金融サービス向け Agentforce のスキルを探る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Financial Services Cloud に含まれる Agentforce テンプレートについて説明する。
- 事前構築済みスキルが、チームの業務効率向上にどのように役立つかを説明する。
金融サービス向けエージェント
前の単元では、金融サービス向け Agentforce スキルの基本を学びました。各スキルには、トピックとアクションが連携して機能するテンプレートが含まれており、チームや顧客がより短時間で目標を達成できるよう支援します。
金融サービス向けの各 Agentforce テンプレートでは、設定方法がそれぞれ少しずつ異なります。また、一部のテンプレートでは、Financial Services Cloud のほかの機能を有効化する必要があります。このモジュールでは詳細な設定手順までは扱わないため、各テンプレートの有効化やカスタマイズについては Salesforce ヘルプを参照してください。
一般的な流れとしては、これらのテンプレートのいずれかを使用してエージェントを作成します。まず、適切な権限を割り当て、必要な機能をすべて有効化します。次に、テンプレートのいずれかを使用してエージェントを作成し、事前構築済みのトピックとアクションを確認して、必要に応じてカスタマイズします。最後に、エージェントが使用する言語とトーンを設定し、エージェントを有効化してリリースします。
この単元では、金融サービス向けの各 Agentforce テンプレートについて、より詳しく確認します。単元を修了する頃には、どのスキルが自社にとってさらに深く検討する価値があるかを判断できるようになっているでしょう。
バンキングサービス支援
バンキングサービス支援は、サービス担当者が一般的な顧客からの質問に対応し、より迅速なサービス提供のためにタスクを自動化できるように支援します。これらのサービスには、残高照会、カード紛失の報告、手数料の返金処理などが含まれます。これらすべてのタスクは、銀行の基幹システムと統合でき、関連する Salesforce データや取引データを使用します。
たとえば、バンキングサービス支援エージェントに顧客の小切手の支払い停止を依頼すると、アクションを完了するための詳細情報が求められます。

このテンプレートには、金融口座の取得、取引の取得、カード詳細の取得、手数料返金ケースの作成などを行う個別のアクションが用意されています。
このテンプレートを使用することで、一般的な要求を迅速に処理し、顧客の待ち時間や通話件数を削減できます。シンプルではあるものの時間のかかるタスクを自動化することで、サービス担当者はより複雑な課題について顧客を支援することに注力できます。
ファイナンシャルアドバイザー支援
ファイナンシャルアドバイザー支援は、関係性を重視するリレーションマネージャーが、顧客ミーティングの準備に伴う煩雑な管理業務を自動化できるよう支援します。
このテンプレートには、顧客のポートフォリオ、目標、ファイナンシャルプラン、ライフイベントに関する重要なデータを要約するタスクが用意されています。これらのタスクは、Salesforce および Financial Services Cloud のデータモデルからのデータを参照するアクションを呼び出します。
たとえば、アドバイザーが顧客のファイナンシャルプランと目標の分析をエージェントに依頼すると、 エージェントは顧客の進捗状況のサマリーを返します。

このテンプレートには、ウェルス顧客サマリーの作成、ポートフォリオパフォーマンスサマリーの作成、現在および目標の資産配分の確認などを行う個別のアクションが用意されています。
これらの定型タスクを処理することで、ファイナンシャルアドバイザー支援は、リレーションマネージャーが対人関係の構築により多くの時間を割けるようにします。
バンキングリレーション支援
バンキングリレーション支援は、顧客ミーティング後のラップアップ作業を自動化し、 メモの整理、要点の要約、顧客プランの更新、フォローアップタスクの作成などを行います。ファイナンシャルアドバイザー支援でミーティングの準備を行ってから、バンキングリレーション支援で仕上げます。
たとえば、エージェントは、提供された詳細に基づいて、ミーティング後のインタラクションとタスクを作成します。

このテンプレートには、ミーティングメモの構造化、インタラクションサマリーの作成、顧客プラン目標の作成などを行う個別のアクションが用意されています。
銀行員、アドバイザー、リレーションマネージャーが、メモ入力やフォローアップタスクの作成に費やす時間を減らすことで、各ミーティング後のフォローアップ対応を通して、関係性の深化に集中できます。
ローン商品支援
ローン商品支援は、住宅ローン、自動車ローン、個人ローンなどのローンオプションを見つけるプロセスを、潜在的な借主に案内する顧客向けエージェントのテンプレートです。ローン商品のカテゴリー、詳細、プログラムを取得し、顧客のニーズに合致させることができます。
たとえば、顧客は自然言語を使用してエージェントと対話し、ローン商品の詳細を取得したり、商品同士を比較したりできます。

このテンプレートには、ローン商品の詳細を取得し、ローン金額を見積もるための個別のアクションが用意されています。
このテンプレートは、最初の手順を自動化することで、借主がより迅速にローンを見つけられるよう支援します。これにより、ローン担当者は付加価値の高い対人でのやり取りに集中できます。その結果、コンバージョン率が向上し、借主にとってよりスムーズなエクスペリエンスが実現します。
債権回収支援
債権回収支援は、回収担当者やマネージャーを支援し、債権回収および回収プロセスを効率化します。規制を遵守しながら反復的なタスクを自動化することで、債権回収の生産性と効率を向上させることができます。
たとえば、回収担当者が、債権回収の電話対応に向けた要点の作成をエージェントに依頼します。

このテンプレートには、次のアクションが用意されています。
- 支払い約束の作成。
- 過去のやり取りに基づく通話スクリプトの生成。
- 支払いリンクの生成。
- 訴訟の対象資格確認。
- 訴訟の作成。
債権回収支援は、会話をガイドし、タスクを自動化することで、回収額の増加、カスタマーエクスペリエンスの向上、手作業の削減を支援します。
次のステップ
この単元では、金融サービス向け Agentforce テンプレートについて学びました。これらのエージェントが、データセキュリティと規制遵守のためのコンプライアンスフレームワーク内で動作することを理解しました。では、実際に使用したときのエクスペリエンスはどのようなものでしょうか。
次の単元では、金融機関向け Agentforce の実際の活用例を 2 つ確認します。1 つはサービス担当者として、もう 1 つは顧客としての視点です。
リソース
- Salesforce ヘルプ: 金融サービス向け Agentforce
- Salesforce サイト: Banking Service Assistant (バンキングサービス支援)
- Salesforce サイト: Financial Advisor Assistance (ファイナンシャルアドバイザー支援)
- Salesforce サイト: Banking Relationship Assistance (バンキングリレーション支援)
- Salesforce サイト: Loan Product Assistance (ローン商品支援)
- Salesforce サイト: Collections Assistance (債権回収支援)
