エージェント設定を定義する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- エージェント設定を見つけてカスタマイズする。
- エージェントに言語を割り当てる。
- イベントログに会話の詳細を表示する。
- 挨拶とエラーメッセージをカスタマイズする。
Trailcast
このモジュールの音声録音をお聞きになりたい場合は、下記のプレーヤーを使用してください。この録音を聞き終わったら、必ず各単元に戻り、リソースを確認して関連付けられている評価を完了してください。
エージェント設定をカスタマイズする
1 つ目のエージェントが仕上がりつつあることに満足している Ryan は、Opal Media の事業内容やクライアントの期待にエージェントを適合させるために、コンポーネントと設定をカスタマイズするほかの方法も学びたいと考えています。そこで、画面の左側のボタンをあちこちクリックして、それぞれのコンポーネントで何ができるのか確認します。
コンポーネント |
説明 |
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トピック: トピックの確認、トピックの追加または削除、トピックに割り当てられたアクションの表示、トピックの詳細や指示の編集を行います。 |
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コンテキスト: エージェントを機能させる変数やセッションコンテキストを表示して編集します。 |
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ナレッジ: ナレッジ記事やその他のドキュメントをアップロードまたは編集して、エージェントのやり取りをパーソナライズします。この機能を使用するには Data Cloud が必要です。 |
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言語設定: エージェントが応答可能なデフォルトの言語とその他の言語を設定します。各自のビジネススタイルに合わせて会話の語調を変更します。 |
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イベントログ: セッションデータを表示して、エージェントのテストやトラブルシューティングを行います。[Enhance event logs with conversation data (会話データでイベントログを強化)] 設定に、ユーザーが入力したプロンプトやエージェントの応答など、追加の詳細が表示されます。 |
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接続: 会話をキューにルーティングするオムニチャネルフローを追加します。カスタマーサービス担当がよく使用します。 |
言語と語調を割り当てる
Opal Media は、世界各地のテーマを反映した文化的なイベントや食べ物関連のフェスティバルを開催する団体と事業提携することがよくあります。イベントプランナーには、ドイツ語、フランス語、日本語で会話できるバイリンガルのスタッフが数名います。そこで Ryan は、クライアントが上記のいずれかの言語でエージェントに連絡できるようにしたいと考えます。
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をクリックして、[Language Settings (言語設定)] を開きます。
- [Default Language (デフォルト言語)] 項目で、[English (英語)] を選択します。
- [Select Languages (言語を選択)] ピッカーで、[French (フランス語)] をクリックし、
をクリックして [Selected (選択済み)] ボックスに移動します。
- 同様に、[German (ドイツ語)] と [Japanese (日本語)]も選択します。
Opal Media のチームは、Web サイトでも、広告でも、ソーシャルメディアの投稿でも、フレンドリーでリラックスした雰囲気を醸し出したいと考えています。Ryan はエージェントの会話の語調を、会社の気楽なスタイルに合わせて変更できることを知って嬉しくなります。
- [Tone (語調)] メニューで、[Casual (カジュアル)] を選択します。
- 右側の [Conversation Preview (会話プレビュー)] ウィンドウで [Refresh (更新)] ボタンをクリックして、言語設定の変更を適用します。
Ryan は言語翻訳アプリケーションを使用して、“I’d like to plan an event” (イベントを企画したいと思っています) を先ほど選択した各言語に翻訳し、エージェントがその言語で応答するか確認します。自分ではこうした言語を解さないため、Opal Media の Web サイトにエージェントをリリースする前に、同僚に各言語の応答をさらにテストしてもらうつもりです。
イベントログを表示する
エージェントとユーザーが Agentforce を使用して会話すると、各会話のデータがイベントログに保存されます。エージェントをテストするときや、会話時に期待どおり動作しなかったためトラブルシューティングを行うときに、イベントログを確認できます。Ryan はエージェントを構築する際、[Enrich event logs with conversation data (会話データでイベントログを強化)] というチェックボックスをオンにしました。このチェックボックスをオンにすると、セッションアクティビティのほか、ユーザーが入力したプロンプトやエージェントの応答など、会話のトランスクリプト全体を確認できます。エージェントのリリース後、Ryan がイベントログの会話を定期的に確認して、クライアントが入力するプロンプトの種別に対する理解を深めれば、エージェントをさらにカスタマイズして、より多くの種別のリクエストに応答できるようになります。
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をクリックして [Event Logs (イベントログ)] パネルを開きます。
セッション ID をクリックして、プロンプト、タイムスタンプ、エージェントの応答、グラウンディング情報など、会話の各ステップを確認します。
挨拶とエラーメッセージをカスタマイズする
Ryan が [Conversation Preview (会話プレビュー)] ウィンドウでエージェントをプレビューしたところ、Opal Media の対応にしては語調が硬すぎると感じました。エージェントは「こんにちは、AI のサポートアシスタントです。どのようなご用件でしょうか?」と言って挨拶をします。このメッセージは、すべての Agentforce サービスエージェントに共通する標準の挨拶です。前述のとおり、Ryan は Events Inquiries Agent (イベント照会エージェント) にこのエージェント種別を選択しています。フレンドリーな挨拶ではありますが、Ryan はエージェントが Opal のクライアントに親しみやすい印象を与え、[Language Settings (言語設定)] で選択したとおり、カジュアルな語調にしたいと考えています。
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をクリックして Agentforce Builder を閉じます。
- Agentforce スタジオで、[Agentforce Agents (Agentforce エージェント)] 画面の下部にある [Event Inquiries Agent (イベント照会エージェント)] をクリックし、[Agent Details (エージェントの詳細)] を開きます。[Agent Details (エージェントの詳細)] には、エージェントの構築時に指定した詳細や、言語設定など先ほど設定した詳細のタブのほか、今までに見たことがないタブが示されます。
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[System Messages (システムメッセージ)] タブをクリックします。
Ryan は、[Welcome Message (ようこそメッセージ)] 項目に 800 文字の制限があるため、長いテキストでクライアントを煩わせたくないと思いつつ、やり取りしている相手が AI であることは知らせたいと考えます。そこで、Opal Media のスタイルに合っていると思われる文章を考案します。
- [Welcome Message (ようこそメッセージ)] 項目に次のように入力します:
Hi! I’m an AI Event Planning assistant. I help route inquiries to our event planning team. How can I help?
(こんにちは! AI のイベント企画アシスタントです。お客様からのお問い合わせをイベント企画チームに伝えます。どのようなご用件でしょうか?)
- [Error Message (エラーメッセージ)] 項目には次のように入力します:
Oh sorry! Something unexpected happened. Can you rephrase that?
(すみません! 予想外のことが生じました。別の言葉で言い換えてもらえますか?) -
[Save (保存)] をクリックします。
- 画面上部の [Open in Builder (ビルダーで開く)] をクリックすると、プレビューウィンドウに新しい挨拶が表示されます。
まとめ
現時点で、エージェントを Opal Media の Web サイトにリリースする前に、カスタマイズを仕上げる作業があと少し残っています。エージェントの構築は反復的なプロセスで、長期にわたって生じるさまざまな問い合わせやニーズに応答するために、トピック、指示、アクションを継続的に微調整していきます。エージェントのカスタマイズをさらに練習したい場合、「クイックスタート: エージェントアクション」Trailhead プロジェクトを受講すれば、自動起動フローアクションを使用してエージェントをカスタマイズできます。