高度な活動管理を始める
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 高度な活動管理の基本と、なぜ重要なのかを説明する。
- 活動管理の主要な概念を説明する。
Alpine Group での活動管理
Gustavo De Luca は Alpine Group Nutrition and Beverage の営業マネージャーです。米国内の Northern Trail Outfitters (NTO) 店舗で、Alpine Group のスナック食品や飲料商品の販売とプロモーションを管理しています。Gustavo のチームのフィールド営業担当である Chantelle Johnson は、NTO の店舗を訪問して監査を行っています。
Gustavo は、Chantelle が訪れる店舗でプロモーションが正しく行われているかどうかを評価しようとしています。そのために Gustavo は、Chantelle が流通、フェイシング、価格に関するリスティングコンプライアンスを一貫してチェックできるように、さまざまなフィールド活動を計画しています。
Gustavo はまた、Chantelle に定期的に店舗監査を実施し、品切れにならないように注意し、競合商品を調査するように求めています。そこで Gustavo は、Chantelle が店舗を訪問する際に使用できる標準的な監査用の質問リストを作成しようとしています。これらの質問に対する回答に基づいて、Gustavo は商品の在庫切れや棚シェアの情報など、店舗に関するより詳細なインサイトを得ることを考えています。
Chantelle もまた、フィールドでの活動を簡単に管理できることに期待を寄せています。標準的な監査を実施することで、価格と流通のコンプライアンスの目標を達成できます。監査は、店舗全体の在庫状況を評価し、そのインサイトに基づいて発注を調整するのにも役立ちます。プロモーション活動は、プロモーション用ディスプレイがコンプライアンスに寿居していることや、新商品に正しい値札がついていることを確認するのに役立ちます。
Alpine Group の Salesforce システム管理者である Fatima Daniels は、Gustavo に CG Cloud の高度な活動管理を紹介します。Gustavo は、高度な活動管理を利用して、プロモーションのコンプライアンスを保証し、店舗訪問に関する有益なインサイトを収集できます。
このモジュールでは、Fatima と Gustavo が活動テンプレートと活動の前提条件、実装、作成について調べる様子を追います。
活動管理の基本
活動とは、営業担当が店舗訪問時に監査を行うために使用する質問や調査のリストで、たとえば、店の棚数の確認などが含まれます。活動を管理することで、プロモーションコンプライアンスチェックなど、重要な店舗訪問時の ToDo が確実に実施されるようになります。
消費財 (CG) メーカーにとって、人気商品が適切な価格と場所で店舗に陳列されることは重要です。メーカー各社は、商品の在庫切れによって大きな損失を被ります。そのため営業担当は、フェイシング、価格、流通といった交渉済みの重要業績評価指標 (KPI) について、リスティングコンプライアンスチェックを実施します。
さらに、さまざまな店舗監査を定期的に行うことで、適切な販売プロモーション戦略が実施されていることを確認します。通常の棚配置以外にも、CG メーカーは商品とブランドの認知度を高めるために副次的な配置にも力を入れています。たとえば、冷蔵庫や冷凍庫の販促什器などです。
メーカーもまた、プロモーション活動を通じて売り上げを伸ばしています。プロモーションが計画通りに実行されなかったり、プロモーション商品が品切れになったりすると、メーカーは多大な損失を被ります。さらに、プロモーションのコンプライアンスを保証するために、プロモーションコンプライアンスチェックを実施する必要があります。たとえば、プロモーションディスプレイが店内の適切な場所に設置されているかどうかを確認します。
活動管理の主要な概念
Fatima と Gustavo は、まず活動管理の重要な概念について調べます。
活動種別
営業担当が行う項目活動は、標準活動とイベント駆動型の活動の 2 種類に大別できます。
標準活動 | イベント駆動型活動 |
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店舗と POS (販促什器) のチェック
店舗とプロモーションのコンプライアンスを保証するため、営業担当は以下の活動を実行します。
- 動的な質問を使用した条件付き監査を実施する。条件付き監査はモバイルデバイスでのみサポートされ、最大 500 問まで設定可能です。条件付き質問は、回答に関連する質問を営業担当に誘導します。これにより、関連する質問だけに回答すればよくなるため、生産性と効率が向上します。
- 選択された質問に関連した写真を撮影する。たとえば、販促什器の配置や整列に関する質問に回答する際は、販促什器の写真が最も有用です。
- すべての質問を活動またはプロモーションごとにグループ化する。これにより、営業担当は質問の文脈を理解しやすくなり、調査時に適切な情報を収集できます。
- 店舗レベルまたは販促什器 (副次的な配置) レベルで監査を実施する。
- 活動スコアリングなどのゲーミフィケーションの概念を活用して、パフォーマンスの進捗を追跡する。活動スコアリングは、ジョブ定義テンプレートを活動に割り当てる際に設定されます。切り替え型の質問にはそれぞれスコアが割り当てられ、選択された回答に基づいてスコアが決まります。この機能はユーザーの採用率を高めます。
- 新しい質問を動的に追加する。監査は活動プランナーによって事前に定義されますが、必要に応じてオンデマンドで質問を追加することもできます。
- 過去の訪問データからの事前設定された回答を使用することで、質問の質を向上させる。
条件付き質問
活動管理では、営業マネージャーは条件付きの質問を設定できます。条件付きの質問とは、前の質問に対する回答が次の質問を決定するという従属的な質問です。条件付き質問の例をいくつか挙げてみましょう。
- 利用可能な POS (販促什器) の種別は?
