顧客に関する情報を保存する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 法人取引先と法人取引先責任者とは何か、どのように関連しているのかを説明する。
- 個人取引先とは何かを説明する。
- 新規法人取引先と関連する取引先責任者を追加する。
取引先と取引先責任者とは?
優れたビジネスは、優れた顧客関係を基盤に構築されます。こうした関係の構築には時間や努力を要するほか、情報も必要です。顧客がどのような人物で、どこで見つけることができ、どのように連絡し、どうすれば満足させられるかを知る必要があります。
Salesforce では、取引先と取引先責任者を使用して顧客に関する情報を保存します。取引先とは、取引を行う会社で、取引先責任者はそこで仕事をする人々です。
取引先と取引先責任者は他の多くの標準オブジェクトと関連しているため、Salesforce で最も重要なオブジェクトになります。取引先と取引先責任者の使用法を理解することが、Salesforce を活用する鍵を握ります。
自営業者や個人の消費者など、1 人の人物と取引を行う場合は、「個人取引先」という特殊な取引先種別を使用します。個人取引先は法人取引先と似ていますが、個人に関する情報を記録するものであるため、個人取引先には独自の取引先責任者がありません。
このモジュールの目的において、想定する販売先は企業のみであるため、取引先はすべて法人取引先になります。ただし、ここで学習する内容の大半は、どちらの種別の取引先にも適用できます。
法人取引先を使用して企業を追跡する
あなたは、高級なカスタムスニーカーを扱う Cloud Kicks の営業担当であるとします。Get Cloudy Consulting というお客様とのミーティングに向かう途中です。Cloud Kicks の新作スニーカーのデザインは Get Cloudy チームに気に入ってもらえるはずだという自信があります。事前に先方のニーズや購入履歴を再確認し、Get Cloudy 社の主な担当者を調べておいて、ミーティングで感心させたいと考えています。必要な情報は Salesforce で見つけることができます。
Salesforce では、販売先の会社を「法人取引先」といいます。
この先に進み、末尾の Challenge を実行するために、Trailhead Playground に Get Cloudy 取引先を作成します。
では、取引先を作成しましょう。
- このページの一番下までスクロールし、[起動] をクリックします。この操作によって、新しいタブに Trailhead Playground が開きます。
- ログインしたら、[Accounts (取引先)] タブ (1) をクリックします。[Accounts (取引先)] タブが表示されない場合は、アプリケーションピッカー (2) から [Sales (セールス)] を選択します。
-
[New (新規)] をクリックします。
- 取引先の次の詳細を追加します。(必要に応じてスクロールすると、これらの項目が表示されます)。
- Account Name (取引先名): Get Cloudy
- Phone (電話): 775-555-5309
- Account Number (取引先番号): 117
- Account Site (取引先 部門): Single Location (単一拠点)
- Type (種別): Customer - Direct (顧客 - 直接)
- Industry (業種): Consulting (コンサルティング)
- Billing City (市区郡(請求先)): Reno
- Billing State/Providence (都道府県(請求先)): NV
-
[Save (保存)] をクリックします。
取引先レコードを開くと、その取引先で仕事をしている人々、進行中の案件、サービス要求、以前のミーティングや通話に関する情報、アップロード済みドキュメントなど、その会社について収集された情報が関連レコードのリストとして表示されます。こうした詳細を確認して、自身のミーティングに備えます。
たとえば、Get Cloudy が 2 か月ほど前にサービスケースを登録していたことがわかるかもしれません。
コンピューターを持たずに外出した場合は、Salesforce モバイルアプリケーションを使用して同じ取引先情報の大半を確認できます。Salesforce モバイルアプリケーションでは、[取引先] をタップして、「Get Cloudy」を検索し [Get Cloudy] をタップします。
法人取引先責任者を使用して企業の人々を追跡する
顧客の会社について知っておくべき最も重要な情報の 1 つとして、そこで誰が仕事をし、どうやってその人々に連絡を取るかが挙げられます。Salesforce では、取引先で仕事をする人々を「取引先責任者」といいます。
Get Cloudy Consulting の取引先責任者は Alan Johnson と Leung Chan です。Salesforce には、Alan の取引先責任者レコードがあり、雇用主 (取引先)、メールアドレス、電話番号が表示されます。さらに Leung の取引先責任者レコードがあり、雇用主 (取引先)、メールアドレス、電話番号が表示されます。
