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Agentforce セールスコーチについて知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Agentforce セールスコーチがビジネスにもたらす価値を説明する
  • Agentforce セールスコーチに標準で用意されている機能を理解する
Note

新しいエージェント作成エクスペリエンスの登場

Agentforce が進化します。Dreamforce 2025 では、このバッジで学習するプロセスや機能とは異なる新しいエージェント作成エクスペリエンスが発表されました。この新しいエクスペリエンスのオープンベータは、Dreamforce から数週間で提供が開始され、 その後まもなく正式リリースされる予定です。なお、これまでに作成されたエージェントをサポートできるように、現在のビルダーエクスペリエンスも引き続き利用できます。今後の最新情報に注目してください。

Trailcast

このモジュールの音声録音をお聞きになりたい場合は、下記のプレーヤーを使用してください。この録音を聞き終わったら、必ず各単元に戻り、リソースを確認して関連付けられている評価を完了してください。

Agentforce を使用した営業コーチング

営業チームは常に新たな課題に直面しています。営業担当が退職した場合、新しい担当者が戦力になるまでは、ほかのチームメンバーがカバーに回ります。経験の浅い営業担当は、新しい顧客との商談に慣れていないため、サポートが必要です。ですがマネージャーには、すべての商談を精査して、営業担当それぞれに 1 対 1 のコーチングを行う時間がありません。

安心してください。Salesforce は、マネージャーと営業担当の両方を支援するソリューションを用意しています。Agentforce セールスコーチは、メッセージングやお客様とのコミュニケーションについて、商談固有のパーソナライズされたフィードバックを営業担当に提供します。B2B Commerce は次の特長を備えています。

  • 自律型のオンデマンドコーチング: 営業担当は、人間のコーチを必要とせず、いつでもガイダンスを受け取ることができます。
  • ミーティング前のセールストーク練習: 営業担当は、商談とその現在のフェーズに応じた具体的かつアクション可能なフィードバックを受けながら、セールストークのリハーサルを行うことができます。
  • AI を活用したロールプレイシナリオ: 営業担当は、「顧客」や「バイヤー」との難しい会話をシミュレーションで練習できます。
  • ロールプレイに対するパーソナライズされたフィードバック: 営業担当は、自分の商談に特化したインサイトを活用してアプローチを改善できます。

営業担当は、Agentforce セールスコーチを活用することでスキルを磨き、より効果的に商談をまとめる能力を身に付けることができます。

[Sharpen Your Negotiation Skills (交渉スキルを磨く)] が強調表示されている Agentforce セールスコーチのフェーズメニュー。

マネージャーにも Agentforce セールスコーチの恩恵があります。営業の世界はスピードが命であるため、マネージャーが営業担当に 1 対 1 のコーチングを提供するのが困難なときもあります。また、マネージャーは進行中のすべての商談について完全に把握することもできません。とにかく時間が足りないのです。Agentforce セールスコーチは、あらゆるデータを処理でき、いつでも利用できます。マネージャーは、すべての商談について無限の知識を持っている Agentforce を使用してコーチングを拡張できます。

Agentforce セールスコーチは、すべての営業担当に専任のコーチを付けて、それぞれ実際の商談を通して営業担当を指導して、より多くの商談を成立に導きます。Agentforce セールスコーチの最も単純な使い方として、営業担当が電話をかける前に、予想される質問や反論への対処を整理しておくことができます。

Agentforce セールスコーチの機能

Agentforce セールスコーチには、すぐに使えるトピック、アクション、プロンプトテンプレートがあらかじめ用意されているため、すばやく導入できます。各エージェントに含まれている内容を下表に示します。

機能

説明

トピック

トピックを使用すると、アクションをまとめて、機能的ジョブとしてグループ化できます。これにより、そのトピックに関連するアクションのみを使用するようにエージェントを制限できます。

Actions (アクション)

各トピックには、エージェントが実行できるアクションのセットが含まれています。アクションは、自然言語の指示を使用してカスタマイズできます。これらの指示により、どのアクションを実行するか、または確認のためにどの質問をするべきかについてエージェントをガイドします。

指示

指示は、アクションが何を行うのか、また会話の中でいつアクションを使用すべきかをエージェントに伝えます。

プロンプト

プロンプトは、実行したい内容を大規模言語モデル (LLM) に伝えるための自然言語クエリです。プロンプトの例としては、質問、発言、応答、または詳細な指示セットなどがあります。

プロンプトテンプレート

プロンプトテンプレートは、プロンプトを作成するために使用されます。プロンプトテンプレートには、顧客や商品に関する特定の詳細情報を入力するためのプレースホルダーが定義されています。プロンプトテンプレートが使用されるたびに、データがマージされ、独自のパーソナライズされたプロンプトが作成されます。プロンプトテンプレートは再利用可能で、AI を大規模に導入するための重要な要素です。

