前提条件、データモデル、実装を調べる
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 活動管理を設定するための前提条件を特定する。
- 活動計画のデータモデルを説明する。
- 活動実行のデータモデルを説明する。
- 活動管理を実装するために必要な機能を説明する。
活動管理を設定するための前提条件
Fatima は、Gustavo と営業担当のために活動管理を設定する前に、必要な前提作業について学習します。
POS と取引先のリレーション
POS 監査は、営業担当が配置の効果を評価するための重要な活動です。POS は取引先レコードの POS 関連リストに追加されて管理されます。
NTO は、201 号店に新しい POS を設置しました。Fatima が組織でこの店の取引先レコードを選択して POS 関連リストに移動すると、次の POS が表示されます。
- Fridge (冷蔵庫)
- Beverage Freezer (飲料冷凍庫)
- Beverages Shelf (飲料棚)
- Snacks Shelf (スナック棚)
Fatima は、POS もモバイル機器から取引先に割り当てることができることに気が付きました。
顧客マネージャーと取引先リレーション
顧客は正しい管理種別によって取引先レコードで管理されます。活動が自動的に開始される場合、プロセスでは管理種別に基づいてユーザーが考慮されます。顧客マスターデータの設定の詳細については、「Customer Data Management with Consumer Goods Cloud Enhanced Model (Consumer Goods Cloud 強化モデルを使用した顧客データ管理)」を参照してください。
Fatima は組織で NTO 201 号店の顧客システム管理者関連リストをチェックし、関連するユーザーに販売管理種別が割り当てられていることに気づきました。
商品の品揃え
CG Cloud は、認証リストを使用して商品調査の対象商品を決定します。商品の目標値は、それぞれのリストモジュールや店舗形式ごとに管理されます。同じ商品でも店舗によって価格が異なります。価格は、店舗の規模によって異なります。Fatima のようなシステム管理者は、店舗ごとに異なる商品価格を設定した単一の商品品揃えを作成できます。この機能は、管理者の作業効率を高めるのに役立ちます。
NTO アトランタ店の商品品揃えページでは、NTO アトランタ店の全商品が表示されます。
取引先のリスト分類
リスト分類は、以下の理由で取引先に保存されています。
- リスト分類により、商品カテゴリがリストモジュールに対応付けられます。
- リストモジュールに基づいて、商品調査の質問の目標値が決定されます。
リスト分類は、CG Cloud デスクトップインターフェースとモバイルデバイスの両方で調整できます。
Fatima は NTO 201 号店の関連リストを確認します。そして、飲料やスナックなどの商品カテゴリが、Big (大)、Medium (中)、Small (小) のリストモジュールに対応付けられていることに気づきました。
高度なプロモーション
プロモーション商品やディスプレイを監査するために、プロモーションに対して活動を計画します。プロモーション商品は、活動に追加されます。
活動計画データモデル
Fatima は次に、活動計画のデータモデルを確認して、データモデルを構成する個別のオブジェクトについて学びます。これらのオブジェクトには、店舗レベルの活動を計画するのに必要な様々なコンポーネントに関する情報が含まれています。では確認してみましょう。
- ジョブテンプレート: ジョブテンプレートは、CG Cloud の活動の種別を定義します。また、活動が質問なのか商品調査なのかも定義します。質問では商品には言及はありませんが、調査はそれぞれの商品に固有となります。
質問の例をいくつか挙げてみましょう。
- 店内に宣材物は置かれていますか?
- 店内の棚の合計数は?
調査の例をいくつか挙げてみましょう。
- 商品は適切に棚に陳列されていますか?
- 商品はキャンペーン価格で提供されていますか?
データモデルのジョブテンプレートオブジェクトは、活動が ToDo、質問、商品関連の調査、または他のオブジェクト関連ジョブ (注文の取得など) のうち、どれとして考慮されるかについての情報を保存します。
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ジョブ定義テンプレート: ジョブ定義テンプレートは、営業担当やマーチャンダイザーが訪問を実行する際に評価する質問や KPI を定義します。使用されるジョブテンプレートに応じて、ジョブ定義テンプレートで定義される質問は、質問または調査になります。各ジョブ定義テンプレートには、あらかじめ定義された回答形式があります。次に例を示します。
- 質問: プロモーションディスプレイは設定されていますか?
- 調査: Alpine コーラエナジードリンクの販売価格は?