- 選択された POS 種別が冷蔵庫であれば、競合ブランドも含まれているか?
- もしそうなら、競合ブランドの数は?
条件付き質問には次のような利点があります。
- 関連する質問に誘導されるため、営業担当にとってより良い体験が実現する。
- 条件が満たされた場合にのみ回答が提供されるため、監査の質が向上する。
商品調査
商品調査は、店舗レベルでの商品コンプライアンスを効率的な方法で保証します。活動管理では、商品調査を次のように促進します。
- 目標値や過去の値に基づく例外レポートをサポート。この機能により、回答に基づいてオフラインモードでリアルタイムのレポートを生成できます。営業担当は、オンラインアプリケーションへの同期や他のアプリケーションを使用してこのレポートを作成する必要はありません。
- 効率的なデータ入力のためにマトリックスビューを提供。回答はマトリックスビューで直接入力でき、詳細ビューへの移動は不要です。これにより、営業担当の生産性と効率が向上します。CG Cloud では最大 8 列のマトリックスがサポートされています。
- 検索および検索条件機能を提供。これにより、営業担当は監査対象となる関連製品を特定しやすくなります。
- バーコードスキャン機能をサポート。バーコードをスキャンすると、営業担当は関連製品に直接アクセスでき、手動で製品を検索する必要がありません。
- 新しい製品の追加が可能。標準リストに含まれていない製品が棚で見つかった場合、営業担当はそれらを製品調査に追加できます。
- すべての質問を活動やプロモーションごとにグループ化。グループ化することで質問の文脈を営業担当が理解しやすくなり、調査実施時に適切な情報を得ることができます。
質問と調査の履歴値
CG Cloud のオフラインモバイルアプリで利用できる質問や調査では、回答を過去の値で事前設定できます。これらは基本的に前回の訪問時の回答です。これにより、営業担当はこれらの質問や調査に回答する際に、より適切なガイダンスが得られます。
調査の対象商品の決定
商品は [Product Assortment (商品品揃え)] または [Listings (リスト)] ページで決定できます。索は最初の一致アルゴリズムに基づいています。商品品揃えには取引先が割り当てられています。CG Cloud はまず、最初の一致アルゴリズムに従って店舗の品揃えを見つけようとします。品揃えが見つからない場合は、親取引先の品揃えを検索します。このプロセスは、品揃えが見つかるか、階層に親取引先が残らなくなるまで続けられます。
プロモーションに関連した活動には、特別商品を割り当てることができます。商品は手動でも追加できます。
調査の目標値
調査の回答には目標値を設定できます。目標値は目標値列に基づいて決定されます。CG Cloud は、商品カテゴリとリストモジュールに基づいて、商品品揃えページから対応する値を取得します。
事前設定された回答では、調査値があらかじめ入力されているため、営業担当の生産性と効率が高まります。営業担当は、意図した目標値からの逸脱が発生した場合にのみ、アプリケーションの回答を変更します。
顧客の割り当て
活動には、1 つまたは複数の顧客または顧客セットを割り当てることができます。活動テンプレートの作成中に [Consider Customer (顧客を考慮)] チェックボックスをオンにすると、標準活動は、活動に割り当てられている顧客に対して作成された訪問にのみ表示されるようになります。チェックボックスがオフの場合は、すべての顧客の訪問に標準活動が表示されます。
顧客セットは、手動またはセグメンテーションルールによって作成できます。既存の顧客セットをエンタープライズリソースプランニング (ERP) システムからインポートすることもできます。
先へ進む
Fatima はこのユニットで、活動管理の基本といくつかの重要な概念を学びました。次の単元では、Fatima と一緒に活動管理の前提条件と実装手順について調べましょう。