プッシュメッセージを送信してトラッキングする
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- MobilePush 連絡先を管理する。
- MobilePush メッセージを作成する。
- パフォーマンスに関するレポートを実行する。
MobilePush の主要コンポーネント
Scott's Restaurant and Bar のデジタルマーケターである Simone Wright は、MobilePush を実装して、成功のテスト通知を受信しました。これで、MobilePush を使用し、メッセージを作成して送信する準備が整いました。MobilePush の 2 つの主要なコンポーネントである「誰 (連絡先)」と「何 (メッセージ)」を詳しく見ていきましょう。
誰に送信するのか?
連絡先がアプリケーションをダウンロードし、通知を有効にすると、Marketing Cloud Engagement からの通知を受信するように自動的にオプトインされます。そのユーザーの連絡先キーが設定されていない場合、ランダムな ID が連絡先キーとして割り当てられます。以前にプッシュ通知をオプトインした顧客を直接インポートすることもできます。
連絡先が Marketing Cloud Engagement に設定されると、MobilePush の [Overview (概要)] タブまたは Contact Builder のいずれかから MobilePush 連絡先に移動して、モバイルアプリケーション購読者情報を確認できます。
セグメント化されたオーディエンス
よりパーソナライズされたメッセージを送信するには、購読者情報を使用することで、リストまたはデータエクステンションでオーディエンスをセグメント化して対象を絞ることができます。フィルター済みリスト (最初の単元で説明済み) はシンプルな 1 回限りの送信には最適ですが、より高度なセグメンテーションや Journey Builder で作成したジャーニーにはデータエクステンションを使用して MobilePush オーディエンスを作成することをお勧めします。MobilePush でメッセージを送信するには、データエクステンションに連絡先キー、プラットフォーム、システムトークン、デバイス ID フィールドが含まれている必要があります。また、新しいデータエクステンションを作成する場合は、選択肢 [送信可能] がオンになっていることを確認してください。このようなフィールドを既存のデータデータエクステンションに追加することも、MobilePush 購読者用に別のデータエクステンションを作成することもできます。
MobilePush のオプトアウト
MobilePush のオプトアウトは、ダウンロードと通知によって決定されます。つまり、顧客がアプリケーションをダウンロードしても、通知を有効にしなければ、プッシュ通知やメッセージを受信することはありません。また、連絡先がデバイスでアプリケーションを削除するか、アプリケーションの通知を無効にすると、オプトアウトされたと見なされます。
何を送信するのか?
Simone は、顧客に新しいハンバーガーの割引を知らせるために最初の MobilePush メッセージを作成する準備ができました。Marketing Cloud Engagement で通知を作成するには、MobilePush や Content Builder で直接作成する方法 (方法については、「Content Builder の機能」モジュールを参照)、または Journey Builder で直接作成する方法 (次の単元で説明) の 2 つがあります。では、Simone が MobilePush からプッシュ通知を作成する手順を一緒に見ていきましょう。
テンプレートの選択
- MobilePush の [概要] タブで、Simone は [メッセージの作成] ボタンをクリックします。
- 次に、メッセージのテンプレートを選択します。
テンプレートオプションとその使用例を次に示します。
テンプレートの種別 |
使用する状況 |
例/利点 |
---|---|---|
アウトバウンドメッセージ |
統計属性に基づいてモバイルデバイスにプッシュメッセージを送信します。 |
|
ロケーションエントリメッセージ |
特定の地理的なロケーションに入るモバイルデバイスにプッシュメッセージを送信します。 |
|
ロケーション退出メッセージ |
特定の地理的なロケーションを離れるモバイルデバイスにプッシュメッセージを送信します。 |
|
ビーコンメッセージ |
物理的なビーコンのロケーションからの距離に基づいて、モバイルデバイスのプッシュメッセージをトリガーします。 |
|
受信トレイ |
永続的なプッシュメッセージを送信します。 |
|
3.このキャンペーンでは、Simone は [Outbound (アウトバウンド)] メッセージテンプレートを選択し、[Next (次へ)] をクリックします。
プロパティの定義
- [メッセージ名] に入力して、Scott’s アプリケーションを選択します。
- 次に、送信方法を決定する必要があります。では、送信方法オプションを確認しましょう。
送信方法
説明
考慮事項
スケジュール
パーソナライズされたメッセージを直ちに、または将来の指定した時間に送信します。
メールと同様に、メッセージや目的の結果に応じて送信時間をテストすることをお勧めします。反応が必要な場合は、営業時間内と夜間でどちらが購読者の反応が良いかをテストします。
API トリガー
REST API 経由でリアルタイムにメッセージを送信します。
開発者ドキュメントを参照してください。
アウトバウンド - オートメーション
Automation Studio でオートメーションの一部として大規模なキャンペーンを送信します。
Automation Studio は、大規模なキャンペーンまたはハイスループットのキャンペーンを購読者に送信する場合に便利です。
- Simone は送信方法に [スケジュール] を選択します。
- [アラート] を選択します。(メモ: このキャンペーンにランディングページを使用する場合は、[アラート + CloudPage] を選択します。)
- 選択内容を確認したら、[次へ] をクリックします。
オーディエンスの選択
- 次は、リストまたはデータエクステンションのいずれかからオーディエンスを選択する必要があります。
- [データエクステンション] を選択し、以前に作成した DealAlerts データエクステンションを選択します。
- [次へ] をクリックします。
これで、Simone はコンテンツを作成する準備ができました。
コンテンツの定義
- インタラクティブ通知を [なし] のままにして、メッセージにタイトルとサブタイトルを追加します。
- 次に、「This month’s special: 10% off all veggie burgers!」(今月のスペシャル: 野菜バーガー全品 10% オフ!) というメッセージを入力します。
- また、[メディアの追加] ボタンをクリックして、今月のハンバーガーの画像への URL リンクを含めます。
- 残りの MobilePush の省略可能な設定を確認します。
- Simone はさまざまな画面でメッセージをプレビューしたら、[次へ] をクリックして送信内容を確認します。
レビューと送信
- [Summary (サマリー)] 画面で、Simone はメッセージ、オーディエンス名、オーディエンスリスト、配信情報、詳細オプションを確認します。
- 準備ができたら、[送信] をクリックします。
これで、Simone の最初のメッセージが Scott’s Bar and Restaurant モバイルアプリケーションのロイヤルティユーザーに送信されました。
メッセージの効果は?
