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マネージャーと自分自身を知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 自分のマネージャーの仕事上のモチベーションを特定する。
  • 自分のマネージャーにとっての最大のストレス要因と課題をまとめる。
  • 自分のマネージャーが好む仕事スタイルを説明する。
  • 自分とマネージャーが好む情報のやり取り方法を特定する。

自分のマネージャーについて知る

マネージャーと意思統一を図ることの重要性が理解できたところで、「けれども、具体的にどうすればよいのだろうか?」と思われているかも知れません。まずは、マネージャーの目標を知り、マネージャーがどのような人かを知ることです。

あなたやマネージャーは、仕事をして生活をする人間です。あなたもマネージャーも、職場で才能を発揮し、健康を維持し、社交的な付き合いをし、友達や家族と時間を過ごし、他に自分が関心を持っていることを成し遂げるために努力しています。

Salesforce 人材プログラム部長の Louise O'Dwyer は次のように語っています。

「Salesforce の Ohana 文化とは、生活と仕事がどのように連携するかを理解するということです。つまり、互いに人間的に接し、互いの個性を受け入れるということです。何がマネージャーの仕事に影響を与えるかを知らなければ、マネージャーを支援するのがより難しくなります。」

マネージャーが何を楽しみにして出勤してくるか (そして帰宅するか) を知れば、お互いをより良くサポートし合えます。

今年のマネージャーの目標は?

前述したように、マネージャーが何を達成したいと思っているかを明らかにすれば、プロジェクトに優先順位を付け、適切な目標を達成するために役立ちます。Salesforce では、V2MOM によって、それぞれが何に取り組んでいて、どのように達成しようとしているかがわかりやすくなります。

Kev Doyle と彼のチームでは、V2MOM は変化に対応するためにも役立っています。

「V2MOM によって私たちとお客様は共通の言語と成功の定義を手に入れました。共通の認識を持っていることを確認するために、V2MOM をよく活用しています。新しいプロジェクトを開始するときには、イニシアチブを追及することに同意する前に、それが自分たちの目標に近づくものであるかを判断する必要があります。

どのような形式であっても、目標ステートメントを持つことは、自分とマネージャーの成功に貢献するために役立ちます。

メモ

V2MOM についての詳細は、「組織内の意思統一 (V2MOM)」モジュールを参照してください。

マネージャーのモチベーションは?

まず、自分のマネージャーについての基本情報を知ることから始めます。キャリア目標、今後 1 年間で達成したいと考えていること、5 年後にどうなっていたいか、などです。

これらの要素はすべて、上司のモチベーションの基盤となっています。これらの目標を支援する仕事に取り組むことで、あなたは、上司とチームにとって価値の高い資産となります。次のことを実行することで、自分のマネージャーのモチベーションと方向性を合わせることができます。

  • マネージャーが優先する目的を確認し、それが自分の ToDo リストの上位にもあるようにする。
  • マネージャーにとって最優先事項であるプロジェクトを推進したり合理化したりする方法を考える。
  • アイデアについての相談役となり、役立つフィードバックを提供する。

有能な副操縦士のように、マネージャーの最優先事項を優先し、「緊急事態」にならないように最大の努力をします。

マネージャーの最大の課題とストレス要因は?

マネージャーの優先事項と同様に、マネージャーのストレス要因と懸念事項を知り、そのストレスを軽減するための最大の努力をすることは、マネージャーと意思統一を図る最良の方法の 1 つです。

女性の従業員が、ストレスを抱えているように見えるマネージャーのデスクで、手助けを申し出ています

マネージャーの課題に関わるプロジェクトに携わっているときには、責任を持って適切に仕事をやり遂げ、プロジェクトの進行状況について頻繁にコミュニケーションを行うことができます。

マネージャーの課題
実行できること
予算の管理
  • 自分の予算をしっかり管理し、効率的に支出していることを確認する。
  • 予算を上回るまたは下回ると思ったときに、すぐに上司に知らせる。
上司への対応
  • チームを引き立たせる業務を遂行する。
  • マネージャーの上司が優先するプロジェクトに支援を申し出る。
業務の優先付け
  • 自分の期日やチームの期日が近づいたときにマネージャーに知らせる。
  • 自分が支援できるプロジェクトを引き受けることを申し出る。
仕事と私生活の両立
  • マネージャーがいつどのように仕事をするかについて認識を統一し、通常の業務時間外にコミュニケーションを行う。
  • 上司の家庭によって業務時間が中断された場合に協力的な姿勢を示す。
目標の明確化
  • 目標を設定し、明確にするための時間を取る。
  • 組織の目標を再確認し、どのようにして自分の目標と組織の目標の連携を図れるかを特定する。
チーム間の意思統一
  • 全員がチームの目標に対する進捗状況を確認する時間を提案する。
  • 他のチームからの質問に答える窓口となる。
関係者への影響力
  • 他者にどのように影響を与えるかについて、マネージャーの相談役となる。
  • 自分の社内外のネットワークの人々に紹介することで、マネージャーが関係を築くことを支援する。

これらは、手始めとなるいくつかのアイデアにすぎません。このような課題を最も早く簡単に解消する方法は、「何が必要ですか?」と率直にマネージャーに尋ねることかもしれません。

マネージャーのマネージャーは誰か?

