています。 

書類が欠けていると、申込は却下されて申込者に差し戻されます。そうなることを防ぎ、申込者がファイルを効率的にアップロードできるように、Tishon はドキュメントチェックリスト項目を作成します。 

その方法を見ていきましょう。 

1. ドキュメントチェックリスト項目を作成するビジネスライセンス申込書を開きます。
   
2. [Related (関連)] の [Document Checklist Items (ドキュメントチェックリスト項目)] で [New (新規)] をクリックします。
   
3. [Name (名前)] に Business Establishment documents (事業所に関する書類) と入力します。
   
4. [Document Type (ドキュメント種別)] で [address proof] (住所の証明) を選択します。ドキュメント種別を作成するには、[Setup (設定)] | [Document Type (ドキュメント種別)] | [New Document Type (新規ドキュメント種別)] に移動します。
   
5. [Instructions (説明)] に Provide valid proof of address documents such as a rental agreement or utility bill (住所を証明する有効な書類を提出してください。例: 賃貸契約書、水道光熱費の請求書) と入力します。
   
6. 変更を保存します。
   

Tishon はすべてのサロン施設ライセンス申込で使用できるドキュメントチェックリスト項目を作成できました。 

ドキュメントチェックリスト項目をアクションプランテンプレートに関連付けると、テンプレートのアクションプランを作成するために、同じようなチェックリスト項目を生成することもできます。詳細は、「リソース」セクションの Salesforce ドキュメントを参照してください。  

お疲れさまでした。これで、公共セクターソリューションの承認ワークフローについて理解できました。この知識があれば、組織のニーズに合わせて独自の承認プロセスを設定して構成することができます。 

次の単元では、Salima Sheikh が Cosville のビジネスライセンス申込書を確認して承認するときに、このプロセスがどのように機能するかを見ていきます。

リソース

• Salesforce ヘルプ: 承認プロセスの設定
• Trailhead: 割引承認プロセスの作成
• Salesforce ヘルプ: Flow Builder
• Salesforce ヘルプ: Approval Process for Licensing and Permitting (ライセンスと許可の承認プロセス)
• Salesforce ヘルプ: Create an Action Plan Template for a Dynamic Assessment (動的評価のアクションプランテンプレートの作成)