この先に進むために、Trailhead Playground に Alan と Leung の取引先責任者を作成します。Trailhead Playground に Get Cloudy 取引先が開いたままになっているはずですが、開いていない場合は [Accounts (取引先)] タブをクリックしてから [Get Cloudy] をクリックします。
- [Contacts (取引先責任者)] までスクロールダウンして [New (新規)] をクリックします。
- Alan Johnson の取引先責任者レコードを追加します。
- First name (名): Alan
- Last name (姓): Johnson
- Title (役職): Sales Manager (営業マネージャー)
- Phone (電話): (720) 444-1229
- Email (メール): alan@gogetcloudy.com
-
[Save & New (保存 & 新規)] をクリックします。
- Leung Chan の取引先責任者レコードを追加します。
- First name (名): Leung
- Last name (姓): Chan
- Title (役職): Marketing Manager (マーケティングマネージャー)
- Email (メール): leung@gogetcloudy.com
-
[Save (保存)] をクリックします。
Salesforce に Alan と Leung のレコードができました。[Contacts (取引先責任者)] タブをクリックすると、[Recent Contacts (最近の取引先責任者)] リストにこの 2 人が表示されます。Alan と Leung はいずれも Get Cloudy 取引先の取引先責任者ですから、この取引先のレコードの詳細の下に 2 人ともリストされます。Leung または Alan の名前をクリックすると、取引先責任者レコードの詳細が表示されます。
取引先レコードと同様、取引先責任者レコードにも、各取引先責任者によって登録されたケース、過去に行ったミーティング、その取引先責任者への活動の記録など、独自の情報の関連リストがあります。
顧客とのやりとりの追跡
Salesforce のレコードの有用性は、あなたが有用な情報を保存したかどうかで決まります。レコードは、連絡先情報、電話番号、名前などを保存する最適な場所です。さらに、継続的なやりとりを記録できるという点でも優れています。このレコードを見れば、前回相手に対応したのがいつで、どのようなことを話し、どのような予定を立てたのかを正確に知ることができます。
取引先責任者ごとにリストされている関連情報を見れば、あなたもあなたの同僚もその取引先の最新情報がわかります。Leung との電話を切ったあなたは、すぐにこの活動を記録して、レコードを正確なものにします。
- Leung Chan の取引先責任者レコードを表示します。
- 活動タイムラインを見つけます。
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[Log a Call (活動の記録)] をクリックします。
- 活動の詳細を記録します。(会話の内容はあなたしか把握していないため、ここに何を入力すべきかはあなたにしかわかりません!)
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[Save (保存)] をクリックします。
取引先と取引先責任者の管理のベストプラクティス
あなたの会社での取引先の命名規則を認識する。
確立された命名規則を使用すれば、会社の全員にメリットがあります。名前によってレコード内の会社が見つけやすくなるだけでなく、取引先間のリレーションを示すことができ、さらには会社や個人がすでにレコードに存在するかどうかを判断しやすくなります。たとえば、複数のフランチャイズがある場合は、階層内でわかりやすく、かつ類似の地域内に同じ名前の店舗が 2 つあっても区別しやすい名前を使用する必要があります。
常に取引先責任者を取引先に関連付ける。
取引先のない取引先責任者 (非公開の取引先責任者) は、海を漂う無人の船のようなものです。取引先のない取引先責任者はあなたとあなたのシステム管理者以外のすべてのユーザーに対して非表示になるため、見つけにくく、忘れられがちで、同僚にとっては使い道がありません。
無効な取引先や取引先責任者がどこかに埋もれてしまわないようにする。
過去 30、60、90 日間に活動がリストされていない取引先や取引先責任者から目を離さないようにします (または、検出するレポートを作成します)。ビジネスによっては、こうした無効な顧客が新製品の最適な候補になるかもしれません。あるいは、ある時点で無効の顧客をリストビュー、レポート、キャンペーンから排除して有効な顧客に集中することが考えられます。
有効な所有権を維持する。
Salesforce を使用していない人に割り当てられている取引先を積極的に管理することは困難です。異動した人や退職した人が所有者である取引先や取引先責任者を見つけたときは、新しい所有者を見つけてあげましょう。
レコードを最新の状態に保つ。
取引先、取引先責任者、リードに関する新しい情報を見つけたら、必ず Salesforce に入力します。Salesforce データの価値は、あなたが価値あるものにするかどうかで決まります。
リソース
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Salesforce ヘルプ: 取引先と取引先責任者の管理