発言分析を利用してエージェントの会話を監視する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 発言分析によってユーザー要求をクラスターとカテゴリにグループ化することで、トレンドを特定し、トピックやアクションを調整する方法を理解する。
- 逆検索を実行して、サポートされない要求を特定し、エージェントの応答の有効性を高める。
- 発言分析レポートをカスタマイズする。
エージェントのパフォーマンスは全体像の大きな部分を占めますが、それがすべてではありません。もし会社にとって理に適っていて、該当するデータの収集に関して業界規制や法律などの制限がなければ、ユーザーがエージェントに何を入力したかを参照できます。
ユーザーがエージェントに対して入力する要求や質問は発言と呼ばれます。プライバシー規制で禁止されている場合があるため、デフォルトではこのデータは取得されません。ただし、規制に該当しない場合は、[Einstein Feedback and Monitoring Setup (Einstein フィードバックおよび監視の設定)] で [Feedback (フィードバック)] を有効にすることで発言の収集を有効にできます。
発言分析ではユーザーインタラクション、入力、エージェントの応答種別を追跡するカスタマイズ可能なレポートが提供されます。このようなレポートを使用することで、ユーザーがエージェントとどのようにエンゲージしているかについて貴重なインサイトを得て、改善すべき領域を特定できます。
発言分析へのアクセス
[Utterance Analysis (発言分析)] ダッシュボードも [Agentforce (Default) (Agentforce (デフォルト))] フォルダーにあります。[Dashboard (ダッシュボード)] タブで探してみましょう。[Utterance Analysis (発言分析)] ダッシュボードにはユーザー、ユーザーの入力、エージェントの応答種別を追跡するレポートが含まれています。レポートは週末に実行され、ダッシュボードは毎週更新されるため、全体像を把握するのに十分な集計データが、最新トレンドを把握するのに十分な新しさで提供されます。
クラスターとカテゴリの使用
発言分析ではデフォルトで、類似する発言がクラスターと呼ばれるグループにまとめられます。クラスターはさらにカテゴリにグループ化されます。この情報をグループ化することで、ユーザーが何を求めているかについて全体的なトレンドを把握することができ、よくある要求を特定できます。また、エージェントに対してより多くのサポートが必要な領域もわかります。
さらに、逆検索を行ってサポートされない要求に絞り込むこともできます。これはシステムトピックとしてマークされています。エージェントはシステムトピックを雑談などに使用できますが、意味のある応答を作成できないときにも使用できます。この情報にアクセスすることで、ギャップがどこにあるかを特定し、ユーザーのニーズを満たすために新しいトピックやアクションを作成すべきタイミングを判断できます。
発言分析レポートのカスタマイズ
発言分析は Data Cloud レポート上に構築されているため、ニーズに合わせてレポートを柔軟にカスタマイズできます。ただし、レポートをコピーしてから、元のレポートではなくコピーを変更するようにしてください。そうすれば、ダッシュボード上のレポートが破損することがありません。
基本について理解できましたか? 実際にどのように使用できるかを見てみましょう。
お客様の発言: Coral Cloud Resorts
Alex Wu はユーザーがエージェントをどのように使用しているかを理解するために、ユーザーが何を尋ねているかを知りたいと考えています。業界にも地域にもこの種類のデータ収集に関する規制はないため、彼は発言分析を有効にします。そのためには、[Setup (設定)] に移動し、[Einstein Feedback and Monitoring Setup (Einstein フィードバックおよび監視の設定)] ページで [Feedback (フィードバック)] セクションを有効にします。彼は発言分析では 1 週間のデータを収集して週末にレポートが作成されることを知っているため、また月曜日に戻ってきて確認します。
[Agentforce Analytics (AgentForce 分析)] ダッシュボードと同じように、[Utterance Analysis (発言分析)] ダッシュボードにもレポートに基づくさまざまなチャートやリストを表示するウィジェットが含まれています。
![用語集、2 つのグラフ、2 つのサマリー、カテゴリのリストが表示されている [Utterance Analysis (発言分析)] ダッシュボード。](https://res.cloudinary.com/hy4kyit2a/f_auto,fl_lossy,q_70/learn/modules/agentforce-analytics-and-monitoring/monitor-agent-conversations-with-utterance-analysis/images/ja-JP/eeb3aec30b367de2eef403fb89c315be_kix.v0451oxjhpjh.png)
Alex は、何人のユニークユーザーがエージェントとやり取りを行っていて、どのような質問や要求をしているかを見ることができます。彼は、多くの要求が [Greetings and Salutations (挨拶)] カテゴリであることに気付き、既存のトピックを調整するか新しいトピックを作成する必要があるだろうかと考えます。レポートを開くと、ユーザーの実際の発言を見ることができます。多くのユーザーは礼儀正しくエージェントに挨拶しているようです。調整は不要です。