プロンプトビルダー

生成 AI を (特に CRM システムの) ワークフローに統合するためのプロンプトの作成や管理に使用するツールです。

これらの各機能により、エージェントは営業担当を適切にコーチングできます。それぞれについて、以下に詳しく説明します。

トピック

システム管理者はトピックを使用して、アクションをまとめて、機能的ジョブとしてグループ化できます。これにより、そのトピックに関連するアクションのみを使用するように Agentforce セールスコーチを制限できます。現在、次の 3 つのトピックが事前に用意されています。

  • Agentforce Sales Coach: Opportunity Coaching (Agentforce セールスコーチ: 商談のコーチング)
  • Agentforce Sales Coach: Negotiation/Review Role-Play (Agentforce セールスコーチ: 交渉/レビューのロールプレイ)
  • Agentforce Sales Coach: Proposal Quote Role-Play (Agentforce セールスコーチ: 見積提案のロールプレイ)

Negotiation/Review Role-Play (交渉/レビューのロールプレイ) トピックと Proposal Quote Role-Play (見積提案のロールプレイ) トピックでは、セールスコーチは営業担当向けのロールプレイで顧客をシミュレーションします。これらのトピックには、説明、スコープ、そしてそのシナリオにおけるベストプラクティスに基づいた指示があらかじめ設定されています。

Opportunity Coaching (商談のコーチング) トピックでは、セールスコーチは、営業担当がロールプレイやセールストークの練習を行った後にフィードバックを提供します。このトピックでも、説明とスコープが事前に設定されていて、Qualification (評価)、Needs Analysis (ニーズ分析)、Discovery (ディスカバリー)、Proposal/Pricing (提案/価格設定)、Negotiation/Review (交渉/レビュー) の 5 つの商談フェーズにおけるベストプラクティスに基づいて営業担当にフィードバックを提供するアクションが関連付けられています。

これらの各商談フェーズには、それぞれに対応したプロンプトテンプレートがあり、フェーズ固有の検索条件を大規模言語モデル (LLM) に提供します。プロンプトビルダー (次の例を参照) では、各プロンプトテンプレートの条件を確認して、Agentforce セールスコーチがアクセスできる CRM データと、各フェーズで営業担当が回答を求められると予測される質問を決定できます。

Agentforce Builder で [Get Qualification Stage Feedback (評価フェーズのフィードバックを取得)] プロンプトテンプレートのサンプルを表示しているプロンプトビルダー。

Actions (アクション)

各トピックには、Agentforce セールスコーチが選択できる特定のアクションのサブセットが定義されています。各トピックには、どのアクションを実行するか、そして確認のためにどの質問をするかをエージェントが判断するための、自然言語による指示を埋め込みます。

プロンプト

プロンプトは、実行したい内容を大規模言語モデル (LLM) に伝える自然言語クエリです。プロンプトの例としては、質問、発言、応答、または詳細な指示セットなどがあります。ロールプレイ中はトピックや指示によって「何をするか」がエージェントに伝えられ、エージェントはプロンプトに基づいて実際のフィードバックを生成します。プロンプトでは、グラウンディングデータ、評価基準、フィードバック形式などが設定されます。フィードバックはプロンプトによって決まります。

各機能の詳細については、「Agentforce セールスコーチのトピック、アクション、プロンプトテンプレート」を参照してください。

必要な機能

Agentforce セールスコーチの設定とカスタマイズには、次の機能が必要です。

  • Agentforce: エージェントを設定して管理するために使用します。
  • Einstein 生成 AI: プロンプトテンプレートを制御し、LLM に営業担当へのフィードバックを生成させるために使用します。
  • Agentforce スタジオ: トピックとアクションを設定し、エージェントを実行可能な状態にして、ロールプレイおよびフィードバック生成の機能を追加するために使用します。
  • Data 360: ファイルをホストして検索拡張生成 (RAG) をサポートするために使用します。RAG の詳細については、「Retrieval Augmented Generation: Quick Look (検索拡張生成: クイックルック)」を参照してください。

では、この単元のまとめです。Agentforce セールスコーチは AI を利用したフィードバックを活用して、営業担当をコーチします。このフィードバックは、商談の現在のフェーズを始めとして、さまざまな条件に基づいて生成されます。各商談フェーズには、そのフェーズに特有の質問が詰まった専用のプロンプトテンプレートがあります。回答は、利用可能であれば CRM データと照合して分析されます。つまり、Agentforce セールスコーチによって生成されるフィードバックは、具体的で、関連性が高く、理解しやすいということです。

さて、Agentforce セールスコーチの概要と機能については十分に理解できたことでしょう。次は設定の方法を学んで、会社の営業担当が最高のパフォーマンスを発揮できるようにしましょう。

リソース

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