各ソリューションタイプを確認する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- AppExchange のソリューションタイプを区別する。
- 各ソリューションタイプのユースケースを挙げる。
一緒にトレイルを進みましょう
エキスパートの説明を見ながらこのステップを実行したい場合は、次の動画をご覧ください。これは「Trail Together」(一緒にトレイル) シリーズの一部です。
(この動画は 16:59 の時点から始まります。戻して手順の最初から見直す場合はご注意ください。)
タイプ別のソリューション
AppExchange 検索を使用してタイプ別のソリューションを見つけます。まず、AppExchange の検索バーにキーワードを入力します。次に、検索結果ページに [Solution Type (ソリューションのタイプ)] 検索条件を適用します。
それぞれの課題に適したタイプ
それぞれのタイプを使用して現実のビジネス課題を解決する方法を見ていきましょう。
Ursa Major Solar の事業は、最高執行責任者 (COO) の Roberto 自ら「破竹の勢い」と述べるほど急成長を遂げています。
Ursa Major の従業員が現在 Salesforce 外で行っているタスクを Roberto がリストにまとめ、Ursa Major の Salesforce システム管理者である Maria に、従業員がこうしたタスクを Salesforce 内で遂行できるようにする AppExchange ソリューションを見つけるよう指示しました。Maria は早速この任務に取り掛かります。
アプリケーションを使用してタスクを遂行する
リストの最初の項目は、販売契約ワークフローの改善です。Ursa Major の営業チームは、商談を成立させるために定期的に契約を顧客に送信しています。契約には数人が署名する必要があります。けれども、契約の複数のコピーが Ursa Major に戻ってきたときに、必要な署名が揃っているものが 1 つもないということが珍しくありません。
Maria はこの点を問題視し、すぐさまインストールして関係者への契約の送信、署名の取り付け、承認の追跡を実行できる完全なソリューションで解決しようと考えます。Maria は昨年、Salesforce 内から販売契約を生成するアプリケーションをインストールしました。この同じパートナーが、契約承認プロセスを自動化するアプリケーションも公開しています。
Maria はこの契約承認アプリケーションを使用して、Ursa Major の契約処理を効率化しました。今では、契約の送信、署名の取り付け、承認の追跡が自動化され、Ursa Major の Salesforce ワークフロー内に統合されています。
プラグインコンポーネント
次に、Ursa Major のアカウントエグゼクティブ (AE) に対するサポートを検討します。AE は現在、取引先に連絡すべき時期にアラートが表示される外部のカレンダーを使用しています。カレンダーのアラートが目立つ点を AE は気に入っていますが、アラートを確認するために Salesforce インターフェースからカレンダーに切り替えなければならないことに煩わしさを感じています。こうした不満はコンポーネントで解決できるのではないかと Maria は考えます。
コンポーネントは、設定可能、再利用可能なコンパクトな要素で、アプリケーションや他のタイプのソリューションにパッケージ化したり、Web ページに追加したりすることができます。コンポーネントを使用すると、既存のシステムに小型の機能や画面要素、関数を簡単に組み込むことができます。
Maria はアラートメッセージをページに追加するコンポーネントを検索して見つけ出しました。そのコンポーネントを、コーディングなしで、取引先レコードページに追加します。続いて、フォローアップ日が近づいたときに取引先レコードページにメッセージが表示されるように設定しました。
この比較的小さな変更によって AE が顧客と頻繁に連絡を取るようになり、Ursa Major Solar の顧客維持率が上昇しました。
業界の一歩先を行く Bolt
Maria は順調に任務を進めています。ここで Roberto からの重要な依頼の 1 つに取り組むことにします。
成長著しい Ursa Major Solar では積極的に人材を採用していることから、従業員サポートデスクを担当するチームは昨年の 2 倍のサポートリクエストに対応しています。サポートチームの負担を軽減するために、Maria は従業員のサポートチケットの作成と追跡を行うセルフサービスポータルを実装し、Salesforce ケースに統合しようと考えます。サポート業務におけるケースは、質問、フィードバック、問題のいずれかです。サポートエージェントはケースを確認して、どうすれば従業員によりよいサービスを実施できるか検討します。
