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営業リーダーと協力して年次計画を立てる

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Sales Ops と営業リーダーが協力して総計値インフラストラクチャを構築する方法を説明する。
  • 年間計画作成のベストプラクティスを説明する。
  • 1 年を通して年間計画を更新することを想定する。
  • チャーンを予測する。
メモ

このモジュールは GreenFig との提携のもとに制作されています。ここに記載されている GreenFig の製品、サービス、機能は GreenFig が所有、サポート、管理します。GreenFig の製品、サービス、機能の使用は、GreenFig が管理するプライバシーポリシーとサービス契約に従うものとします。

始める前に

このモジュールを受講する前に、「営業パフォーマンス計画」を修了している必要があります。ここで実施する内容は、先行のモジュールで習得した概念や作業に基づいています。

初日にすべきこと

Sales Ops にとって年度の初日は重要です。この日までに、具体的な活動を追跡する計画、プロセス、テクノロジーがすべて配備されている必要があります。たとえば、組織で、営業チームのメンバーが発信した通話数送信したメール数の両方を追跡してレポートを作成するとします。 

  • まず、使用しているカスタマーリレーション管理 (CRM) システムや追跡システムに「発信した通話数」と「送信したメール数」の両方の項目が存在する必要があります。
  • 次に、この 2 つの項目に手動入力または自動処理によって値が恒常的に入力される必要があります。

組織の規模、総計値の複雑性、データの量により、この設定が 1 日で済むこともあれば、数週間かかることもあります。

この単元では、こうした重要業績評価指標 (KPI) の設定に用いるアプローチとテクノロジー、そして年間計画での KPI の活用法について学習します。

総計値インフラストラクチャを構築する

テーブルを囲んでレポートを回し読みしている人々

「システムに記録されていなければ、なかったことと同じ」。営業リーダーが頻繁に口にする言葉です。リーダーは年間を通してチームが成果を上げているかどうかを総計値で判断します。何かがうまくいっていないと感じたときも総計値を確認し、Sales Ops の協力を得て、チームを軌道に戻すために必要な調整を行います。これは、総計値インフラストラクチャが重要であることを示す一例にすぎません。

総計値インフラストラクチャ: パフォーマンスを追跡するには、計画、システム、システム設定、プロセスを結集する必要があります。 

総計値インフラストラクチャを構築する場合、スキルを備えた Sales Ops の担当者 (またはチーム) と、営業リーダーとの緊密な連携が欠かせません。この構築の第一歩は優先順位付けです。

優先順位を付ける

営業チームが成果を上げていることを知るにはどうすればよいでしょうか?

成功の最も重要な総計値は何でしょうか?

こうした情報を収集するには何を設定する必要があるのでしょうか?

営業リーダーとの計画作成ミーティングで上記の質問の答えを得ることができます。このミーティングの目標は、必要な (つまり、最も重要な) 一連の KPI と、その総計値を適切に評価するために必要なプロセスを特定することです。ごく一般的で、最も重要な総計値として収益増大が挙げられるものの、他の重要な総計値に取り組むことで収益増大につながることを示す例をご紹介します。

わかりやすい例:

リードの生成や営業担当による新規商談の成立を目指す場合、対象を絞ったメールが効果的であることが証明されているため、営業リーダーは、対象のお客様に絞って送信したメール数を把握したいと考えています。CRM では、メールを送信し、送信メールから生成されたリードを自動追跡して、営業担当別のレポートを作成することができます。こうした処理は現行のツールで対応できるため、このデータポイントを追跡するために必要な設定はほとんどありません。次の例を見てみましょう。

発信した通話数についてはどうでしょうか? テレフォニーシステムが統合されていなければ複雑な設定が必要になってきますが、この総計値は重要です。まず、通話数を追跡する項目をシステムに設定しなければならない場合があります。次に、担当者が簡単に実行できるプロセスを設定する必要があります。このプロセスが手動であれば、担当者に通話を確実に記録するよう促す必要があるかもしれません。ここで役立つのが、年度の途中で記録した通話数を競うコンテストです。

このように、2 つのデータポイントを挙げただけでも、総計値インフラストラクチャを構築するためには重要な分析や作業が必要であることがわかります。

長期的な視点で考える

総計値に優先順位を付ける場合、1 年という期間では不十分であることを認識します。5 年、あるいは 10 年のスパンで考えます。会社の目標や成功について検討するときは、長期的な視野に立って現時点の適切な計画を見極めることが大切です。

たとえば、サブスクリプションソフトウェアを販売しているスタートアップ企業で事業を運営している場合、最初の数年間は新規顧客数が極めて重要になるものと思われます。そのため、新規顧客の獲得に結び付く活動や総計値を優先します。 

