リードの変換と割り当て
リード
リードとは、潜在的な顧客として認識された人や会社です。リードを発見する方法はいくつかあります。リードの多くは、他の満足している顧客からの紹介によるものです。また、顧客が Web サイト上で連絡してきたり、会議でブースに立ち寄ったりすることによってリードを収集することもあれば、パートナー企業との情報交換によってリードを獲得することもあります。Salesforce では、リードに関する情報はリードレコードに保存されます。
あなたは、展示会で Aparna Bosu と話をしました。Aparna は、Get Cloudy Consulting West の社員で、Leung Chan と定期的に連絡を取り合っています。Leung は Aparna に、サンフランシスコでの大きな会議に向けてカスタムメイドの靴を購入する計画について話しました。Aparna も興味を持ち、あなたに名刺を渡しました。あなたは、オフィスに戻ったとき、あるいは携帯電話を使う時間があるときに、Salesforce に Aparna の情報をリードとして入力します。そして、展示会の後、Aparna にフォローアップします。
リードを使用するべきか?
リードは使用しなくてもかまいませんが、使用すれば、パイプラインに何があるかを理解できたり、適切な案件にエネルギーを注げるなどの大きな利点があります。また、追跡、レポート、マーケティングキャンペーンの対象設定を、見込み客に対してより適切に行うことができます。リードによって、潜在的な案件のうち成立する可能性が最も高いものに重点的に取り組めます。さらに、役員が主要な案件を把握し、支援するためにも役立ちます。会社に、見込み客と既存顧客に対して別々の営業チームがある場合は、リードを使用することで、全員の効率が向上します。
取引先と取引先責任者データの品質を管理するために、組織によっては、評価済みのリードからのみ取引先と取引先責任者を作成することが許可されています。
すべてが商談につながるとすると、初期フェーズでリードの評価などによって、未評価の商談を分類する必要があります。
リードを追加する
- [リード] タブをクリックします。
- [新規] をクリックします。
- リードの氏名を入力します。
- リードが会社に勤務している場合、[会社] 項目に会社名を入力します。リードが個人顧客の場合、[会社] 項目は空白のままにします。
- リードの状況を選択します。その他の情報があれば入力します。
- リード割り当てルールを使用して自動的にリードが割り当てられるようにするには、[有効な割り当てルールによりリードを割り当てる] を選択します。
- [保存] をクリックします。
リードの追加は、Salesforce へのファイルのインポートや、ビジネス Web サイトからリードを収集する Web-to-リードフォームなどの自動プロセスによっても行えます。
リードの割り当て
Salesforce で、リードを割り当てるルールが設定されていない場合、リードの作成者が所有者となります。Web フォームやその他の自動プロセスによって作成されたリードは、そのプロセスを設定した管理者が所有することになります。リードの所有者は、手動で別の Salesforce ユーザまたはキューに変更できます。キューについてはこのコースでは取り上げませんが、Salesforce オンラインヘルプで詳細を参照できます。割り当てプロセスは、個人の所有者でもキューでも同じです。
より効率的なのは、関与している業種や、関心を持っている商品の種類などの条件に基づいて、リードを適切な所有者に割り当てるように Salesforce を設定することです。たとえば、エンターテイメント業種の会社に対するすべての営業を扱う営業担当 Dan Lang がいるとします。リードが入力されるとすぐに Dan に割り当てられるようにするには、「エンターテイメントリード」というリードの割り当てルールを作成し、[業種] 項目が [エンターテイメント] のリードレコードをすべて Dan Lang に割り当てるという条件を設定します。
リードの割り当てルールを会社に設定する前に、既存のビジネスプロセスを慎重に見直して、リードをどのように割り当てるかを決定する必要があります。プロセスに基づいてリードを割り当てた後で、他のどのルールにもあてはまらないリードを分類するための汎用割り当てルールも必ず作成しましょう。
条件に基づくリードの割り当てルールを設定する
- [設定] から、[クイック検索] ボックスに「割り当てルール」と入力し、[リードの割り当てルール] を選択します。
- [新規] をクリックします。
- 名前を入力します。
- [有効] をクリックしてリードルールをすぐに有効にします。
- [保存] をクリックします。
- ルール名をクリックします。
- [エントリ] 領域で、[新規] をクリックします。
- ルールに適用する並び替え順を入力します。たとえば、他のすべてのリードの割り当てルールより前にこのルールを処理するには、「1」と入力します。
- 条件に基づくリードの割り当てルールを作成するには、[条件が一致する] を選択します。
- 項目、演算子、値を選択します。エンターテイメント業種のリードをすべて Dan に割り当てるには、項目に [リード: 業種]、演算子に [次の文字列と一致する]、値に [娯楽] を選択します。
- ルックアップアイコンを使用して、リードを割り当てるユーザを検索します。Salesforce 組織内に他のユーザを作成していない場合は、ユーザを選択できません。
- [保存] をクリックします。

商談、取引先、取引先責任者へのリードのコンバート
リードを評価すると、そのリードレコードを商談にコンバートできます。その後は、取引を成立させるかキャンセルするまで商談に取り組むことになります。
リードを評価するということは、商品についてリードに利用価値と関心があり、そのリードに商品を販売できる可能性が高いと判断したことを意味します。ビジネスによって、リードを評価する早さは異なります。リードの評価と取引開始の具体的な条件は、会社独自のビジネスプロセスの一環です。
Get Cloudy Consulting West の Aparna に電話をして、案件について話すとします。こちらの話を気に入った様子で、本当に商品に関心があるようです。この場合のリードは商談にコンバートする段階に来ています。
リードの取引を開始すると、Salesforce では、リードレコードに保存されている情報を使用して、法人取引先、取引先責任者、商談が作成されます。個人取引先を有効にしており、リードレコードに会社名が含まれていない場合、そのリードが個人取引先と商談にコンバートされます。

リードの取引を開始する
- [リード] タブで、取引を開始するリードを選択します。
- [取引の開始] をクリックします。
- [取引先名] 項目で、[新規取引先] を選択するか、既存の取引先を検索します。既存の取引先の場合、空の項目にリードに関する詳細が表示されます。会社が個人取引先を使用していて、リードが個人顧客である場合は、[取引先名] 項目は空白のままにします。
- 既存の個人取引先を更新する場合は、個人取引先の [リードソース] 項目をリードの値で上書きするオプションを選択します。
- [商談名] 項目に、新規商談の名前を入力するか、[取引開始時、新規商談は作成しない] を選択します。
- 必要に応じて、[ToDo 情報] でフォローアップ ToDo をスケジュール設定します。
- [取引の開始] をクリックします。

会社に、リードと商談の標準命名規則がまだない場合は、ぜひ今すぐ取り入れましょう。命名規則があれば、ユーザがより簡単に案件を見つけたり、リスト上の各案件の内容を理解できるようになるため、全員の作業がより効率的になります。商談の命名規則には、商品名、新規ビジネス、アドオン、量を使用した標準的な方法などがあります。
プロセスビルダーを使用して商談名の標準化を自動化できます。また、ユーザがリードと取引を開始して商談を作成すると、Salesforce で新しい商談の名前に取引先名が自動的に追加されます。
リードの取引開始が完了し、案件についての作業をする準備ができました。