Simone は最初のメッセージを送信したところで、そのパフォーマンスをぜひ確認したいと思っています。幸いにも、オプションが用意されています。Analytics Builder から [レポート] に移動し、標準レポートオプションを確認します。カタログレポートページから、MobilePush でフィルターして、すぐに使用可能なレポートを確認します。オプションの詳細は次のとおりです。
レポート名 |
説明 |
追加情報 |
使用する状況 |
---|---|---|---|
プッシュアカウントのサマリー |
MobilePush メッセージのアカウントサマリーが表示されます。 | 連絡先のオプトインとオプトアウト、種別ごとに送信されたメッセージ、トラッキングステータス、キャンペーン情報、アプリケーションでの平均時間が含まれます。 |
送信パフォーマンスの概要。 |
プッシュメッセージの詳細 |
MobilePush アカウントから送信されたすべてのプッシュメッセージに関するトラッキング情報の詳細が表示されます。 |
トラッキング情報には、メッセージに関する説明と個別レベルでの送信ステータスも含まれます。 |
購読者に基づく送信の概要。 |
プッシュメッセージのサマリー |
特定のアプリケーションから送信されたすべてのプッシュメッセージに関するコンテンツと全体的なトラッキング情報が表示されます。 |
iOS と Android のデバイスに基づく情報が含まれます。 |
コンテンツに基づく送信の概要。 |
詳細抽出レポート
大量の送信データがある場合は、MobilePush 詳細抽出を実行して、メッセージのステータスと応答に関するレポートを作成することもできます。データ抽出が完了すると、分析情報を含む ZIP ファイルが選択した FTP サイトに配置されます。アカウントでこの設定を行う手順は次のとおりです。
- Automation Studio に移動して、新しいオートメーションを作成します。
- 開始ソース、[スケジュール] を選択します。
- ワークフローに [データ抽出アクティビティ] をドラッグし、[選択] をクリックします。
- 名前とファイルの命名パターンを入力します。この名前は大文字と小文字が区別されます。
- [MobilePush Detail Extract Report (MobilePush 詳細抽出レポート)] タイプを選択します。これがオプションとして表示されない場合は、Marketing Cloud Engagement 管理者に問い合わせるか、サポートにチケットを登録してください。
- 必要なデータの日付範囲を選択します。
- アプリケーション、キャンペーン、メッセージ、プラットフォーム (iOS または Android) の名前を入力します。このようなフィールドは空白のままにすることもできます。
- 抽出を確認して完了します。
- [アクティビティ] 画面の [データ抽出] で抽出を見つけます。
- 抽出の横にある をクリックし、[1 回実行] を選択するか、この抽出を定期的に自動化するようにオートメーションを設定します。
- 最後に、[File Transfer (ファイル転送)] アクティビティを追加して、選択した場所に出力ファイルを移動します。
すべてが適切に機能していることを確認できるように、抽出レポートを定期的に確認することをお勧めします。エラーが表示される場合は、こちらのエラーメッセージガイドを参照して、応答に対する考えられる理由を確認してください。
この単元では連絡先からメッセージ、レポートまで、多くのことを学習しました。ただし、学ぶべきことはまだまだあります。次の単元では、Journey Builder で MobilePush アクティビティを作成します。
リソース
- Salesforce ヘルプ: プッシュ通知
- Salesforce ヘルプ: レポート
- Salesforce ヘルプ: MobilePush Detail Extract Report (MobilePush 詳細抽出レポート) の実行
- Salesforce ヘルプ: MobilePush の省略可能な設定
- Salesforce ヘルプ: アプリ内メッセージ
- Salesforce ヘルプ: オーディエンス
- Salesforce 開発者: MobilePushSendMessageActivity
- 外部: Five Mistakes in Designing Mobile Push Notifications (モバイルプッシュ通知の設計における 5 つの間違い)