その後数年が経過すると、既存のお客様との関係強化に移行することが賢明な判断になります。そのため、現時点から、既存のお客様をイベントに勧誘したり、アドオンサービスを販売したりする活動を追跡できるようにしておく必要があります。

こうした計画は会社ごとに異なり、会社の価値観や営業チームとの連携方法に左右されます。この鍵を握るのがコラボレーションです。

コラボレーションとコミュニケーションによる成功

ミーティングルームのチーム

Sales Ops の担当者の場合、こうした計画の詳細と、その計画におけるテクノロジーの位置づけを認識していれば業務を進めやすくなります。多くの場合、営業リーダーがすでにどのような総計値が必要か認識しています。計画作成プロセスでは、Sales Ops が主導的な役割を担います。つまり、システムで実際にどのような情報を取得でき、設定にどのくらいの時間がかかるかを営業チームに明確に伝え、特定の総計値を特定のツールで取得できない場合にはその代替法を提案します。 

ギャップに注意を払う

どれほど綿密に計画を立てても、テクノロジーの変化、業界のベストプラクティスの変化、会社自体の変化など、必ずや不測の事態が生じます。慌てる必要はありません。営業チームや Sales Ops チームがどれほど優秀でも調整は欠かせません。

年間計画を作成した後も次の点に留意します。

確実な調整を行う「営業パフォーマンス計画」で、四半期ごとのビジネスレビューが、総計値を見直し、目標とターゲットのアンバランスを調整する絶好のタイミングであることを学習します。また、データのギャップや、新たな開発 (例: CRM のアップグレード、テレフォニーシステムとの統合機能)、総計値インフラストラクチャの向上計画などを伝達する機会にもなります。

向上に役立つデータを随時取り入れる。年度の途中で新しいデータポイントが利用可能になった場合は、迷わず追加して正しい判断を下せるようにします。ただし、年度の途中で追加されたデータは、年間のパフォーマンスの全体像を示すものではないことを認識しておきます。ここで重要な点は、例外があれば営業リーダーにも連絡することです。

季節による変化を理解する。ビジネスが季節に左右されることや、会計四半期が暦年と一致していないことがあります。たとえば、アイスクリーム会社の売上を線グラフで表すと、夏季は売上が急増し、秋から冬にかけて次第に減少し、春に再び上昇します。この場合に季節を考慮に入れなければ、なんだかよくわからないが人々は 7 月と 8 月にアイスクリームを買うようだと考えるかもしれません。確かにこれは極端な例ですが、多数の業界に季節による影響が存在するものの、アイスクリームと気温の上昇のつながりほど明白ではありません。たとえば、旅行業の繁忙期は学期や夏季休暇とある程度関係しています。

すべての総計値が成功の総計値ではない。ビジネス損失に備えるというと否定的なように思えるかもしれませんが、この点もセールスプランニング作成の重要な要素です。このための総計値をチャーンといいます。チャーンとは、お客様がニーズを過大評価していたために未使用の商品を返品した場合や、残念ながらパートナーが倒産した場合など、会社にはどうすることもできない理由による損失額を見積もることです。チャーンを使用すると、営業担当にペナルティを課すことなく不測の事態に伴う損失を説明できます。

チャーンに備える

突如としてチャーンが頻繁に話題に上がることになったのはなぜでしょうか? チャーンは特にわかりにくい総計値の 1 つです。順番に見ていきましょう。

まず、営業担当の許容量、つまり失敗しても構わない量を指定します。たとえば、企業のチャーン許容量が 10% の場合、目標の 90% に達した担当者は、この目標を達成した場合と同じフルクレジットを受け取ります。これだけではありません。

次に、チャーンを補う必要があります。つまり、既存のビジネスの一定量が失われると予測したのであれば、新規ビジネスの 20% 増という成長目標を設定することが考えられます。

チャーンの許容量

サブスクリプションモデルに依存する Software as a Service (SaaS) ビジネスでは、他の業界よりもチャーン率が高くなります。チャーン率が高ければ成長が相殺されるため、ビジネスの停滞につながります。

SaaS 企業の場合、年間 5 ~ 7 % のチャーン率が標準と考えられ、中には 10% まで許容しているところもあります。チャーン率は計画に基づいて、月単位、四半期単位、年単位で測定されます。

営業チームとコミュニケーションを図る

次の単元では、設定した KPI を年間計画セッションで営業リーダーにどのように伝えるかを学習します。

リソース

記事: Your Complete Guide to Starting the Fiscal Sales Year Fast (営業の会計年度を速やかに開始するための完全ガイド)

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