シンプルなフローを設定する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。 

• シンプルなフローを設定する。
  
• フローのスケジュールと検索条件を設定する。
  
• Salesforce の [設定] で AppFlow が接続されていることを確認する。
  

ここでは、AWS と Salesforce 間のシンプルなフローを設定する手順を説明します。AppFlow は有料サービスで、各人ごとにデータが異なるため、受講者が Trailhead Playground または開発者組織を使用して実際にフローを設定することはありません。代わりに、インテグレーションのガイドラインとなる手順をご紹介します。このプロセスを理解すれば、後々自動化を設定して、データを各方向に転送できるようになります。

では、シンプルなフローの使用事例から見ていきましょう。設定されたスケジュールに従って Salesforce から AWS にデータを送信するフローです。まず AWS マネジメントコンソールで作業します。

AppFlow に移動してフローに名前を付ける

AWS マネジメントコンソールを使用して AppFlow インテグレーションを設定します。

1. AWS にサインインし、AWS マネジメントコンソールを開きます。
   
2. [Find Services (サービスを検索する)] 項目に AppFlow と入力し、[Amazon AppFlow] を選択します。
   
3. [Create flow (フローを作成)] をクリックします。
   
4. [Flow (フロー)] 詳細セクションで、フローに名前を付けて、説明を入力します。
   この例のフローの名前は「SalesforceToAmazonS3Demo」(1) で、説明は「Copy opportunity records from Salesforce into an Amazon S3 bucket (Salesforce の商談レコードを Amazon S3 バケットにコピー)」。(2) です。説明は単純明快なものにして、同僚がどのようなフローなのかを正確に把握できるようにすることをお勧めします。
   
5. 続いて、[Next (次へ)] をクリックします。
   

Salesforce を接続する

1. [Source name (送信元名)] ドロップダウンから [Salesforce] を選択します。
   
2. ドロップダウンから Salesforce 接続を選択します。接続が存在しない場合は、[Create new connection (新規接続を作成)] を選択するか、Salesforce プライベートコネクトを使用する場合は [Create new connection with AWS PrivateLink (AWS PrivateLink で新規接続を作成する)] を選択します。
   
3. [Connect (接続)] をクリックします。
   
4. ポップアップウィンドウで、本番組織と Sandbox 組織のいずれかを選択します。
   
5. [Connection name (接続名)] 項目に名前を入力します。この例では、[Production (本番)] が選択され、接続名が「MySalesforceProdConnection」になっています。
   

6. [Continue (次へ)] をクリックします。
   
7. Salesforce 認証ページに移動します。Salesforce の各自の設定に応じて次のいずれかを実行します。
   

1. アクセスの許可のみが必要な場合は、正しい Salesforce ユーザー名で接続していることを確認して、[Allow (許可する)] をクリックします。
   
2. Salesforce ログイン情報の入力を求められたら、適切なログイン情報を入力してサインインし、[Allow (許可する)] をクリックします。
   

8. 次に、特定の Salesforce オブジェクトを取得するか、Amazon S3 に対する Salesforce イベント (変更データキャプチャやプラットフォームイベント) に登録するかを選択する必要があります。カスタムオブジェクトを含むすべてのオブジェクトの中から選択できます。
   
9. 送信先に [Amazon S3] を選択します。
   
10. ドロップダウンから、このフローを作成する場所と同じ AWS リージョンの S3 バケットを選択します。S3 バケットがない場合は、次の手順に従ってバケットを作成します。
    

11. [Additional Settings (追加の設定)] で、各種のデータ形式 (JSON、CSV、Parquet)、ファイルの命名、集計環境設定を指定する詳細設定も選択できます。
    

フローを設定する

次に、フローをいつ実行するかを選択します。オンデマンドオプションを使用した場合は、設定を保存するとすぐフローが実行されます。他のオプションは、フローをスケジュールすることです。この例では、[Run flow on schedule (スケジュール通りにフローを実行)] (1) が選択されています。このフローは 1 分間隔で繰り返され (2)、新しいデータのみを転送する (3) ように設定されています。 

Salesforce の各種の日付項目 (作成日、変更日など) の中から選択すれば、変更を特定できます。

フローを希望どおり設定したら、[Next (次へ)] をクリックします。

項目を対応付ける

次はいよいよ Salesforce と Amazon S3 の項目を対応付けていきます。AppFlow を使用する場合は、項目を手動で対応付けるか (1)、項目が対応付けられている CSV ファイルをアップロードすることができます。  

[Map data fields (データフィールドをマッピング)] セクションで、データを転送する Salesforce オブジェクトの項目を選択します。対応付ける全項目を 1 クリックで選択することもできます。この例では (2)、次の項目が選択されています。

• 取引先 ID
  
• 削除済み
  
• マスターレコード ID
  
• 取引先種別
  
• 親取引先 ID
  
• 町名・番地(請求先)
  

このステップで項目に数式を追加して、文字をマスクしたり、項目を切り捨てたりすることができます。また、2 つの項目を連結して、新しい送信先項目を作成することも可能です。 

次に進む準備ができたら、[Next (次へ)] をクリックします。

検証

[妥当性確認] セクションで、項目ごとに特定の検証を追加して、実行する特定のアクションを指定できます。たとえば、[Account Type (取引先種別)] 項目を選択し、「取引先種別が指定されていないまたは null の場合は、そのレコードを無視する」という条件を適用することができます。検証の設定は省略可能です。

データを絞り込む

次に、データを絞り込むオプションがあります。たとえば、作成日項目では、特定の日付より前または後に作成されたレコードに絞り込むことができます。 

次に進む準備ができたら、[Next (次へ)] をクリックします。

フローを確認する

最後のステップは、フローの確認と作成です。フローの設定を確認して、[Create flow (フローを作成)] をクリックします。これで完成です。フローを実行する準備ができました。 

フローを定義済みのスケジュールに従って実行するように設定する場合は、[Activate Flow (フローを有効化)] をクリックします。フローをオンデマンドで実行するように設定する場合は、[Run Flow (フローを実行)] をクリックします。 

フローが接続されていることを確認する

Salesforce に戻り、AppFlow が接続されていることを再確認します。

1. Salesforce にログインします。
   
2. をクリックし、[設定] を選択します。
   
3. [Quick Find (クイック検索)] ボックスに connected app (接続アプリケーション) と入力し、[Manage Connected Apps (接続アプリケーションを管理する)] を選択します。
   
4. 接続アプリケーションのリストに、[Amazon AppFlow 組み込みログイン接続アプリケーション] があることを確認します。認証ステップを完了すると、Salesforce でこの接続アプリケーションが自動的に有効になります。
   

もう 1 点確認します。

1. 接続アプリケーションがまだ表示されていない場合は、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに connected app (接続アプリケーション) と入力し、[Connected Apps OAuth Usage (接続アプリケーションの OAuth の利用状況)] を選択します。
   
2. [Amazon AppFlow 組み込みログイン接続アプリケーション] がリストされ、[アプリケーションポリシーを管理] で [更新トークンは取り消されるまで有効] がオンになっています。必要に応じて、この設定を反映するようにポリシーを編集できます。