データモデルのジョブ定義テンプレートオブジェクトは、システムで利用可能な質問または商品調査の定義を保存します。
- 活動テンプレート: 活動テンプレートは、新しい活動のブループリントです。複数のジョブ定義テンプレートをグループ化することで、活動テンプレートを作成できます。活動テンプレートでは、テンプレートを使用して作成された活動が標準活動とイベント駆動型活動のどちらであるかを指定できます。また、これらの活動が特定の顧客、顧客セット、または商品に適用されるかどうかを定義することもできます。
- 活動: 活動とは、特定の期間、顧客、商品に関する質問または KPI のリストです。活動には、標準活動とイベント駆動型活動の 2 種類があります。各活動に対しては、特定の有効期間、訪問テンプレート、管理種別が指定されます。
データモデルの活動オブジェクトは、訪問中に回答すべき質問や調査のリストを保存します。
- Data Type (データ型): フレキシブルなデータ型を保存します。
- Template Question (テンプレート質問): ジョブ定義リストで使用される質問または調査を保存します。
- Promotion (プロモーション): 営業担当の活動の詳細を保存します。時間区分の価格設定の定義も含まれます。
- POS Template (POS テンプレート): POS に使用する POS テンプレートオブジェクトの詳細を保存します。
- Question (質問): 訪問時に回答すべき質問の詳細を保存します。
- Visit Template (訪問テンプレート): 基本的な訪問時の行動を記述するテンプレートの詳細を保存します。
- Field Sales Activity (フィールド営業活動): フィールド営業活動 (FSA) オブジェクトの詳細を保存します。FSA は、ジョブ定義リストのセットに対応します。
- Product (商品): 商品マスターデータの詳細を保存します。
- Customer (顧客): 顧客マスターデータの詳細を保存します。
- Customer Set (顧客セット): 顧客セットの詳細を保存します。
- Activity Product (活動商品): 活動に割り当てられた商品の詳細を保存します。
- Activity Customer (活動顧客): 活動に割り当てられた顧客の詳細を保存します。
- Activity Customer Set (活動顧客セット): 活動に割り当てられた顧客セットの詳細を保存します。
オブジェクトと項目の詳細については、「リテールエグゼキューションカスタムオブジェクト」を参照してください。
オブジェクトを調査した後、Fatima はこれらのオブジェクトがどのように相互接続されているかと、データモデルのレイアウトを確認します。
活動計画のデータモデルの設定が完了すれば、Gustavo のような営業マネージャーは、活動レコードを作成して関連する営業担当に割り当てることができるようになります。
活動実行データモデル
次に、Fatima は活動実行用のデータモデルを調査します。Alpine Group が NTO の店舗で活動を実行するために使用できるオブジェクトをチェックします。活動、顧客、ジョブ定義テンプレート、商品などのオブジェクトは、活動実行データモデルの一部です。Fatima は、活動計画のデータモデルの学習で、すでにこれらのオブジェクトについては理解していますので、別のオブジェクトについて調べます。
- Visit (訪問): 営業担当やマーチャンダイザーが食料品店や販売店を訪問し、訪問中に活動を実行します。
- Job List (ジョブリスト): ジョブリストは、システムが生成するイベント駆動型活動の具体的な ToDo リストです。ジョブリストオブジェクトは、イベント駆動型活動から生成されたジョブのリストを保存します。
- User (ユーザー): 店舗を訪問し、活動を実行した営業担当の詳細を保存します。
- Question (質問): 活動に割り当てられた、訪問の実行中に回答される質問を保存します。
- Visit Job (訪問ジョブ): 訪問中に取得した質問または調査に対する回答を保存します。
- Data Type Option (データ型オプション): 質問または調査で利用可能なオプションを保存します。
- POS: POS (副次的な配置) の詳細を保存します。
- Promotion (プロモーション): 高度なプロモーションの詳細を保存します。
詳細は、「Consumer Goods Standard Objects (Consumer Goods Cloud の標準オブジェクト)」を参照してください。
これらのオブジェクトを接続することで、活動実行のデータモデルを設定できます。活動実行データモデルは、営業担当による店舗訪問を記録するのに役立ちます。
活動管理の実装
Fatima は、店舗で活動管理を実装するために必要な機能をメモしています。彼女はデータモデルの学習を通して、必要な機能についてはすでに詳しく学びました。
NTO 店舗の活動管理を設定するためには、以下の機能を設定する必要があります。
- ジョブテンプレート
- ジョブ定義テンプレート
- 活動テンプレート
- 活動
- ジョブリスト
- 食料品店への訪問やセールス訪問
次に進もう
この単元で Fatima は、活動管理を実装するための前提条件、データモデル、機能について学びました。次の単元では、ジョブ定義テンプレートと活動テンプレートについて学びます。