Account Engagement の Einstein 機能について知識を深める
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Account Engagement の 4 つの Einstein 機能について説明する。
- マーケティング活動を自動化するために、Einstein for Account Engagement をどのように役立てることができるかを確認する。
- その他の Einstein for Account Engagement 機能の基本的な用途を説明する。
Einstein for Account Engagement とは?
Einstein は、人工知能と機械学習の力を B2B Marketing で利用できるようにして、取引先ベースのマーケティング活動における理想的な候補を特定することでオートメーションを実現します。また、以前のデータに基づいてスコアリングモデルを作成し、個々の取引先をランク付けします。取引先ティアを使用すると、エンゲージメントプログラム、オートメーションルール、ダイナミックリストで最も理想的なプロスペクトをターゲティングできます。オーディエンスを特定したら、取引先属性とエンゲージメント評価指標を使用することでプランに集中できるようになります。
まずは、Einstein for Account Engagement の各機能を有効化する前に考慮すべき点を確認しましょう。その後、各機能について説明します。Account Engagement はオーディエンスに対する理解を深めるのに役立つため、既存と今後の Salesforce データを統合するうえで重要です。機能を有効化する前に、次のすべてが有効化されていることを確認します。
- Account Engagement Advanced Edition (Salesforce Enterprise Edition、Performance Edition、Unlimited Edition)
- Account Engagement の検証済みの Salesforce コネクタ
- リード、取引先責任者、またはその両方へのプロスペクトの同期 (Einstein 行動スコア)
- 接続されているキャンペーン (Einstein キャンペーンインサイトと Einstein 属性)
- カスタマイズ可能なキャンペーンインフルエンス (Einstein 属性)
Awhina は Get Cloudy の多くの機能を自動化したところで、オートメーションの最後の仕上げをしようとしています。有効化すると、後は Einstein がスコアリングモデルを作成し、個々の取引先をランク付けしてくれます。これで、Lueng はさらに集中的に取り組んで、適切なオーディエンスのために理想的なメッセージを作成できるようになります。それでは、Awhina が Einstein を有効にする手順を見ていきましょう。
Einstein for Account Engagement 機能を有効にする
-
をクリックします。
- [Quick Find (クイック検索)] ボックスに
Einstein
と入力します。
-
[Einstein Behavior Scoring (Einstein 行動スコアリング)] を選択します。
- 設定ページで、その機能を有効にします。
- Einstein 機能をリストビューとページに追加します。
- 使用する各 Einstein 機能について、上記の手順を繰り返します。
Einstein for Account Engagement は、処理する履歴データが十分にある場合に最もよく機能します。Salesforce や Account Engagement に不慣れな場合は、Einstein が正確な行動スコア、インサイト、属性のパーセントを生成し始めるのに十分な履歴データが作成されるまで少し時間がかかることに留意してください。
Einstein 行動スコアリング
Einstein 行動スコアリングは、プロスペクトの購入の意思を識別し、エンゲージメントパターンに基づいてスコアを付けます。アルゴリズムがプロスペクトの行動データとエンゲージメントパターンを、プロスペクトのリアルタイムのエンゲージメントが反映された数値スコアに変換します。Einstein は、プロスペクトのアクティビティ (リンクのクリックやフォームの登録など) を使用して、マーケティング活動に最もエンゲージしているプロスペクトや、さらに育成が必要なプロスペクトを判別します。
行動スコアリングは、最適な対象リードを選択して、対象オーディエンスを絞り込むのに役立ちます。プロスペクトがマーケティングコンテンツをどの程度の頻度でどのように操作しているかを把握することで、オーディエンス、より具体的には顧客になる可能性が最も高いオーディエンスにリーチするための取り組みを調整できるようになります。
Einstein はエンゲージメント履歴データを使用して、今後顧客になる可能性が最も高いプロスペクトを判別します。プロスペクトのスコアを決定するとき、Einstein は行動の兆候やエンゲージメントのリーセンシーなどの要素を分析します。Einstein はこのデータを使用して各プロスペクトに 0 ~ 100 のスコアを割り当てます。プロスペクトには相対的なランクが付けられます。Einstein 行動スコアリングでは、肯定的または否定的なインサイトが強調表示されます。
Lightning コンポーネントに表示される上位の肯定および上位の否定予測要素は、特定のプロスペクトのスコアに大きな肯定的または否定的影響を与えた行動を示しています。リードの肯定的なインサイトには、メール開封率の高さやフォーム登録の多さなどが含まれます。同じリードの否定的なインサイトとして、クリックスルー率の低さや最近のアクティビティがないことが表示される場合もあります。
通常は最近のアクティビティスコアには古いアクティビティよりも高いスコアが付けられ、行動スコアは時間と共に変化します。リストビューに行動スコア列を追加するか、Lightning ページに Einstein スコアリングコンポーネントを追加し、後は Einstein がどう機能するか見守ります。
Einstein 行動スコアリングの場所
- 行動スコアリング Lightning コンポーネントは、リードおよび取引先責任者ページで使用できます。
行動スコアリングは、最適な対象リードを選択して、対象オーディエンスを絞り込むのに役立ちます。プロスペクトがマーケティングコンテンツを操作する頻度や方法を把握することで、オーディエンス、特に顧客になる可能性が最も高いオーディエンスにリーチするための取り組みを調整できるようになります。