あなたが CEO の直属の部下でない限り、あなたのマネージャーにも意思統一を図るべきマネージャーがいるでしょう。自分の上司のマネージャーが誰であるかを知り、できるだけその人のことを知るようにしましょう。自分の上司の V2MOM だけではなく、上司の上司の V2MOM も確認します。

このように広い範囲の戦略目標を視野に入れることで、自分の業務が全体の目標や会社の成功にどのようにつながっているかを理解することができます。

マネージャーとのコミュニケーション方法の特定

パイロットとクルーが次のフライトへの準備ができたときに、滑走路へと導くのは誰でしょうか?

地上クルーは、ビーコンを点滅させてどの方向にいつ進むかの信号を送ります。同様に、私たちはマネージャーがどのように情報のやり取りをするかを理解する必要があります。自分のマネージャーがどのように仕事やコミュニケーションを行うのが好みかを知りましょう。

意思統一する項目
質問……
マネージャーの仕事の方法
  • 概要レベルの戦略か詳細部分のどちらを重視するのがよいですか?
  • 私が引き受けるとよいプロジェクトや責務はありますか?
マネージャーのコミュニケーションの方法
  • フルレポートを提供したら役立ちますか? 概要の方がよいですか?
  • 状況報告は口頭かメールのどちらで伝えるのがよいですか?
マネージャーが望むコミュニケーションの頻度
  • 状況報告はいつ、どの程度の頻度でするのがよいですか?
  • 普段メールに返信するのはいつですか?

類似点と相違点を活かす

あなたとあなたのマネージャーには、おそらく異なる強みと弱みを持っているでしょう。マネージャーと意思統一を図ることの利点は、自分の強みでマネージャーの弱みを補完する方法を見つけられることです。逆もまた同様です。Gallup の研究者は、この「2 者のパワー」についての研究を発表し、強固な協力関係を築いている人々は互いに次のように考えていることを明らかにしました。

  • それぞれが独自の才能を持っている
  • お互いの強みを補完し合っている
  • 仕事をやり遂げるためにお互いが必要である

このようにお互いを尊重し、ギブアンドテイクの精神をマネージャーとの関係に取り込めば、類似点と相違点を本当に活かすことができます。自分の強みをマネージャーの強みと組み合わせる方法の詳細を次に示します。

マネージャーのスタイル
マネージャーのスタイルを補完する方法
戦略指向
プロジェクトについて全体的な観点を示し、最大の影響を及ぼす最優先事項と連携させる。


詳細指向
マネージャーと議論する必要がある問題、プロジェクト、戦術に精通していることを確認する。


結果指向
目標を設定し、それらを測定し、進行状況を報告する。

プロセス指向
仕事に対するアプローチ、判断を裏付ける論理的な根拠、仕事による影響の可能性について議論する。

そして、自分の最大の強みを確実に活かすために、Kev Doyle は自分が何に苦労しているかを知り、それについて正直であることを推奨しています。

「何かを知らない、または得意でないと認めるのは勇気が要ることですが、その弱みが、マネージャーとの強固な関係を築くのに役立ちます。優れたリーダーは部下が開発途上の領域に取り組むことを支援しますが、部下は何が必要かを率直に伝えなければなりません。」

ですから、自分が得意なことと苦手なことについて、マネージャーに率直に伝えましょう。そうすれば、より良い協力関係を築くことができます。

自信と能力を示す

成功を収めたアスリート、俳優、あるいは同僚について考えたとき、彼らに共通する 1 つの性質は何でしょう? 素敵な髪型でしょうか? まだまだです。格好良いスタイルでしょうか? それも違います。自信でしょうか? まさにそのとおりです。

自信を持った女性従業員が、座って興味を持っている男性従業員に自分の仕事について説明しています。

自信とは、自分がいかに素晴らしいかを皆に大声で言いふらすことではありません。仕事をやり遂げるための自分の能力と経験を信頼できることです。

マネージャーに自信と能力を伝える方法のいくつかを次に示します。

  • 1 対 1 ミーティングやグループミーティングには、貢献する準備をして臨む。
  • 自分の判断や推奨について情報に裏付けられた観点や根拠を伝える。
  • 適切なタイミングでコミュニケーションや進行状況報告を行う。
  • プロジェクトのリーダーを引き受ける。
  • ミーティングで決めたことを、できるかぎり予定どおりにやり遂げる。

仕事を始めたばかりの場合や、マネージャーが新しい場合、Louise O’Dwyer はマネージャーがあなたの能力を信頼できるように早期に成功を収めることを勧めています。

「マネージャーにあなたに解決してほしいことは何かを尋ねたり、最初の 30、60、または 90 日間で変化をもたらすためにできることを見つけましょう。そして、期日や成果物について決めたことを守ることで、信頼関係を築きましょう。」

手を振って信号を送る地上クルーメンバー。吹き出しに「まとめましょう」と書かれています。

まとめ

自分のことを理解し、自分が他者とどのように働くかを知ることは、コラボレーションを行い、最高の仕事をするために重要です。そして当然、マネージャーを知り、自分とマネージャーの仕事スタイルの類似点と相違点を知ることも同様に重要です。自分にもマネージャーにも独自のスタイルがあることを忘れないでください。お互いの強みと弱みを見つけることで、両者が成功を収めることができます。

リソース

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