Ursa Major がこの目標を達成するためには、従来のヘルプデスクソフトウェアを Salesforce に統合するソリューションと交換する必要があります。Maria が AppExchange を検索したところ、使いやすく、透明性の高いヘルプセンターのチケットシステムとなる Bolt ソリューションが見つかりました。Salesforce ケースと統合できるほか、テーマ別の Web ページ、ビジネスロジック、ワークフローのすべてが組み込まれた完全ソリューションです。
Maria は AppExchange ソリューションのリスティングから、この Bolt ソリューションを作成した Salesforce パートナーに連絡します。パートナーの助けを借りて、この Bolt ソリューションをテストし、インストールして、Ursa Major のニーズを満たすようにカスタマイズしました。今後は従業員がこれまでより迅速に必要なサポートを受けることができ、サポートチームはより多くの時間を戦略的イニシアチブに費やすことができます。
社内サポートの問題が解決されたところで、Maria は次の課題に移ります。
データを強化する
Ursa Major Solar の営業チームとマーケティングチームは、新規顧客を見つけると同時に既存の顧客にも対応するうえで、CRM データとサードパーティデータに大きく依存しています。Ursa Major が成功するためには、クリーンな最新データが不可欠ながら、データの品質と可用性の管理に苦戦しています。
現在は、データファイルを Salesforce にインポートするシンプルなデータローダーに頼っていますが、簡素なプロセスで、何とか機能している状態です。重複データや不完全なデータ、古いデータなど副次的な問題も生じています。Roberto の要望リストに、スマートなデータソリューションが含まれているのも驚くことではありません。
Maria は AppExchange で Lightning Data ソリューションを参照し、ニッチベンダーの製品を選びました。サードパーティの業種固有データのサブセットが搭載されたデータ整合性パッケージで、Ursa の現在のデータをクリーンアップ、検証、補強することができます。
Lightning Data ソリューションは、コード不要のクリック操作で簡単にデプロイして統合することができます。Maria は Roberto が「太陽光発電」と言い終える前に設定してしまいました。
これでデータが自動的かつ継続的に更新されるようになります。Ursa Major の営業チームとマーケティングチームは、カスタムのレポートやダッシュボードで強化されたデータを使用して、顧客や見込み客を大局的に把握することができます。
フローに従う
Maria の勢いは止まりません。次は、財務部門の担当者による新規取引先のオンボーディングをサポートすることにします。Ursa Major の COO である Roberto にこのリクエストの詳細を説明してもらいます。
財務部門では商談が成立する前に、信用調査を実施し、請求用のカスタマー取引先を設定するための事前定義された一連の手順を開始するということです。このプロセスの一部は自動化されていますが、手動の部分もあります。
Ursa Major は近年新たな販売流通センターに投資していることから、Roberto は完全自動化ソリューションへの移行を構想しています。けれども、実際のところ、シームレスな自動化プロセスというのはなかなか実現できるものではありません。最初に、データのシステムを統合する必要があります。次に、プロセスロジックを構築する必要があります。さらに、整然としたユーザーエクスペリエンスを構築する必要があります。
プロセスの自動化という言葉を耳にした Maria の頭に最初に浮かんだのがフローソリューションです。そこで、Flow Builder を使用してフローをゼロから作成することを考えますが、自動化する必要があるオンボーディングプロセスは複雑です。そのため、コストを抑える目的で、Ursa Major のニーズに合わせて簡単にカスタマイズできる事前構築済みのソリューションを使用することにします。Maria はフローテンプレートでこの問題を解決できると予想します。
AppExchange で完璧なフローテンプレートソリューションを見つけました。サードパーティアプリケーションを使用して信用調査を実施し、結果を Salesforce に取り込んで、請求情報を保存する完全なフローです。
このテンプレートを Sandbox にインストールして独自のフローとして保存し、Ursa Major のビジネスニーズに合わせてカスタマイズします。さらに、ロジックを調整し、フローアクションを追加して、フローを有効にしました。Roberto が感動している間に、リストの最後のタスクに終了のチェックマークを付けます。
次は、AppExchange ソリューションを実際にインストールして設定していただきます。
リソース