Einstein リードスコアリング
Einstein リードスコアリングは、リードオブジェクトに関するすべての履歴項目データを分析して、リードが取引を開始できる可能性が高いかどうかを判別する上位の要素を明らかにします。スコアは、データの追加に伴い継続的に更新されます。Einstein 行動スコアリングが、リードや取引先責任者があなたのビジネスにどの程度関心があるかを示すのに対し、Einstein リードスコアリングは、あなたのビジネスがリードにどの程度関心を持つべきかを示します。また、会社の過去のリード (カスタム項目を含む) を調べて、成功したリードの取引開始履歴からパターンを見つけます。次に、現在のリードのうち、成功パターンに最も適合するリードを判別します。各リードには成功パターンへの適合度を踏まえたスコアが割り当てられます。また、スコアに最も影響を与えるリード項目に関するインサイトも提供されます。
経験豊富な Account Engagement ユーザーであれば、文字によるグレーディングとの類似性がわかるでしょう。ただし、Einstein スコアには、数値である、リードレコードに固有である、手動設定されたオートメーションツールではなく人工知能を使用しているという違いがあります。Einstein 行動スコアリングと併用すると、リードスコアリングは、営業ユーザーのために最も有望なリードに優先度を設定します。Einstein リードスコアリングは Account Engagement 固有の機能ではなく、Sales Cloud Einstein ライセンスや HVS ライセンスを持つお客様もこの機能を利用できます。
プロスペクトがマーケティングコンテンツを操作すると、そのアクションに基づいてポイントが付与されます。事前定義されたしきい値に達すると、購入する準備ができているリードとしてみなされます。Einstein リードスコアリングを使用すれば、営業サイクル内のどの時点でプロスペクトに連絡すべきかがわかります。連絡するのが早すぎるとプロスペクトが寄り付かなくなり、遅すぎると放って置かれていると感じてしまうため、これはセールスプロセスにおいて欠かせない部分です。また、これによってマーケティングコンテンツとの最初のタッチポイントから現在に至るまで、プロスペクトを最も包括的に把握できます。この点を理解しておくと、オーディエンスのことをより深く知ることにつながります。
Einstein キャンペーンインサイト
Einstein キャンペーンインサイトは、ペルソナや地域など、キャンペーンパフォーマンスを決定する要素に関する AI 駆動のインサイトをリアルタイムでマーケターに提供します。これにより、マーケターは対象となる種別のプロスペクトに合わせてメールを調整したり、対象地域でのイベントを計画したりして、徐々にキャンペーンを最適化できます。このインサイトを使用して、パフォーマンスの低いキャンペーンを改善し、今後のキャンペーンの新たなオーディエンスを明らかにすることもできます。
Einstein キャンペーンインサイトの場所
- Lightning ホームページ上
- キャンペーンレコードホームページ上
- Sales Cloud 内 (ほぼすべてのデータは Account Engagement から取得される)
- カスタムレポート上 (詳細は『Implementation Guide (実装ガイド)』を参照)
Einstein キャンペーンインサイトでは、インサイトを使用し、地域やペルソナなどのさまざまな要素に基づいて、より意図的にオーディエンスを絞ることができます。テーマについては、プロスペクトデータベース全体で確認できます。対象オーディエンスを決定しようとする場合、このインサイトはオーディエンスをより深く理解するのに役立つため、より多くの利益を生む、より焦点を合わせたキャンペーンを作成することができます。個別のレコードのインサイトに加えて、コンテンツとオーディエンスの新しいトレンドをピンポイントで特定するためのカスタムレポートを作成できます。Einstein で提供されるすべてのインサイトオプションを確認するには、こちらのヘルプ記事を参照してください。
Einstein 属性
Einstein 属性はキャンペーンインフルエンスモデルをレベルアップさせます。機械学習を使用し、実際の履歴キャンペーンパフォーマンスに基づいて収益分配を決定するデータ駆動型モデルをトレーニングします。カスタマイズされたモデルでは、使用可能なマーケティングタッチポイントにコンバージョンクレジットが割り当てられます。Einstein を使用することで、パイプラインの生成に最も有効なキャンペーンを把握できるため、マーケティングリソースをどこに投資するべきかをより的確に判断できます。つまり、Einstein 属性は、現在使用されている可能性のあるルールベースの属性モデルよりも多くのデータを分析し正確なインサイトを提供できます。
Einstein 属性の場所
- [Campaign (キャンペーン)] と [Opportunity (商談)] Lightning ページの [Campaign Influence (キャンペーンインフルエンス)] 関連リスト
- B2B Marketing Analytics (Multi-Touch Attribution ダッシュボード)
- Salesforce レポート
- Salesforce API
Einstein 属性の追加設定の手順、タッチポイントの分析、キャンペーンの関連付け、モデルの微調整に関する詳細は、『Implementation Guide: Einstein Features in Account Engagement (実装ガイド: Account Engagement の Einstein 機能)』を参照してください。
Account Engagement の Einstein 主要取引先 ID
Account Engagement の Einstein 主要取引先 ID を使用すると、以前の商談作成データに基づいてスコアリングモデルを作成することで、取引先ベースのマーケティング活動における候補を特定できます。また、個別の取引先のティアランキングも利用可能になります。取引先ティアを使用すれば、エンゲージメントプログラム、オートメーションルール、ダイナミックリストで理想的なプロスペクトをターゲティングできます。
これで、あなた、Leung、Awhina は、Account Engagement で利用可能なオートメーションツールについて知識を深めることができました。また、リード管理計画における各自動タスクに適したツールの選択方法を理解しました。さらに、Einstein 機能も有効にしました。すべてのマーケティング活動でオートメーションの利点を活用しましょう。